この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年1月〜3月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅~六町駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は97.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +18.8%( +15.3万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 155 件(1年前(2022年)に比べて -16.2%( -30件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 16.8年(昨年 17.6年から -4.7 %減)。平均専有面積は 51.5 ㎡ (昨年 54.5 ㎡から -5.4 %減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。全体的に上昇基調。浅草駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは浅草駅で昨年に比べ +29.8 %、単価は 115 万円/㎡となった。
上位 2 駅(浅草駅、南千住駅)は +24.6 %(単価 +19.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(六町駅、青井駅)は -13.2 %(単価 -7.2 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 8.6 分 → 2023年 7.6 分、-10.9 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.9 % → 2023年 32.3 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.9 % → 2023年 7.7 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 4.9 % → 2023年 3.2 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった秋葉原駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は127万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.4%( +0.4万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 13 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった六町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は45.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -18.0%( -10.0万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -16.7%( -1件/㎡)と不調に推移しています。)。
つくばエクスプレス線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
秋葉原駅 | 127万/㎡ (16.0年/40.8㎡) | 127万/㎡ (15.9年/50.8㎡) | 115万/㎡ (13.6年/46.7㎡) |
新御徒町駅 | 107万/㎡ (12.8年/47.6㎡) | 101万/㎡ (15.5年/37.3㎡) | 102万/㎡ (12.2年/34.8㎡) |
浅草駅 | 115万/㎡ (18.0年/48.1㎡) | 88.2万/㎡ (18.2年/45.8㎡) | 87.8万/㎡ (15.5年/49.1㎡) |
南千住駅 | 78.3万/㎡ (16.1年/61.9㎡) | 65.5万/㎡ (19.0年/72.6㎡) | 62.9万/㎡ (19.6年/60.5㎡) |
北千住駅 | 85.6万/㎡ (13.6年/55.2㎡) | 78.7万/㎡ (16.5年/54.2㎡) | 79.3万/㎡ (14.3年/61.3㎡) |
青井駅 | 47.8万/㎡ (33.3年/43.8㎡) | 52.1万/㎡ (18.8年/61.5㎡) | 45.0万/㎡ (20.5年/63.8㎡) |
六町駅 | 45.5万/㎡ (17.6年/66.0㎡) | 55.5万/㎡ (23.0年/60.0㎡) | 31.4万/㎡ (24.4年/62.1㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
浅草駅 114.5 万/㎡(昨年同期比 +29.8 %)
浅草駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は115万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +29.8%( +26.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 54 件(1年前(2022年)に比べて +28.6%( +12件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 18.0年(昨年 18.2年から -1.1 %減)。平均専有面積は 48.1 ㎡ (昨年 45.8 ㎡から +5.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 7.8 分 → 2023年 6.2 分、-20.1 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 33.3 % → 2023年 42.6 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.5 % → 2023年 14.8 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 7.1 % → 2023年 3.7 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2022年 23.8 % → 2023年 24.1 %)
南千住駅 78.3 万/㎡(昨年同期比 +19.5 %)
南千住駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は78.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +19.5%( +12.7万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 24 件(1年前(2022年)に比べて -40.0%( -16件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 16.1年(昨年 19.0年から -15.5 %減)。平均専有面積は 61.9 ㎡ (昨年 72.6 ㎡から -14.8 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 19.0 年 → 2023年 16.1 年、-15.5 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 37.5 % → 2023年 12.5 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.5 % → 2023年 8.3 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 5.0 % → 2023年 4.2 %)
六町駅 45.5 万/㎡(昨年同期比 -18.0 %)
六町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は45.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -18.0%( -10.0万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -16.7%( -1件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 17.6年(昨年 23.0年から -23.5 %減)。平均専有面積は 66.0 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から +10.0 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 23.0 年 → 2023年 17.6 年、-23.5 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 14.2 分 → 2023年 12.4 分、-12.5 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 % → 2023年 40.0 %)
青井駅 47.8 万/㎡(昨年同期比 -8.3 %)
青井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は47.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -8.3%( -4.4万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて -38.5%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 33.3年(昨年 18.8年から +77.2 %増)。平均専有面積は 43.8 ㎡ (昨年 61.5 ㎡から -28.9 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 % → 2023年 12.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 18.8 年 → 2023年 33.3 年、+77.2 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 30.8 % → 2023年 87.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示