【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年1月〜3月期の東京メトロ東西線 (中野駅~葛西駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は81.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -2.8%( -2.4万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 337 件(1年前(2020年)に比べて +58.2%( +124件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.7年(昨年 22.8年から -0.4 %減)。平均専有面積は 54.7 ㎡ (昨年 49.5 ㎡から +10.6 %増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。ほとんどの駅において下落した。神楽坂駅、飯田橋駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは飯田橋駅で昨年に比べ +55.6 %、単価は 171 万円/㎡となった。
上位 2 駅(飯田橋駅、神楽坂駅)は +39.3 %(単価 +42.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(落合駅、門前仲町駅)は -21.6 %(単価 -21.3 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2020年 28.6 % → 2021年 29.9 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2020年 8.5 % → 2021年 9.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 30.3 % → 2021年 33.9 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 1.9 % → 2021年 1.8 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった飯田橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は171万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +55.6%( +61.1万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(1年前(2020年)に比べて -17.6%( -3件/㎡)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった葛西駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -4.6%( -2.5万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 37 件(1年前(2020年)に比べて +131.2%( +21件/㎡)と大幅に増加しています。)。
東京メトロ東西線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
中野駅 | 87.6万/㎡ (26.9年/52.9㎡) | 88.1万/㎡ (31.7年/45.7㎡) | 122万/㎡ (11.2年/36.9㎡) |
落合駅 | 71.6万/㎡ (32.9年/35.8㎡) | 97.7万/㎡ (22.2年/43.6㎡) | 82.6万/㎡ (27.3年/34.3㎡) |
高田馬場駅 | 91.7万/㎡ (25.5年/46.3㎡) | 101万/㎡ (22.2年/33.5㎡) | 91.4万/㎡ (22.0年/34.6㎡) |
早稲田駅 | 108万/㎡ (15.9年/32.3㎡) | 120万/㎡ (17.3年/30.4㎡) | 108万/㎡ (15.0年/28.1㎡) |
神楽坂駅 | 122万/㎡ (14.3年/55.6㎡) | 99.6万/㎡ (16.7年/63.3㎡) | 109万/㎡ (12.2年/53.5㎡) |
飯田橋駅 | 171万/㎡ (18.6年/57.1㎡) | 110万/㎡ (20.7年/43.8㎡) | 108万/㎡ (22.8年/47.2㎡) |
九段下駅 | 112万/㎡ (29.6年/31.0㎡) | 129万/㎡ (19.3年/51.2㎡) | 106万/㎡ (29.3年/41.2㎡) |
竹橋駅 | - | - | - |
大手町駅 | 134万/㎡ (8.0年/60.0㎡) | - | 142万/㎡ (11.0年/35.0㎡) |
日本橋駅 | - | 124万/㎡ (16.0年/25.0㎡) | 145万/㎡ (16.0年/22.5㎡) |
茅場町駅 | 115万/㎡ (17.8年/26.1㎡) | 104万/㎡ (16.3年/31.2㎡) | 103万/㎡ (17.4年/35.8㎡) |
門前仲町駅 | 83.0万/㎡ (21.5年/50.9㎡) | 99.5万/㎡ (18.4年/32.8㎡) | 89.7万/㎡ (21.2年/40.6㎡) |
木場駅 | 85.7万/㎡ (16.7年/50.9㎡) | 82.8万/㎡ (15.4年/54.8㎡) | 78.2万/㎡ (20.9年/48.4㎡) |
東陽町駅 | 76.4万/㎡ (21.1年/55.2㎡) | 69.3万/㎡ (29.2年/59.1㎡) | 70.3万/㎡ (26.0年/54.8㎡) |
南砂町駅 | 59.9万/㎡ (22.9年/67.3㎡) | 61.2万/㎡ (21.2年/65.0㎡) | 56.4万/㎡ (23.0年/61.7㎡) |
西葛西駅 | 56.1万/㎡ (24.8年/69.1㎡) | 56.3万/㎡ (24.7年/63.1㎡) | 55.0万/㎡ (26.7年/62.8㎡) |
葛西駅 | 51.3万/㎡ (27.5年/63.2㎡) | 53.7万/㎡ (29.2年/53.4㎡) | 46.2万/㎡ (25.4年/51.4㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
飯田橋駅 171.1 万/㎡(昨年同期比 +55.6 %)
飯田橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は171万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +55.6%( +61.1万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(1年前(2020年)に比べて -17.6%( -3件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 18.6年(昨年 20.7年から -10.3 %減)。平均専有面積は 57.1 ㎡ (昨年 43.8 ㎡から +30.4 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 20.7 年 → 2021年 18.6 年、-10.3 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 6.9 分 → 2021年 4.4 分、-37.2 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 17.6 % → 2021年 64.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 35.3 % → 2021年 42.9 %)
神楽坂駅 122.4 万/㎡(昨年同期比 +22.9 %)
神楽坂駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は122万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +22.9%( +22.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(1年前(2020年)に比べて +33.3%( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 14.3年(昨年 16.7年から -14.5 %減)。平均専有面積は 55.6 ㎡ (昨年 63.3 ㎡から -12.2 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 16.7 年 → 2021年 14.3 年、-14.5 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 25.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2020年 3.8 分 → 2021年 4.2 分、+10.9 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 83.3 % → 2021年 75.0 %)
落合駅 71.6 万/㎡(昨年同期比 -26.7 %)
落合駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は71.6万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -26.7%( -26.1万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて -14.3%( -1件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 32.9年(昨年 22.2年から +48.3 %増)。平均専有面積は 35.8 ㎡ (昨年 43.6 ㎡から -17.8 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 42.9 % → 2021年 50.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 22.2 年 → 2021年 32.9 年、+48.3 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 14.3 % → 2021年 33.3 %)
門前仲町駅 83.0 万/㎡(昨年同期比 -16.5 %)
門前仲町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は83.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -16.5%( -16.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 28 件(1年前(2020年)に比べて +21.7%( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.5年(昨年 18.4年から +17.2 %増)。平均専有面積は 50.9 ㎡ (昨年 32.8 ㎡から +55.0 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 21.7 % → 2021年 10.7 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 18.4 年 → 2021年 21.5 年、+17.2 %と増加)
- 駅からの平均距離が増加(2020年 6.0 分 → 2021年 6.9 分、+14.3 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 8.7 % → 2021年 39.3 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 34.8 % → 2021年 17.9 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示