この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2020年4月〜6月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅～六町駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は83.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -0.8％( -0.6万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 70 件(１年前(2019年)に比べて -24.7％( -23件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 13.8年(昨年 16.5年から -16.2 ％減)。平均専有面積は 44.4 ㎡ (昨年 48.1 ㎡から -7.7 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。新御徒町駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは新御徒町駅で昨年に比べ +21.9 ％、単価は 110 万円/㎡となった。
上位 2 駅(新御徒町駅、南千住駅)は +19.4 ％(単価 +15.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(青井駅、浅草駅)は -33.9 ％(単価 -22.5 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 16.5 年 → 2020年 13.8 年、-16.2 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 5.4 ％ → 2020年 11.9 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 27.2 ％ → 2020年 23.9 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 37.6 ％ → 2020年 31.4 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 9.7 ％ → 2020年 4.3 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった新御徒町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は110万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +21.9％( +19.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(１年前(2019年)に比べて -33.3％( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった青井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は23.1万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -43.7％( -17.9万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(１年前(2019年)に比べて -83.3％( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
| つくばエクスプレス線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 秋葉原駅 | 104万/㎡ (15.8年/26.2㎡) | 92.7万/㎡ (14.7年/39.0㎡) | 115万/㎡ (11.7年/47.1㎡) |
| 新御徒町駅 | 110万/㎡ (11.2年/31.7㎡) | 90.5万/㎡ (13.3年/31.9㎡) | 95.9万/㎡ (13.0年/32.1㎡) |
| 浅草駅 | 85.1万/㎡ (14.8年/43.6㎡) | 112万/㎡ (17.7年/39.3㎡) | 85.1万/㎡ (14.6年/41.6㎡) |
| 南千住駅 | 70.0万/㎡ (13.3年/51.5㎡) | 59.8万/㎡ (17.5年/69.0㎡) | 58.4万/㎡ (17.3年/52.8㎡) |
| 北千住駅 | 86.7万/㎡ (11.4年/48.2㎡) | 93.1万/㎡ (10.1年/52.8㎡) | 62.9万/㎡ (16.2年/47.8㎡) |
| 青井駅 | 23.1万/㎡ (25.3年/65.0㎡) | 41.0万/㎡ (22.6年/60.0㎡) | 51.3万/㎡ (23.8年/52.5㎡) |
| 六町駅 | 27.9万/㎡ (25.8年/63.3㎡) | 36.8万/㎡ (21.3年/57.5㎡) | 41.1万/㎡ (19.9年/54.1㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
新御徒町駅 110.2 万/㎡(昨年同期比 +21.9 ％)
新御徒町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は110万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +21.9％( +19.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(１年前(2019年)に比べて -33.3％( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 11.2年(昨年 13.3年から -16.1 ％減)。平均専有面積は 31.7 ㎡ (昨年 31.9 ㎡から -0.9 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 13.3 年 → 2020年 11.2 年、-16.1 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 11.1 ％ → 2020年 18.2 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 ％ → 2020年 50.0 ％)
南千住駅 70.0 万/㎡(昨年同期比 +16.9 ％)
南千住駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は70.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +16.9％( +10.1万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 17 件(１年前(2019年)に比べて -15.0％( -3件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 13.3年(昨年 17.5年から -24.3 ％減)。平均専有面積は 51.5 ㎡ (昨年 69.0 ㎡から -25.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 17.5 年 → 2020年 13.3 年、-24.3 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 5.3 ％ → 2020年 18.8 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 36.8 ％ → 2020年 12.5 ％)
価格下落要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 21.1 ％ → 2020年 6.2 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 ％ → 2020年 5.9 ％)
青井駅 23.1 万/㎡(昨年同期比 -43.7 ％)
青井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は23.1万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -43.7％( -17.9万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(１年前(2019年)に比べて -83.3％( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.3年(昨年 22.6年から +11.8 ％増)。平均専有面積は 65.0 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から +8.3 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2019年 22.6 年 → 2020年 25.3 年、+11.8 ％と増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 8.3 分 → 2020年 13.0 分、+56.0 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 ％ → 2020年 100.0 ％)
浅草駅 85.1 万/㎡(昨年同期比 -24.1 ％)
浅草駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は85.1万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -24.1％( -27.1万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 22 件(１年前(2019年)に比べて -24.1％( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 14.8年(昨年 17.7年から -16.8 ％減)。平均専有面積は 43.6 ㎡ (昨年 39.3 ㎡から +11.0 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 17.7 年 → 2020年 14.8 年、-16.8 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2019年 24.1 ％ → 2020年 22.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 6.1 分 → 2020年 7.1 分、+16.3 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 44.8 ％ → 2020年 36.4 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示