物件種別
対象路線
調査期間
中古マンション
2022年第4四半期
2022年10月12月

この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています

記事監修:岩野 愛弓
【監修者】

宅地建物取引士・日商簿記2級

岩野 愛弓 (監修者)

注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...

中古マンション相場の概況

2022年10月〜12月期のJR大阪環状線 (大阪駅天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は62.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +2.5%( +1.5万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 308 件(1年前(2021年)に比べて -3.4%( -11件/㎡)と小幅に減少しています。)。

平均築年数は 19.3年(昨年 17.5年から +10.1 %増)。平均専有面積は 54.2 ㎡ (昨年 51.6 ㎡から +5.1 %増)。

近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加。

値上がりした駅数は 12 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。全体的に上昇基調。福島駅西九条駅天王寺駅桃谷駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは新今宮駅で昨年に比べ +115.8 %、単価は 56.5 万円/㎡となった。

上位 2 駅(新今宮駅桃谷駅)は +78.7 %(単価 +25.7 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(寺田町駅大正駅)は -25.5 %(単価 -17.8 万円/㎡)の下落。

価格上昇要因

  • 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 6.0 % → 2022年 10.9 %)
  • 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 11.7 % → 2022年 7.3 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が増加(2021年 17.5 年 → 2022年 19.3 年、+10.1 %と増加)
  • 駅からの平均距離が増加(2021年 6.0 分 → 2022年 6.6 分、+11.0 %と増加)
  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.9 % → 2022年 31.5 %)
  • 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 19.0 % → 2022年 6.3 %)

駅ごとの中古マンション相場について

鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は132万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +9.1%( +11.1万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 7 件(1年前(2021年)に比べて -30.0%( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。

鉄道路線中、最低値の駅となった大阪城公園駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は31.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +4.5%( +1.4万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて +100.0%( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。

JR大阪環状線(沿線・駅ごとの中古マンションについて)
JR大阪環状線現状(2022)
(平均築年・面積)
1年前
(平均築年・面積)
2年前
(平均築年・面積)
大阪駅132万/㎡
(23.2年/58.6㎡)
121万/㎡
(15.2年/65.0㎡)
70.0万/㎡
(17.8年/20.0㎡)
福島駅79.6万/㎡
(14.8年/48.8㎡)
64.8万/㎡
(19.7年/48.7㎡)
68.0万/㎡
(19.0年/42.0㎡)
野田駅63.4万/㎡
(15.3年/41.3㎡)
58.7万/㎡
(19.7年/51.4㎡)
63.6万/㎡
(16.2年/56.0㎡)
西九条駅54.1万/㎡
(21.3年/64.6㎡)
41.4万/㎡
(23.8年/71.9㎡)
59.5万/㎡
(12.5年/48.8㎡)
弁天町駅47.4万/㎡
(22.0年/62.7㎡)
52.3万/㎡
(17.0年/53.6㎡)
60.2万/㎡
(13.7年/42.4㎡)
大正駅51.9万/㎡
(18.7年/48.3㎡)
58.9万/㎡
(16.8年/35.5㎡)
33.6万/㎡
(23.2年/61.7㎡)
芦原橋駅97.5万/㎡
(1.3年/20.0㎡)
100万/㎡
(0.8年/20.0㎡)
-
今宮駅52.0万/㎡
(13.8年/25.0㎡)
-54.5万/㎡
(13.8年/20.0㎡)
新今宮駅56.5万/㎡
(14.8年/30.0㎡)
26.2万/㎡
(34.3年/45.0㎡)
-
天王寺駅74.1万/㎡
(19.8年/68.3㎡)
53.7万/㎡
(27.3年/59.2㎡)
49.5万/㎡
(26.2年/52.5㎡)
寺田町駅44.3万/㎡
(28.5年/56.9㎡)
73.0万/㎡
(10.1年/35.0㎡)
37.3万/㎡
(29.8年/47.0㎡)
桃谷駅71.4万/㎡
(14.4年/74.0㎡)
50.4万/㎡
(22.0年/60.0㎡)
50.8万/㎡
(20.4年/55.0㎡)
鶴橋駅49.4万/㎡
(22.4年/66.8㎡)
54.6万/㎡
(21.8年/53.6㎡)
36.3万/㎡
(30.3年/60.0㎡)
玉造駅64.3万/㎡
(15.4年/61.7㎡)
60.7万/㎡
(15.6年/62.4㎡)
59.5万/㎡
(21.4年/59.4㎡)
森ノ宮駅69.0万/㎡
(15.2年/43.2㎡)
66.9万/㎡
(11.0年/52.5㎡)
75.0万/㎡
(8.3年/25.7㎡)
大阪城公園駅31.4万/㎡
(32.8年/57.5㎡)
30.0万/㎡
(37.8年/60.0㎡)
-
京橋駅47.4万/㎡
(27.1年/54.8㎡)
51.8万/㎡
(19.9年/54.5㎡)
62.2万/㎡
(21.6年/42.5㎡)
桜ノ宮駅61.0万/㎡
(22.0年/58.3㎡)
59.6万/㎡
(11.2年/60.9㎡)
45.3万/㎡
(27.1年/63.3㎡)
天満駅56.0万/㎡
(27.1年/57.1㎡)
49.5万/㎡
(28.3年/66.5㎡)
37.5万/㎡
(32.4年/71.7㎡)

※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。

価格変動が大きかった駅について

新今宮駅56.5 万/㎡(昨年同期比 +115.8 %)

新今宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は56.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +115.8%( +30.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2021年)に比べて +100.0%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 14.8年(昨年 34.3年から -56.9 %減)。平均専有面積は 30.0 ㎡ (昨年 45.0 ㎡から -33.3 %減)。

価格上昇要因

  • 平均築年数が大きく減少(2021年 34.3 年 → 2022年 14.8 年、-56.9 %と大きく減少)
  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 50.0 % → 2022年 50.0 %)

価格下落要因

  • 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 2.0 分 → 2022年 3.0 分、+50.0 %と大きく増加)
  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 50.0 % → 2022年 50.0 %)

桃谷駅71.4 万/㎡(昨年同期比 +41.7 %)

桃谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は71.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +41.7%( +21.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(前年比変わらず)。

平均築年数は 14.4年(昨年 22.0年から -34.6 %減)。平均専有面積は 74.0 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から +23.3 %増)。

価格上昇要因

  • 平均築年数が大きく減少(2021年 22.0 年 → 2022年 14.4 年、-34.6 %と大きく減少)
  • 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 7.8 分 → 2022年 6.0 分、-23.1 %と大きく減少)
  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 40.0 % → 2022年 60.0 %)

寺田町駅44.3 万/㎡(昨年同期比 -39.3 %)

寺田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は44.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -39.3%( -28.7万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 13 件(1年前(2021年)に比べて -73.5%( -36件/㎡)と大幅に減少しています。)。

平均築年数は 28.5年(昨年 10.1年から +181.3 %増)。平均専有面積は 56.9 ㎡ (昨年 35.0 ㎡から +62.6 %増)。

価格上昇要因

  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.4 % → 2022年 61.5 %)
  • 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 4.1 % → 2022年 7.7 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が大きく増加(2021年 10.1 年 → 2022年 28.5 年、+181.3 %と大きく増加)
  • 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 4.5 分 → 2022年 5.4 分、+20.5 %と大きく増加)
  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 12.2 % → 2022年 69.2 %)
  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 46.9 % → 2022年 7.7 %)

大正駅51.9 万/㎡(昨年同期比 -11.8 %)

大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -11.8%( -6.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 21 件(1年前(2021年)に比べて -4.5%( -1件/㎡)と小幅に減少しています。)。

平均築年数は 18.7年(昨年 16.8年から +11.7 %増)。平均専有面積は 48.3 ㎡ (昨年 35.5 ㎡から +36.3 %増)。

価格上昇要因

  • 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 22.7 % → 2022年 9.5 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が増加(2021年 16.8 年 → 2022年 18.7 年、+11.7 %と増加)
  • 駅からの平均距離が増加(2021年 6.8 分 → 2022年 8.1 分、+19.8 %と増加)
  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 13.6 % → 2022年 28.6 %)
  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 66.7 % → 2022年 30.0 %)

セグメントごとの取引物件の内訳

対象駅:   セグメント:

※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示

記事:ウチノカチ

※転載・利用時にはURL(https://utinokati.com/)を明記してください(事前許諾等は原則不要)
データ:国土交通省 売却価格情報(過去の実取引情報)

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