この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2021年1月〜12月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅~六町駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は85.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +3.2%( +2.7万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 397 件(1年前(2020年)に比べて -3.4%( -14件/㎡)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 16.0年(昨年 14.9年から +7.2 %増)。平均専有面積は 44.7 ㎡ (昨年 43.6 ㎡から +2.3 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 1 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。青井駅は、昨年から 10 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは青井駅で昨年に比べ +17.5 %、単価は 44.4 万円/㎡となった。
上位 2 駅(青井駅、北千住駅)は +13.4 %(単価 +7.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(六町駅、浅草駅)は -4.6 %(単価 -0.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 9.1 % → 2021年 15.4 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 5.4 % → 2021年 6.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 2.5 % → 2021年 5.3 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 4.7 % → 2021年 4.1 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった秋葉原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は120万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +7.9%( +8.7万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 18 件(1年前(2020年)に比べて -18.2%( -4件/㎡)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった六町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は35.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -13.5%( -5.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 12 件(1年前(2020年)に比べて -47.8%( -11件/㎡)と大幅に減少しています。)。
つくばエクスプレス線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
秋葉原駅 | 120万/㎡ (16.7年/43.1㎡) | 111万/㎡ (15.5年/36.1㎡) | 116万/㎡ (13.5年/39.6㎡) |
新御徒町駅 | 104万/㎡ (13.1年/33.2㎡) | 98.8万/㎡ (14.7年/34.2㎡) | 95.3万/㎡ (12.8年/32.1㎡) |
浅草駅 | 95.3万/㎡ (13.4年/41.2㎡) | 91.4万/㎡ (13.8年/40.7㎡) | 92.0万/㎡ (15.9年/39.1㎡) |
南千住駅 | 74.1万/㎡ (17.7年/51.0㎡) | 69.1万/㎡ (14.9年/50.9㎡) | 61.4万/㎡ (17.7年/63.6㎡) |
北千住駅 | 87.9万/㎡ (14.6年/44.0㎡) | 80.4万/㎡ (13.7年/46.0㎡) | 90.1万/㎡ (9.4年/53.6㎡) |
青井駅 | 44.4万/㎡ (25.9年/54.6㎡) | 37.8万/㎡ (26.2年/55.0㎡) | 35.5万/㎡ (26.6年/60.0㎡) |
六町駅 | 35.2万/㎡ (24.7年/59.6㎡) | 40.7万/㎡ (19.2年/58.7㎡) | 36.4万/㎡ (20.0年/59.1㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
青井駅 44.4 万/㎡(昨年同期比 +17.5 %)
青井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は44.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +17.5%( +6.6万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 23 件(1年前(2020年)に比べて +91.7%( +11件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 25.9年(昨年 26.2年から -1.1 %減)。平均専有面積は 54.6 ㎡ (昨年 55.0 ㎡から -0.8 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2020年 8.9 分 → 2021年 7.8 分、-12.2 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 16.7 % → 2021年 30.4 %)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 16.7 % → 2021年 13.0 %)
北千住駅 87.9 万/㎡(昨年同期比 +9.4 %)
北千住駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は87.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +9.4%( +7.5万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 77 件(1年前(2020年)に比べて +13.2%( +9件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 14.6年(昨年 13.7年から +6.6 %増)。平均専有面積は 44.0 ㎡ (昨年 46.0 ㎡から -4.5 %減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 7.5 % → 2021年 30.3 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 7.5 % → 2021年 5.3 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 30.9 % → 2021年 24.7 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 20.9 % → 2021年 25.0 %)
六町駅 35.2 万/㎡(昨年同期比 -13.5 %)
六町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は35.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて -13.5%( -5.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 12 件(1年前(2020年)に比べて -47.8%( -11件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 24.7年(昨年 19.2年から +28.7 %増)。平均専有面積は 59.6 ㎡ (昨年 58.7 ㎡から +1.5 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 50.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 19.2 年 → 2021年 24.7 年、+28.7 %と大きく増加)
浅草駅 95.3 万/㎡(昨年同期比 +4.4 %)
浅草駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は95.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2020年)に比べて +4.4%( +4.0万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 108 件(1年前(2020年)に比べて -18.2%( -24件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 13.4年(昨年 13.8年から -2.7 %減)。平均専有面積は 41.2 ㎡ (昨年 40.7 ㎡から +1.3 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 31.8 % → 2021年 37.0 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 8.3 % → 2021年 12.0 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 12.1 % → 2021年 8.3 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 0.8 % → 2021年 0.9 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示