この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年10月〜12月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅~六町駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は89.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +5.4%( +4.6万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 189 件(1年前(2022年)に比べて +0.5%( +1件/㎡)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 18.4年(昨年 18.7年から -1.4 %減)。平均専有面積は 50.6 ㎡ (昨年 52.7 ㎡から -3.9 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。浅草駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは浅草駅で昨年に比べ +23.3 %、単価は 112 万円/㎡となった。
上位 2 駅(浅草駅、青井駅)は +21.3 %(単価 +15.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(秋葉原駅、新御徒町駅)は -8.0 %(単価 -10.2 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.3 % → 2023年 11.6 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.7 % → 2023年 5.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 27.1 % → 2023年 33.9 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 10.7 % → 2023年 8.6 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった秋葉原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は131万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -10.0%( -14.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて -57.1%( -8件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった六町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は41.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -3.3%( -1.4万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて +12.5%( +1件/㎡)と好調に推移しています。)。
つくばエクスプレス線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
秋葉原駅 | 131万/㎡ (14.9年/42.5㎡) | 145万/㎡ (17.4年/62.9㎡) | 115万/㎡ (17.8年/47.5㎡) |
新御徒町駅 | 94.4万/㎡ (20.5年/36.9㎡) | 100万/㎡ (15.9年/41.9㎡) | 98.2万/㎡ (14.9年/39.8㎡) |
浅草駅 | 112万/㎡ (15.1年/47.2㎡) | 90.7万/㎡ (19.3年/45.7㎡) | 87.6万/㎡ (15.8年/40.5㎡) |
南千住駅 | 73.5万/㎡ (20.4年/59.8㎡) | 72.1万/㎡ (18.8年/66.0㎡) | 64.4万/㎡ (22.1年/62.9㎡) |
北千住駅 | 75.0万/㎡ (20.2年/51.0㎡) | 79.1万/㎡ (15.2年/50.0㎡) | 79.2万/㎡ (18.0年/50.0㎡) |
青井駅 | 55.7万/㎡ (25.7年/39.4㎡) | 46.7万/㎡ (31.0年/48.9㎡) | 47.1万/㎡ (23.2年/51.4㎡) |
六町駅 | 41.4万/㎡ (21.5年/64.4㎡) | 42.8万/㎡ (20.4年/66.9㎡) | 38.9万/㎡ (22.6年/60.0㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
浅草駅 111.8 万/㎡(昨年同期比 +23.3 %)
浅草駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は112万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +23.3%( +21.1万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 74 件(1年前(2022年)に比べて +54.2%( +26件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 15.1年(昨年 19.3年から -21.6 %減)。平均専有面積は 47.2 ㎡ (昨年 45.7 ㎡から +3.3 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 19.3 年 → 2023年 15.1 年、-21.6 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 2.1 % → 2023年 23.0 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 10.4 % → 2023年 4.1 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 45.8 % → 2023年 31.5 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 18.8 % → 2023年 24.3 %)
青井駅 55.7 万/㎡(昨年同期比 +19.4 %)
青井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は55.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +19.4%( +9.0万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 9 件(1年前(2022年)に比べて -35.7%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.7年(昨年 31.0年から -17.2 %減)。平均専有面積は 39.4 ㎡ (昨年 48.9 ㎡から -19.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 31.0 年 → 2023年 25.7 年、-17.2 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 71.4 % → 2023年 66.7 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 7.3 分 → 2023年 9.2 分、+26.6 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 % → 2023年 11.1 %)
秋葉原駅 130.6 万/㎡(昨年同期比 -10.0 %)
秋葉原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は131万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -10.0%( -14.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて -57.1%( -8件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 14.9年(昨年 17.4年から -14.2 %減)。平均専有面積は 42.5 ㎡ (昨年 62.9 ㎡から -32.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 17.4 年 → 2023年 14.9 年、-14.2 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 35.7 % → 2023年 50.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 5.7 分 → 2023年 6.5 分、+13.7 %と増加)
新御徒町駅 94.4 万/㎡(昨年同期比 -5.9 %)
新御徒町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は94.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -5.9%( -5.9万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 13 件(1年前(2022年)に比べて -55.2%( -16件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 20.5年(昨年 15.9年から +28.9 %増)。平均専有面積は 36.9 ㎡ (昨年 41.9 ㎡から -11.9 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 5.0 分 → 2023年 4.1 分、-17.9 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 48.3 % → 2023年 61.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 15.9 年 → 2023年 20.5 年、+28.9 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 13.8 % → 2023年 23.1 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示