【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2020年7月〜9月期のJR総武線 (三鷹駅~小岩駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は92.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +0.8%( +0.7万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 391 件(1年前(2019年)に比べて +18.8%( +62件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 19.9年(昨年 19.1年から +4.0 %増)。平均専有面積は 43.6 ㎡ (昨年 42.9 ㎡から +1.5 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 14 駅に対して、値下がりした駅数は 12 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。阿佐ケ谷駅、大久保駅、飯田橋駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは飯田橋駅で昨年に比べ +36.9 %、単価は 143 万円/㎡となった。
上位 2 駅(飯田橋駅、阿佐ケ谷駅)は +33.3 %(単価 +30.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(市ケ谷駅、西荻窪駅)は -35.9 %(単価 -51.1 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 3.7 % → 2020年 8.7 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 4.0 % → 2020年 5.2 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 7.5 % → 2020年 11.3 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 9.7 % → 2020年 6.6 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった四ツ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は164万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -0.1%( -0.2万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 4 件(1年前(2019年)に比べて -20.0%( -1件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった平井駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は48.8万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -13.2%( -7.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 8 件(1年前(2019年)に比べて -42.9%( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
JR総武線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
三鷹駅 | 77.6万/㎡ (24.4年/62.0㎡) | 67.7万/㎡ (20.7年/48.1㎡) | 77.6万/㎡ (17.9年/51.2㎡) |
吉祥寺駅 | 76.8万/㎡ (21.5年/67.1㎡) | 88.6万/㎡ (19.1年/54.7㎡) | 84.2万/㎡ (26.0年/59.2㎡) |
西荻窪駅 | 78.1万/㎡ (27.3年/43.7㎡) | 115万/㎡ (24.3年/49.7㎡) | 85.8万/㎡ (21.0年/43.6㎡) |
荻窪駅 | 90.0万/㎡ (23.3年/33.6㎡) | 80.3万/㎡ (25.6年/38.7㎡) | 94.4万/㎡ (15.6年/33.8㎡) |
阿佐ケ谷駅 | 95.1万/㎡ (15.7年/59.0㎡) | 73.3万/㎡ (28.5年/15.0㎡) | 91.5万/㎡ (22.3年/50.0㎡) |
高円寺駅 | 100万/㎡ (19.2年/25.8㎡) | 87.3万/㎡ (20.0年/29.1㎡) | 82.2万/㎡ (25.7年/27.2㎡) |
中野駅 | 105万/㎡ (27.9年/45.0㎡) | 88.3万/㎡ (23.4年/52.2㎡) | 92.2万/㎡ (24.0年/36.6㎡) |
東中野駅 | 108万/㎡ (20.4年/34.7㎡) | 98.7万/㎡ (18.7年/43.1㎡) | 103万/㎡ (15.1年/30.0㎡) |
大久保駅 | 111万/㎡ (23.6年/31.7㎡) | 85.3万/㎡ (22.4年/35.5㎡) | 98.3万/㎡ (19.8年/32.3㎡) |
新宿駅 | 92.1万/㎡ (40.4年/20.0㎡) | 97.6万/㎡ (33.7年/20.7㎡) | 95.3万/㎡ (33.2年/22.5㎡) |
代々木駅 | 103万/㎡ (16.5年/22.5㎡) | 130万/㎡ (16.0年/45.0㎡) | 112万/㎡ (23.1年/56.7㎡) |
千駄ケ谷駅 | 137万/㎡ (11.5年/50.0㎡) | 174万/㎡ (13.0年/67.5㎡) | 177万/㎡ (4.7年/38.0㎡) |
信濃町駅 | 144万/㎡ (11.0年/35.0㎡) | 131万/㎡ (8.3年/66.0㎡) | 92.0万/㎡ (17.2年/51.7㎡) |
四ツ谷駅 | 164万/㎡ (15.8年/76.2㎡) | 165万/㎡ (11.1年/49.0㎡) | 177万/㎡ (7.2年/80.0㎡) |
市ケ谷駅 | 99.0万/㎡ (35.4年/70.6㎡) | 164万/㎡ (5.3年/51.2㎡) | 105万/㎡ (18.1年/51.2㎡) |
飯田橋駅 | 143万/㎡ (18.2年/50.0㎡) | 104万/㎡ (26.2年/43.6㎡) | 97.2万/㎡ (22.7年/28.3㎡) |
水道橋駅 | 100万/㎡ (21.5年/66.7㎡) | 101万/㎡ (13.2年/52.1㎡) | 134万/㎡ (7.5年/50.0㎡) |
御茶ノ水駅 | 112万/㎡ (14.0年/27.5㎡) | 116万/㎡ (25.0年/40.0㎡) | 105万/㎡ (32.5年/20.0㎡) |
秋葉原駅 | 127万/㎡ (13.2年/45.0㎡) | 129万/㎡ (12.8年/40.8㎡) | 107万/㎡ (12.8年/45.0㎡) |
浅草橋駅 | 107万/㎡ (14.5年/35.8㎡) | 99.9万/㎡ (18.9年/24.0㎡) | 95.8万/㎡ (12.2年/40.0㎡) |
両国駅 | 91.8万/㎡ (15.0年/37.6㎡) | 88.3万/㎡ (15.5年/35.8㎡) | 84.2万/㎡ (14.2年/37.6㎡) |
錦糸町駅 | 91.0万/㎡ (18.4年/38.4㎡) | 98.9万/㎡ (17.6年/37.2㎡) | 90.6万/㎡ (15.9年/35.2㎡) |
亀戸駅 | 95.4万/㎡ (11.6年/30.6㎡) | 85.8万/㎡ (15.5年/37.2㎡) | 66.2万/㎡ (23.9年/43.7㎡) |
平井駅 | 48.8万/㎡ (19.7年/64.4㎡) | 56.3万/㎡ (22.0年/58.9㎡) | 49.4万/㎡ (18.0年/68.2㎡) |
新小岩駅 | 56.4万/㎡ (22.6年/58.3㎡) | 51.5万/㎡ (21.6年/57.0㎡) | 49.3万/㎡ (24.6年/50.8㎡) |
小岩駅 | 56.1万/㎡ (15.4年/60.0㎡) | 54.5万/㎡ (16.3年/55.0㎡) | 47.9万/㎡ (21.9年/33.3㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
飯田橋駅 142.8 万/㎡(昨年同期比 +36.9 %)
飯田橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は143万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +36.9%( +38.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(1年前(2019年)に比べて +9.1%( +1件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 18.2年(昨年 26.2年から -30.5 %減)。平均専有面積は 50.0 ㎡ (昨年 43.6 ㎡から +14.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 26.2 年 → 2020年 18.2 年、-30.5 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 36.4 % → 2020年 50.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 9.1 % → 2020年 16.7 %)
阿佐ケ谷駅 95.1 万/㎡(昨年同期比 +29.6 %)
阿佐ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は95.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて +29.6%( +21.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2019年)に比べて +400.0%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 15.7年(昨年 28.5年から -44.9 %減)。平均専有面積は 59.0 ㎡ (昨年 15.0 ㎡から +293.3 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 28.5 年 → 2020年 15.7 年、-44.9 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 100.0 % → 2020年 60.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 5.0 分 → 2020年 9.8 分、+96.0 %と大きく増加)
市ケ谷駅 99.0 万/㎡(昨年同期比 -39.7 %)
市ケ谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は99.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -39.7%( -65.0万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 8 件(1年前(2019年)に比べて +100.0%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 35.4年(昨年 5.3年から +573.2 %増)。平均専有面積は 70.6 ㎡ (昨年 51.2 ㎡から +37.8 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2019年 4.8 分 → 2020年 3.9 分、-18.4 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 % → 2020年 62.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 5.3 年 → 2020年 35.4 年、+573.2 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 % → 2020年 12.5 %)
西荻窪駅 78.1 万/㎡(昨年同期比 -32.2 %)
西荻窪駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は78.1万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2019年)に比べて -32.2%( -37.2万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 19 件(1年前(2019年)に比べて +26.7%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 27.3年(昨年 24.3年から +12.4 %増)。平均専有面積は 43.7 ㎡ (昨年 49.7 ㎡から -12.0 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 13.3 % → 2020年 21.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 13.3 % → 2020年 10.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2019年 24.3 年 → 2020年 27.3 年、+12.4 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 46.7 % → 2020年 63.2 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 % → 2020年 10.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示