【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年1月〜12月期の東急池上線 (五反田駅～蒲田駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は88.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2020年)に比べて -5.7％( -5.3万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 901 件(１年前(2020年)に比べて +60.0％( +338件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.7年(昨年 20.3年から +12.0 ％増)。平均専有面積は 42.3 ㎡ (昨年 34.9 ㎡から +21.3 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。ほとんどの駅において下落した。大崎広小路駅は、昨年から 10 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは大崎広小路駅で昨年に比べ +15.2 ％、単価は 98.9 万円/㎡となった。
上位 2 駅(大崎広小路駅、洗足池駅)は +11.7 ％(単価 +9.6 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(荏原中延駅、池上駅)は -13.4 ％(単価 -13.6 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 35.3 ％ → 2021年 41.4 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 3.8 ％ → 2021年 4.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 20.3 年 → 2021年 22.7 年、+12.0 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 28.7 ％ → 2021年 32.4 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 12.0 ％ → 2021年 14.8 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった五反田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は114万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2020年)に比べて +0.1％( +0.1万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 160 件(１年前(2020年)に比べて +58.4％( +59件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった石川台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は74.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2020年)に比べて -3.3％( -2.6万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 53 件(１年前(2020年)に比べて +231.2％( +37件/㎡)と大幅に増加しています。)。
| 東急池上線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 五反田駅 | 114万/㎡ (23.4年/45.4㎡) | 114万/㎡ (20.5年/37.1㎡) | 114万/㎡ (18.5年/36.6㎡) |
| 大崎広小路駅 | 98.9万/㎡ (26.4年/40.5㎡) | 85.8万/㎡ (32.5年/31.5㎡) | 110万/㎡ (20.3年/27.8㎡) |
| 戸越銀座駅 | 95.6万/㎡ (24.5年/35.1㎡) | 98.5万/㎡ (21.5年/25.4㎡) | 85.6万/㎡ (25.3年/33.7㎡) |
| 荏原中延駅 | 94.6万/㎡ (19.4年/42.4㎡) | 111万/㎡ (14.0年/35.0㎡) | 96.7万/㎡ (16.5年/34.7㎡) |
| 旗の台駅 | 87.6万/㎡ (27.9年/39.0㎡) | 87.6万/㎡ (29.1年/34.3㎡) | 86.4万/㎡ (26.8年/29.2㎡) |
| 長原駅 | 75.5万/㎡ (25.3年/41.8㎡) | 81.2万/㎡ (24.0年/38.3㎡) | 82.5万/㎡ (18.9年/33.7㎡) |
| 洗足池駅 | 79.2万/㎡ (21.4年/53.7㎡) | 73.1万/㎡ (29.8年/45.8㎡) | 75.6万/㎡ (20.1年/41.5㎡) |
| 石川台駅 | 74.8万/㎡ (31.1年/48.3㎡) | 77.4万/㎡ (24.9年/48.1㎡) | 72.5万/㎡ (27.2年/49.2㎡) |
| 雪が谷大塚駅 | 84.9万/㎡ (20.6年/41.5㎡) | 87.2万/㎡ (19.1年/31.5㎡) | 86.4万/㎡ (17.3年/41.7㎡) |
| 御嶽山駅 | 79.5万/㎡ (21.9年/47.1㎡) | 89.0万/㎡ (17.9年/43.1㎡) | 91.4万/㎡ (13.0年/42.0㎡) |
| 久が原駅 | 84.6万/㎡ (15.7年/47.0㎡) | 87.1万/㎡ (12.1年/56.2㎡) | 72.0万/㎡ (17.2年/44.3㎡) |
| 千鳥町駅 | 79.8万/㎡ (20.5年/42.5㎡) | 79.4万/㎡ (22.6年/38.0㎡) | 76.7万/㎡ (17.6年/43.8㎡) |
| 池上駅 | 79.5万/㎡ (20.4年/39.1㎡) | 90.4万/㎡ (18.5年/31.7㎡) | 81.3万/㎡ (19.4年/36.6㎡) |
| 蓮沼駅 | 90.4万/㎡ (18.2年/33.1㎡) | 95.6万/㎡ (15.3年/27.7㎡) | 92.1万/㎡ (17.1年/26.8㎡) |
| 蒲田駅 | 80.4万/㎡ (22.9年/40.1㎡) | 88.7万/㎡ (18.4年/33.1㎡) | 80.8万/㎡ (22.2年/36.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
大崎広小路駅 98.9 万/㎡(昨年同期比 +15.2 ％)
大崎広小路駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は98.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2020年)に比べて +15.2％( +13.1万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 10 件(１年前(2020年)に比べて -41.2％( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 26.4年(昨年 32.5年から -18.9 ％減)。平均専有面積は 40.5 ㎡ (昨年 31.5 ㎡から +28.7 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 32.5 年 → 2021年 26.4 年、-18.9 ％と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 5.4 分 → 2021年 4.1 分、-23.4 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 47.1 ％ → 2021年 80.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2020年 29.4 ％ → 2021年 30.0 ％)
洗足池駅 79.2 万/㎡(昨年同期比 +8.3 ％)
洗足池駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は79.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2020年)に比べて +8.3％( +6.0万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 45 件(１年前(2020年)に比べて +150.0％( +27件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.4年(昨年 29.8年から -28.3 ％減)。平均専有面積は 53.7 ㎡ (昨年 45.8 ㎡から +17.1 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 29.8 年 → 2021年 21.4 年、-28.3 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 ％ → 2021年 24.4 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 22.2 ％ → 2021年 15.6 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 ％ → 2021年 28.9 ％)
荏原中延駅 94.6 万/㎡(昨年同期比 -14.7 ％)
荏原中延駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は94.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2020年)に比べて -14.7％( -16.3万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 37 件(１年前(2020年)に比べて +105.6％( +19件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.4年(昨年 14.0年から +38.5 ％増)。平均専有面積は 42.4 ㎡ (昨年 35.0 ㎡から +21.2 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 6.4 分 → 2021年 5.6 分、-11.6 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 16.7 ％ → 2021年 27.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 14.0 年 → 2021年 19.4 年、+38.5 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.6 ％ → 2021年 27.8 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 27.8 ％ → 2021年 21.6 ％)
池上駅 79.5 万/㎡(昨年同期比 -12.0 ％)
池上駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は79.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2020年)に比べて -12.0％( -10.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 107 件(１年前(2020年)に比べて +69.8％( +44件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 20.4年(昨年 18.5年から +10.3 ％増)。平均専有面積は 39.1 ㎡ (昨年 31.7 ㎡から +23.5 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 8.8 分 → 2021年 7.1 分、-18.9 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 14.3 ％ → 2021年 25.2 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.9 ％ → 2021年 11.2 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 18.5 年 → 2021年 20.4 年、+10.3 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 9.7 ％ → 2021年 14.2 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 9.7 ％ → 2021年 1.9 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示