【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2024年1月〜3月期のJR総武線 (三鷹駅~小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は104万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +12.3%( +11.4万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 758 件(1年前(2023年)に比べて +1.6%( +12件/㎡)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 22.4年(昨年 23.3年から -3.9 %減)。平均専有面積は 51.7 ㎡ (昨年 50.4 ㎡から +2.7 %増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が減少。
値上がりした駅数は 21 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。新宿駅、代々木駅、千駄ケ谷駅、四ツ谷駅、市ケ谷駅、飯田橋駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは千駄ケ谷駅で昨年に比べ +60.3 %、単価は 166 万円/㎡となった。
上位 2 駅(千駄ケ谷駅、市ケ谷駅)は +60.1 %(単価 +67.9 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(信濃町駅、新小岩駅)は -23.0 %(単価 -35.9 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 20.2 % → 2024年 17.1 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 2.6 % → 2024年 3.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2023年 29.9 % → 2024年 31.2 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2023年 8.8 % → 2024年 8.2 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった市ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は196万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +59.9%( +73.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 25 件(1年前(2023年)に比べて +127.3%( +14件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった新小岩駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は59.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -20.5%( -15.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 48 件(1年前(2023年)に比べて -18.6%( -11件/㎡)と不調に推移しています。)。
JR総武線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
三鷹駅 | 83.0万/㎡ (24.3年/57.7㎡) | 85.2万/㎡ (21.5年/58.6㎡) | 74.6万/㎡ (25.5年/56.0㎡) |
吉祥寺駅 | 92.2万/㎡ (25.1年/66.1㎡) | 82.1万/㎡ (23.7年/61.7㎡) | 86.5万/㎡ (23.7年/60.2㎡) |
西荻窪駅 | 95.9万/㎡ (27.2年/50.3㎡) | 86.1万/㎡ (29.0年/48.2㎡) | 84.1万/㎡ (27.3年/44.6㎡) |
荻窪駅 | 99.6万/㎡ (20.3年/49.5㎡) | 92.4万/㎡ (28.9年/44.5㎡) | 85.2万/㎡ (26.0年/47.9㎡) |
阿佐ケ谷駅 | 99.4万/㎡ (21.5年/45.4㎡) | 97.5万/㎡ (20.5年/51.5㎡) | 90.1万/㎡ (23.8年/36.9㎡) |
高円寺駅 | 104万/㎡ (23.5年/40.4㎡) | 91.9万/㎡ (28.0年/36.9㎡) | 92.2万/㎡ (27.9年/32.8㎡) |
中野駅 | 108万/㎡ (31.1年/48.9㎡) | 105万/㎡ (26.9年/55.0㎡) | 96.8万/㎡ (23.5年/44.4㎡) |
東中野駅 | 116万/㎡ (21.6年/47.6㎡) | 99.4万/㎡ (22.5年/52.6㎡) | 94.8万/㎡ (26.5年/39.4㎡) |
大久保駅 | 112万/㎡ (23.1年/38.4㎡) | 106万/㎡ (25.4年/45.8㎡) | 98.6万/㎡ (28.0年/46.7㎡) |
新宿駅 | 138万/㎡ (25.3年/31.2㎡) | 95.6万/㎡ (38.4年/37.3㎡) | 106万/㎡ (30.1年/41.5㎡) |
代々木駅 | 143万/㎡ (28.7年/39.5㎡) | 111万/㎡ (34.9年/43.5㎡) | 123万/㎡ (27.4年/53.3㎡) |
千駄ケ谷駅 | 166万/㎡ (21.2年/57.9㎡) | 103万/㎡ (39.0年/60.0㎡) | 128万/㎡ (18.5年/45.0㎡) |
信濃町駅 | 166万/㎡ (12.9年/60.6㎡) | 222万/㎡ (7.0年/67.5㎡) | 117万/㎡ (22.7年/76.7㎡) |
四ツ谷駅 | 195万/㎡ (13.5年/65.0㎡) | 162万/㎡ (18.6年/63.8㎡) | 112万/㎡ (22.8年/37.5㎡) |
市ケ谷駅 | 196万/㎡ (21.1年/58.4㎡) | 123万/㎡ (26.1年/49.5㎡) | 143万/㎡ (21.9年/54.4㎡) |
飯田橋駅 | 136万/㎡ (23.9年/49.8㎡) | 111万/㎡ (32.6年/52.4㎡) | 137万/㎡ (25.4年/55.0㎡) |
水道橋駅 | 153万/㎡ (29.4年/61.7㎡) | 132万/㎡ (23.8年/56.7㎡) | 134万/㎡ (10.8年/36.2㎡) |
御茶ノ水駅 | 115万/㎡ (28.2年/36.7㎡) | 124万/㎡ (27.5年/32.5㎡) | 124万/㎡ (18.1年/45.0㎡) |
秋葉原駅 | 146万/㎡ (18.0年/53.2㎡) | 127万/㎡ (16.0年/40.8㎡) | 127万/㎡ (15.9年/50.8㎡) |
浅草橋駅 | 123万/㎡ (11.5年/45.0㎡) | 111万/㎡ (15.4年/42.2㎡) | 114万/㎡ (12.7年/40.0㎡) |
両国駅 | 90.7万/㎡ (20.3年/45.4㎡) | 90.9万/㎡ (18.8年/40.3㎡) | 91.3万/㎡ (18.1年/46.6㎡) |
錦糸町駅 | 106万/㎡ (18.9年/46.6㎡) | 93.0万/㎡ (20.3年/45.3㎡) | 91.9万/㎡ (18.5年/52.0㎡) |
亀戸駅 | 94.8万/㎡ (19.4年/50.8㎡) | 84.3万/㎡ (21.9年/46.1㎡) | 84.0万/㎡ (19.2年/43.7㎡) |
平井駅 | 66.9万/㎡ (21.5年/63.6㎡) | 65.7万/㎡ (17.5年/76.3㎡) | 61.2万/㎡ (18.2年/71.0㎡) |
新小岩駅 | 59.0万/㎡ (26.2年/59.5㎡) | 74.2万/㎡ (20.8年/55.2㎡) | 56.1万/㎡ (24.4年/57.1㎡) |
小岩駅 | 67.6万/㎡ (20.7年/56.6㎡) | 62.7万/㎡ (23.5年/60.0㎡) | 58.8万/㎡ (21.3年/59.1㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
千駄ケ谷駅 165.6 万/㎡(昨年同期比 +60.3 %)
千駄ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は166万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +60.3%( +62.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(1年前(2023年)に比べて +133.3%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.2年(昨年 39.0年から -45.8 %減)。平均専有面積は 57.9 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から -3.6 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 39.0 年 → 2024年 21.2 年、-45.8 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 66.7 % → 2024年 14.3 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 100.0 % → 2024年 57.1 %)
市ケ谷駅 196.4 万/㎡(昨年同期比 +59.9 %)
市ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は196万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて +59.9%( +73.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 25 件(1年前(2023年)に比べて +127.3%( +14件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 21.1年(昨年 26.1年から -19.4 %減)。平均専有面積は 58.4 ㎡ (昨年 49.5 ㎡から +17.9 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2023年 26.1 年 → 2024年 21.1 年、-19.4 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 36.4 % → 2024年 52.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 3.3 分 → 2024年 4.4 分、+33.2 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 54.5 % → 2024年 20.0 %)
信濃町駅 165.5 万/㎡(昨年同期比 -25.5 %)
信濃町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は166万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -25.5%( -56.6万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 9 件(1年前(2023年)に比べて +350.0%( +7件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 12.9年(昨年 7.0年から +84.2 %増)。平均専有面積は 60.6 ㎡ (昨年 67.5 ㎡から -10.3 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 9.0 分 → 2024年 6.7 分、-25.9 %と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 7.0 年 → 2024年 12.9 年、+84.2 %と大きく増加)
新小岩駅 59.0 万/㎡(昨年同期比 -20.5 %)
新小岩駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は59.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2023年)に比べて -20.5%( -15.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 48 件(1年前(2023年)に比べて -18.6%( -11件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 26.2年(昨年 20.8年から +26.3 %増)。平均専有面積は 59.5 ㎡ (昨年 55.2 ㎡から +7.8 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 13.8 % → 2024年 10.4 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 3.4 % → 2024年 4.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 20.8 年 → 2024年 26.2 年、+26.3 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 31.0 % → 2024年 58.3 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2023年 24.1 % → 2024年 20.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示