物件種別
対象路線
調査期間
中古マンション
2021年第3四半期
2021年7月9月

この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです

記事監修:竹内 英二
【監修者】

不動産鑑定士

竹内 英二 (監修者)

不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...

記事監修:岩野 愛弓
【監修者】

宅地建物取引士・日商簿記2級

岩野 愛弓 (監修者)

注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...

中古マンション相場の概況

2021年7月〜9月期のJR大阪環状線 (大阪駅天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は65.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +17.3%( +9.7万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 170 件(1年前(2020年)に比べて +30.8%( +40件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 15.8年(昨年 18.2年から -13.4 %減)。平均専有面積は 44.7 ㎡ (昨年 46.8 ㎡から -4.4 %減)。

近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加。

値上がりした駅数は 10 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。西九条駅大正駅天王寺駅森ノ宮駅天満駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは寺田町駅で昨年に比べ +117.1 %、単価は 84.3 万円/㎡となった。

上位 2 駅(寺田町駅天王寺駅)は +77.7 %(単価 +32.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(桜ノ宮駅野田駅)は -19.2 %(単価 -15.7 万円/㎡)の下落。

価格上昇要因

  • 平均築年数が減少(2020年 18.2 年 → 2021年 15.8 年、-13.4 %と減少)
  • 駅からの平均距離が減少(2020年 7.2 分 → 2021年 6.5 分、-10.0 %と減少)
  • 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 6.2 % → 2021年 16.5 %)
  • 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 20.9 % → 2021年 27.1 %)

価格下落要因

  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 33.8 % → 2021年 29.4 %)
  • 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.0 % → 2021年 9.4 %)

駅ごとの中古マンション相場について

鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は119万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -10.1%( -13.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて +200.0%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。

鉄道路線中、最低値の駅となった鶴橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は38.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -5.2%( -2.1万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて +50.0%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。

JR大阪環状線(沿線・駅ごとの中古マンションについて)
JR大阪環状線現状(2021)
(平均築年・面積)
1年前
(平均築年・面積)
2年前
(平均築年・面積)
大阪駅119万/㎡
(21.4年/89.2㎡)
133万/㎡
(7.5年/65.0㎡)
62.6万/㎡
(41.9年/55.0㎡)
福島駅66.6万/㎡
(13.7年/40.9㎡)
55.5万/㎡
(22.0年/46.0㎡)
65.7万/㎡
(13.7年/43.0㎡)
野田駅55.4万/㎡
(22.1年/40.4㎡)
62.4万/㎡
(16.2年/70.0㎡)
45.8万/㎡
(14.2年/45.8㎡)
西九条駅67.9万/㎡
(10.8年/37.0㎡)
52.6万/㎡
(15.9年/57.9㎡)
56.5万/㎡
(9.8年/38.3㎡)
弁天町駅66.1万/㎡
(13.2年/42.3㎡)
70.5万/㎡
(8.7年/34.3㎡)
48.1万/㎡
(20.2年/43.0㎡)
大正駅60.8万/㎡
(13.3年/40.0㎡)
48.0万/㎡
(20.2年/43.2㎡)
42.7万/㎡
(30.8年/47.5㎡)
芦原橋駅91.7万/㎡
(1.0年/25.8㎡)
100万/㎡
(1.5年/20.0㎡)
93.8万/㎡
(0.5年/20.0㎡)
今宮駅--65.0万/㎡
(12.5年/20.0㎡)
新今宮駅24.0万/㎡
(24.5年/25.0㎡)
--
天王寺駅67.3万/㎡
(24.6年/58.1㎡)
48.7万/㎡
(24.3年/56.2㎡)
54.4万/㎡
(24.3年/52.5㎡)
寺田町駅84.3万/㎡
(4.4年/30.0㎡)
38.8万/㎡
(24.8年/37.2㎡)
64.0万/㎡
(9.2年/49.2㎡)
桃谷駅48.9万/㎡
(20.7年/64.0㎡)
43.6万/㎡
(30.0年/65.0㎡)
34.1万/㎡
(25.5年/75.0㎡)
鶴橋駅38.3万/㎡
(35.0年/55.8㎡)
40.4万/㎡
(20.5年/62.5㎡)
41.5万/㎡
(24.0年/61.2㎡)
玉造駅58.0万/㎡
(16.1年/49.1㎡)
50.4万/㎡
(20.4年/60.5㎡)
55.6万/㎡
(18.5年/58.8㎡)
森ノ宮駅74.6万/㎡
(10.6年/28.0㎡)
54.6万/㎡
(19.6年/42.5㎡)
60.6万/㎡
(15.9年/34.0㎡)
大阪城公園駅36.9万/㎡
(25.5年/66.7㎡)
--
京橋駅40.2万/㎡
(27.7年/60.4㎡)
39.2万/㎡
(28.5年/59.3㎡)
44.6万/㎡
(24.8年/55.9㎡)
桜ノ宮駅65.5万/㎡
(16.3年/56.2㎡)
90.0万/㎡
(3.5年/20.0㎡)
45.8万/㎡
(15.0年/67.5㎡)
天満駅54.5万/㎡
(27.9年/58.0㎡)
45.3万/㎡
(39.9年/63.3㎡)
52.8万/㎡
(21.5年/47.5㎡)

※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。

価格変動が大きかった駅について

寺田町駅84.3 万/㎡(昨年同期比 +117.1 %)

寺田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は84.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +117.1%( +45.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 27 件(1年前(2020年)に比べて +200.0%( +18件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 4.4年(昨年 24.8年から -82.1 %減)。平均専有面積は 30.0 ㎡ (昨年 37.2 ㎡から -19.4 %減)。

価格上昇要因

  • 平均築年数が大きく減少(2020年 24.8 年 → 2021年 4.4 年、-82.1 %と大きく減少)
  • 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 6.3 分 → 2021年 3.3 分、-48.5 %と大きく減少)
  • 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 12.5 % → 2021年 77.8 %)
  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 37.5 % → 2021年 7.4 %)

価格下落要因

  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 66.7 % → 2021年 14.8 %)

天王寺駅67.3 万/㎡(昨年同期比 +38.2 %)

天王寺駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は67.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +38.2%( +18.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 24.6年(昨年 24.3年から +1.5 %増)。平均専有面積は 58.1 ㎡ (昨年 56.2 ㎡から +3.3 %増)。

価格上昇要因

  • 駅からの平均距離が減少(2020年 5.0 分 → 2021年 4.1 分、-17.5 %と減少)
  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 62.5 %)

価格下落要因

  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 37.5 %)

桜ノ宮駅65.5 万/㎡(昨年同期比 -27.2 %)

桜ノ宮駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は65.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -27.2%( -24.5万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(1年前(2020年)に比べて +300.0%( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 16.3年(昨年 3.5年から +363.8 %増)。平均専有面積は 56.2 ㎡ (昨年 20.0 ㎡から +181.2 %増)。

価格下落要因

  • 平均築年数が大きく増加(2020年 3.5 年 → 2021年 16.3 年、+363.8 %と大きく増加)
  • 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 4.0 分 → 2021年 5.2 分、+31.2 %と大きく増加)
  • 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 50.0 %)

野田駅55.4 万/㎡(昨年同期比 -11.2 %)

野田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は55.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -11.2%( -7.0万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 13 件(1年前(2020年)に比べて +333.3%( +10件/㎡)と大幅に増加しています。)。

平均築年数は 22.1年(昨年 16.2年から +36.3 %増)。平均専有面積は 40.4 ㎡ (昨年 70.0 ㎡から -42.3 %減)。

価格上昇要因

  • 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 30.8 %)

価格下落要因

  • 平均築年数が大きく増加(2020年 16.2 年 → 2021年 22.1 年、+36.3 %と大きく増加)
  • 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 4.7 分 → 2021年 7.8 分、+66.5 %と大きく増加)

セグメントごとの取引物件の内訳

対象駅:   セグメント:

※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示

記事:ウチノカチ

※転載・利用時にはURL(https://utinokati.com/)を明記してください(事前許諾等は原則不要)
データ:国土交通省 売却価格情報(過去の実取引情報)

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