【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年10月〜12月期のJR大阪環状線 (大阪駅~天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は60.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +5.6%( +3.2万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 319 件(1年前(2020年)に比べて +143.5%( +188件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.5年(昨年 19.5年から -10.0 %減)。平均専有面積は 51.6 ㎡ (昨年 47.1 ㎡から +9.5 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 8 駅に対して、値下がりした駅数は 7 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。大阪駅、大正駅、寺田町駅、鶴橋駅、桜ノ宮駅、天満駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは寺田町駅で昨年に比べ +95.8 %、単価は 73.0 万円/㎡となった。
上位 2 駅(寺田町駅、大正駅)は +85.4 %(単価 +30.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(西九条駅、京橋駅)は -23.6 %(単価 -14.3 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 19.5 年 → 2021年 17.5 年、-10.0 %と減少)
- 駅からの平均距離が減少(2020年 6.7 分 → 2021年 6.0 分、-10.6 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 6.9 % → 2021年 19.0 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 28.2 % → 2021年 35.5 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.6 % → 2021年 11.7 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 6.9 % → 2021年 6.0 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は121万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +73.2%( +51.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(1年前(2020年)に比べて +900.0%( +9件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった西九条駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は41.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -30.5%( -18.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 18 件(1年前(2020年)に比べて +125.0%( +10件/㎡)と大幅に増加しています。)。
JR大阪環状線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
大阪駅 | 121万/㎡ (15.2年/65.0㎡) | 70.0万/㎡ (17.8年/20.0㎡) | - |
福島駅 | 64.8万/㎡ (19.7年/48.7㎡) | 68.0万/㎡ (19.0年/42.0㎡) | 62.8万/㎡ (18.9年/32.9㎡) |
野田駅 | 58.7万/㎡ (19.7年/51.4㎡) | 63.6万/㎡ (16.2年/56.0㎡) | 58.5万/㎡ (14.1年/60.0㎡) |
西九条駅 | 41.4万/㎡ (23.8年/71.9㎡) | 59.5万/㎡ (12.5年/48.8㎡) | 77.5万/㎡ (5.8年/20.0㎡) |
弁天町駅 | 52.3万/㎡ (17.0年/53.6㎡) | 60.2万/㎡ (13.7年/42.4㎡) | 49.5万/㎡ (20.4年/55.9㎡) |
大正駅 | 58.9万/㎡ (16.8年/35.5㎡) | 33.6万/㎡ (23.2年/61.7㎡) | 34.7万/㎡ (19.0年/60.0㎡) |
芦原橋駅 | 100万/㎡ (0.8年/20.0㎡) | - | 96.4万/㎡ (1.8年/20.0㎡) |
今宮駅 | - | 54.5万/㎡ (13.8年/20.0㎡) | - |
新今宮駅 | 26.2万/㎡ (34.3年/45.0㎡) | - | 23.2万/㎡ (22.8年/25.0㎡) |
天王寺駅 | 53.7万/㎡ (27.3年/59.2㎡) | 49.5万/㎡ (26.2年/52.5㎡) | 64.4万/㎡ (18.4年/53.3㎡) |
寺田町駅 | 73.0万/㎡ (10.1年/35.0㎡) | 37.3万/㎡ (29.8年/47.0㎡) | 47.8万/㎡ (26.1年/36.7㎡) |
桃谷駅 | 50.4万/㎡ (22.0年/60.0㎡) | 50.8万/㎡ (20.4年/55.0㎡) | 41.5万/㎡ (18.8年/65.0㎡) |
鶴橋駅 | 54.6万/㎡ (21.8年/53.6㎡) | 36.3万/㎡ (30.3年/60.0㎡) | 54.7万/㎡ (19.1年/51.8㎡) |
玉造駅 | 60.7万/㎡ (15.6年/62.4㎡) | 59.5万/㎡ (21.4年/59.4㎡) | 54.7万/㎡ (17.5年/57.2㎡) |
森ノ宮駅 | 66.9万/㎡ (11.0年/52.5㎡) | 75.0万/㎡ (8.3年/25.7㎡) | 71.7万/㎡ (10.0年/47.5㎡) |
大阪城公園駅 | 30.0万/㎡ (37.8年/60.0㎡) | - | 40.0万/㎡ (23.8年/75.0㎡) |
京橋駅 | 51.8万/㎡ (19.9年/54.5㎡) | 62.2万/㎡ (21.6年/42.5㎡) | 38.7万/㎡ (24.2年/53.8㎡) |
桜ノ宮駅 | 59.6万/㎡ (11.2年/60.9㎡) | 45.3万/㎡ (27.1年/63.3㎡) | 48.6万/㎡ (20.8年/75.6㎡) |
天満駅 | 49.5万/㎡ (28.3年/66.5㎡) | 37.5万/㎡ (32.4年/71.7㎡) | 40.3万/㎡ (33.5年/62.1㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
寺田町駅 73.0 万/㎡(昨年同期比 +95.8 %)
寺田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は73.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +95.8%( +35.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 49 件(1年前(2020年)に比べて +880.0%( +44件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 10.1年(昨年 29.8年から -65.9 %減)。平均専有面積は 35.0 ㎡ (昨年 47.0 ㎡から -25.5 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 29.8 年 → 2021年 10.1 年、-65.9 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 20.0 % → 2021年 46.9 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 40.0 % → 2021年 20.4 %)
大正駅 58.9 万/㎡(昨年同期比 +75.1 %)
大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +75.1%( +25.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 22 件(1年前(2020年)に比べて +144.4%( +13件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.8年(昨年 23.2年から -27.8 %減)。平均専有面積は 35.5 ㎡ (昨年 61.7 ㎡から -42.5 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 23.2 年 → 2021年 16.8 年、-27.8 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 13.3 分 → 2021年 6.8 分、-49.3 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 11.1 % → 2021年 66.7 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 13.6 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 11.1 % → 2021年 22.7 %)
西九条駅 41.4 万/㎡(昨年同期比 -30.5 %)
西九条駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は41.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -30.5%( -18.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 18 件(1年前(2020年)に比べて +125.0%( +10件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 23.8年(昨年 12.5年から +90.4 %増)。平均専有面積は 71.9 ㎡ (昨年 48.8 ㎡から +47.6 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 6.9 分 → 2021年 6.1 分、-11.9 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 66.7 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 12.5 年 → 2021年 23.8 年、+90.4 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 12.5 % → 2021年 27.8 %)
京橋駅 51.8 万/㎡(昨年同期比 -16.7 %)
京橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -16.7%( -10.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 22 件(1年前(2020年)に比べて +10.0%( +2件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 19.9年(昨年 21.6年から -7.9 %減)。平均専有面積は 54.5 ㎡ (昨年 42.5 ㎡から +28.3 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 14.3 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.0 % → 2021年 9.1 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.0 % → 2021年 19.0 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 9.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示