この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年4月〜6月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅~六町駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は86.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +5.2%( +4.3万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 179 件(1年前(2022年)に比べて -8.2%( -16件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 19.2年(昨年 18.2年から +5.5 %増)。平均専有面積は 50.9 ㎡ (昨年 50.5 ㎡から +0.9 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。新御徒町駅、北千住駅は、昨年から 10 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは北千住駅で昨年に比べ +16.8 %、単価は 76.0 万円/㎡となった。
上位 2 駅(北千住駅、新御徒町駅)は +15.6 %(単価 +12.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(青井駅、六町駅)は -12.0 %(単価 -6.0 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 22.6 % → 2023年 26.8 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 7.2 % → 2023年 5.6 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 27.7 % → 2023年 35.6 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 8.7 % → 2023年 5.0 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった秋葉原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は126万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +2.4%( +3.0万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 16 件(1年前(2022年)に比べて -27.3%( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった青井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は42.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -16.3%( -8.3万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて -11.1%( -1件/㎡)と不調に推移しています。)。
つくばエクスプレス線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
秋葉原駅 | 126万/㎡ (13.6年/46.2㎡) | 123万/㎡ (12.9年/44.3㎡) | 108万/㎡ (19.6年/46.4㎡) |
新御徒町駅 | 113万/㎡ (16.4年/36.4㎡) | 99.0万/㎡ (13.9年/38.4㎡) | 97.0万/㎡ (12.3年/44.4㎡) |
浅草駅 | 94.5万/㎡ (19.4年/46.6㎡) | 95.3万/㎡ (16.9年/44.5㎡) | 88.2万/㎡ (14.8年/44.8㎡) |
南千住駅 | 70.9万/㎡ (19.9年/63.1㎡) | 72.0万/㎡ (20.4年/63.1㎡) | 72.1万/㎡ (14.0年/57.9㎡) |
北千住駅 | 76.0万/㎡ (18.7年/53.1㎡) | 65.0万/㎡ (21.8年/50.0㎡) | 75.7万/㎡ (16.8年/54.8㎡) |
青井駅 | 42.4万/㎡ (31.4年/60.6㎡) | 50.7万/㎡ (21.6年/56.7㎡) | 38.7万/㎡ (29.3年/52.5㎡) |
六町駅 | 43.9万/㎡ (23.1年/51.9㎡) | 47.6万/㎡ (19.2年/59.2㎡) | 38.8万/㎡ (24.9年/57.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
北千住駅 76.0 万/㎡(昨年同期比 +16.8 %)
北千住駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は76.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +16.8%( +11.0万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 36 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 18.7年(昨年 21.8年から -14.3 %減)。平均専有面積は 53.1 ㎡ (昨年 50.0 ㎡から +6.1 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 21.8 年 → 2023年 18.7 年、-14.3 %と減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 10.4 分 → 2023年 9.3 分、-10.4 %と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 5.6 % → 2023年 14.7 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 5.6 % → 2023年 13.9 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 5.6 % → 2023年 2.8 %)
新御徒町駅 113.1 万/㎡(昨年同期比 +14.3 %)
新御徒町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は113万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +14.3%( +14.1万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 21 件(1年前(2022年)に比べて +31.2%( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.4年(昨年 13.9年から +17.6 %増)。平均専有面積は 36.4 ㎡ (昨年 38.4 ㎡から -5.2 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 4.7 分 → 2023年 4.1 分、-11.6 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 56.2 % → 2023年 81.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 13.9 年 → 2023年 16.4 年、+17.6 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 % → 2023年 28.6 %)
青井駅 42.4 万/㎡(昨年同期比 -16.3 %)
青井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は42.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -16.3%( -8.3万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて -11.1%( -1件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 31.4年(昨年 21.6年から +45.4 %増)。平均専有面積は 60.6 ㎡ (昨年 56.7 ㎡から +7.0 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 21.6 年 → 2023年 31.4 年、+45.4 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 62.5 %)
六町駅 43.9 万/㎡(昨年同期比 -7.7 %)
六町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は43.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -7.7%( -3.7万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて -57.9%( -11件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.1年(昨年 19.2年から +20.8 %増)。平均専有面積は 51.9 ㎡ (昨年 59.2 ㎡から -12.4 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 47.4 % → 2023年 37.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 19.2 年 → 2023年 23.1 年、+20.8 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 11.5 分 → 2023年 15.6 分、+36.2 %と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示