この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年7月〜9月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅~六町駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は86.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +6.5%( +5.2万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 88 件(1年前(2020年)に比べて -15.4%( -16件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 14.9年(昨年 15.3年から -2.2 %減)。平均専有面積は 46.2 ㎡ (昨年 47.4 ㎡から -2.5 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。全体的に上昇基調。南千住駅、北千住駅、青井駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは北千住駅で昨年に比べ +29.8 %、単価は 92.2 万円/㎡となった。
上位 2 駅(北千住駅、青井駅)は +28.8 %(単価 +15.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(六町駅、浅草駅)は -4.2 %(単価 -2.7 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 9.6 % → 2021年 19.5 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 23.1 % → 2021年 31.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 2.9 % → 2021年 3.4 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 3.8 % → 2021年 3.4 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった秋葉原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は133万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +4.8%( +6.1万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2020年)に比べて -33.3%( -2件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった六町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は41.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -4.8%( -2.1万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2020年)に比べて -77.8%( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
つくばエクスプレス線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
秋葉原駅 | 133万/㎡ (13.8年/56.2㎡) | 127万/㎡ (13.2年/45.0㎡) | 129万/㎡ (12.8年/40.8㎡) |
新御徒町駅 | 104万/㎡ (15.6年/32.1㎡) | 95.1万/㎡ (15.9年/35.0㎡) | 98.5万/㎡ (11.6年/33.3㎡) |
浅草駅 | 90.5万/㎡ (12.9年/41.7㎡) | 93.9万/㎡ (11.2年/41.9㎡) | 81.2万/㎡ (18.2年/37.7㎡) |
南千住駅 | 77.4万/㎡ (13.7年/56.4㎡) | 63.2万/㎡ (15.7年/61.5㎡) | 59.6万/㎡ (19.3年/63.2㎡) |
北千住駅 | 92.2万/㎡ (14.7年/33.3㎡) | 71.1万/㎡ (16.6年/50.3㎡) | 74.0万/㎡ (17.0年/49.7㎡) |
青井駅 | 45.0万/㎡ (30.5年/55.8㎡) | 35.2万/㎡ (32.1年/60.0㎡) | 40.8万/㎡ (25.0年/60.0㎡) |
六町駅 | 41.9万/㎡ (10.5年/62.5㎡) | 43.9万/㎡ (19.9年/59.4㎡) | 32.2万/㎡ (15.5年/63.3㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
北千住駅 92.2 万/㎡(昨年同期比 +29.8 %)
北千住駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は92.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +29.8%( +21.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(1年前(2020年)に比べて -29.4%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 14.7年(昨年 16.6年から -11.6 %減)。平均専有面積は 33.3 ㎡ (昨年 50.3 ㎡から -33.7 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 16.6 年 → 2021年 14.7 年、-11.6 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 9.4 分 → 2021年 7.1 分、-24.3 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.9 % → 2021年 18.2 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.9 % → 2021年 18.2 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 29.4 % → 2021年 36.4 %)
青井駅 45.0 万/㎡(昨年同期比 +27.8 %)
青井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は45.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +27.8%( +9.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて +20.0%( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 30.5年(昨年 32.1年から -5.0 %減)。平均専有面積は 55.8 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から -6.9 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 9.2 分 → 2021年 8.0 分、-13.0 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 20.0 % → 2021年 50.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 20.0 % → 2021年 33.3 %)
六町駅 41.9 万/㎡(昨年同期比 -4.8 %)
六町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は41.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -4.8%( -2.1万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2020年)に比べて -77.8%( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 10.5年(昨年 19.9年から -47.0 %減)。平均専有面積は 62.5 ㎡ (昨年 59.4 ㎡から +5.1 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 19.9 年 → 2021年 10.5 年、-47.0 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 14.8 分 → 2021年 23.0 分、+55.6 %と大きく増加)
浅草駅 90.5 万/㎡(昨年同期比 -3.6 %)
浅草駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は90.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -3.6%( -3.4万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 23 件(1年前(2020年)に比べて -36.1%( -13件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 12.9年(昨年 11.2年から +15.3 %増)。平均専有面積は 41.7 ㎡ (昨年 41.9 ㎡から -0.5 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 8.7 分 → 2021年 6.7 分、-23.2 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.6 % → 2021年 13.0 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 43.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 11.2 年 → 2021年 12.9 年、+15.3 %と増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 22.2 % → 2021年 4.3 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示