【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年1月〜3月期のJR大阪環状線 (大阪駅~天満駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は52.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -11.0%( -6.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 269 件(1年前(2020年)に比べて +96.4%( +132件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.2年(昨年 17.2年から +23.0 %増)。平均専有面積は 63.2 ㎡ (昨年 52.0 ㎡から +21.6 %増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 11 駅。ほとんどの駅において下落した。寺田町駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは寺田町駅で昨年に比べ +41.2 %、単価は 43.9 万円/㎡となった。
上位 2 駅(寺田町駅、天王寺駅)は +28.1 %(単価 +10.4 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(大正駅、弁天町駅)は -41.8 %(単価 -24.4 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 32.1 % → 2021年 35.8 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2020年 9.5 % → 2021年 10.2 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 17.2 年 → 2021年 21.2 年、+23.0 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 27.7 % → 2021年 38.5 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 16.8 % → 2021年 5.7 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった大阪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は112万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +1.1%( +1.2万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 9 件(1年前(2020年)に比べて +200.0%( +6件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は27.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -43.0%( -21.0万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 17 件(1年前(2020年)に比べて +142.9%( +10件/㎡)と大幅に増加しています。)。
JR大阪環状線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
大阪駅 | 112万/㎡ (18.2年/71.1㎡) | 111万/㎡ (40.7年/125㎡) | 79.7万/㎡ (30.0年/58.3㎡) |
福島駅 | 66.0万/㎡ (18.6年/62.4㎡) | 67.0万/㎡ (12.9年/52.3㎡) | 53.0万/㎡ (20.4年/59.5㎡) |
野田駅 | 59.7万/㎡ (15.6年/67.2㎡) | 54.0万/㎡ (17.6年/55.0㎡) | 59.2万/㎡ (11.8年/59.4㎡) |
西九条駅 | 45.0万/㎡ (16.2年/77.2㎡) | 45.0万/㎡ (13.3年/63.3㎡) | 44.0万/㎡ (25.0年/75.0㎡) |
弁天町駅 | 40.6万/㎡ (19.3年/64.5㎡) | 68.4万/㎡ (10.1年/34.6㎡) | 41.6万/㎡ (19.2年/58.5㎡) |
大正駅 | 27.9万/㎡ (30.7年/69.7㎡) | 48.9万/㎡ (15.9年/49.3㎡) | 44.3万/㎡ (16.2年/54.0㎡) |
芦原橋駅 | 65.5万/㎡ (3.0年/55.0㎡) | 91.4万/㎡ (2.3年/20.0㎡) | 97.9万/㎡ (1.0年/20.0㎡) |
今宮駅 | - | - | - |
新今宮駅 | - | - | - |
天王寺駅 | 60.9万/㎡ (21.7年/67.4㎡) | 52.9万/㎡ (24.4年/65.4㎡) | 57.6万/㎡ (19.6年/60.9㎡) |
寺田町駅 | 43.9万/㎡ (22.3年/54.4㎡) | 31.1万/㎡ (34.6年/46.2㎡) | 35.0万/㎡ (25.2年/69.3㎡) |
桃谷駅 | 49.7万/㎡ (21.9年/62.2㎡) | 64.8万/㎡ (11.3年/73.3㎡) | 46.4万/㎡ (18.5年/57.5㎡) |
鶴橋駅 | 44.4万/㎡ (25.4年/59.6㎡) | 51.1万/㎡ (19.0年/65.0㎡) | 38.2万/㎡ (27.0年/58.3㎡) |
玉造駅 | 50.6万/㎡ (19.5年/65.5㎡) | 55.8万/㎡ (17.3年/63.9㎡) | 47.9万/㎡ (18.2年/57.9㎡) |
森ノ宮駅 | 54.1万/㎡ (16.0年/53.0㎡) | 70.9万/㎡ (11.8年/32.5㎡) | 60.0万/㎡ (9.0年/25.0㎡) |
大阪城公園駅 | 40.2万/㎡ (25.0年/70.0㎡) | 50.7万/㎡ (12.0年/75.0㎡) | 26.7万/㎡ (35.0年/60.0㎡) |
京橋駅 | 42.3万/㎡ (29.6年/57.9㎡) | 42.6万/㎡ (24.5年/56.1㎡) | 46.1万/㎡ (21.0年/50.3㎡) |
桜ノ宮駅 | 60.1万/㎡ (15.7年/63.9㎡) | 59.6万/㎡ (16.7年/74.2㎡) | 54.3万/㎡ (17.5年/68.8㎡) |
天満駅 | 46.9万/㎡ (32.0年/57.5㎡) | 54.7万/㎡ (26.4年/55.0㎡) | - |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
寺田町駅 43.9 万/㎡(昨年同期比 +41.2 %)
寺田町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は43.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +41.2%( +12.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 22.3年(昨年 34.6年から -35.7 %減)。平均専有面積は 54.4 ㎡ (昨年 46.2 ㎡から +17.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 34.6 年 → 2021年 22.3 年、-35.7 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 62.5 % → 2021年 12.5 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 5.9 分 → 2021年 7.2 分、+23.4 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 75.0 % → 2021年 50.0 %)
天王寺駅 60.9 万/㎡(昨年同期比 +15.0 %)
天王寺駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は60.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +15.0%( +8.0万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 17 件(1年前(2020年)に比べて +41.7%( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.7年(昨年 24.4年から -11.0 %減)。平均専有面積は 67.4 ㎡ (昨年 65.4 ㎡から +3.0 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 24.4 年 → 2021年 21.7 年、-11.0 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 58.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 35.3 %)
大正駅 27.9 万/㎡(昨年同期比 -43.0 %)
大正駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は27.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -43.0%( -21.0万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 17 件(1年前(2020年)に比べて +142.9%( +10件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 30.7年(昨年 15.9年から +93.3 %増)。平均専有面積は 69.7 ㎡ (昨年 49.3 ㎡から +41.4 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 14.3 % → 2021年 23.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 15.9 年 → 2021年 30.7 年、+93.3 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 12.3 分 → 2021年 16.1 分、+30.9 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 42.9 % → 2021年 64.7 %)
弁天町駅 40.6 万/㎡(昨年同期比 -40.6 %)
弁天町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は40.6万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -40.6%( -27.8万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 28 件(1年前(2020年)に比べて +12.0%( +3件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 19.3年(昨年 10.1年から +91.0 %増)。平均専有面積は 64.5 ㎡ (昨年 34.6 ㎡から +86.3 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 8.8 分 → 2021年 6.6 分、-24.9 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 8.0 % → 2021年 32.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 10.1 年 → 2021年 19.3 年、+91.0 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 12.0 % → 2021年 44.4 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示