【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年1月〜12月期の東急目黒線 (目黒駅~多摩川駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 300万円/坪(90.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +6.6%( +18.6万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 207 件(1年前(2020年)に比べて +56.8%( +75件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.7年(昨年 19.8年から -15.9 %減)。平均土地面積は 35.6 坪 (昨年 39.1 坪から -9.1 %減)。平均建物面積は 45.2 坪 (昨年 48.0 坪から -5.9 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 20 年以内の比較的新しい物件数が大きく増加、築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。多摩川駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは多摩川駅で昨年に比べ +39.8 %、坪単価は 302 万円/坪となった。
上位 2 駅(多摩川駅、洗足駅)は +29.0 %(坪単価 +66.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(田園調布駅、不動前駅)は -10.8 %(坪単価 -33.1 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 19.8 年 → 2021年 16.7 年、-15.9 %と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 0.8 % → 2021年 4.5 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 28.0 % → 2021年 19.8 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2020年 8.3 分 → 2021年 9.4 分、+13.4 %と増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 33.6 % → 2021年 26.2 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 24.2 % → 2021年 17.0 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった目黒駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 385万円/坪(117万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +2.0%( +7.5万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 18 件(1年前(2020年)に比べて +157.1%( +11件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった不動前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 255万円/坪(77.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -8.3%( -23.0万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 11 件(1年前(2020年)に比べて -21.4%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
東急目黒線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
目黒駅 | 385万/坪 (19.5年/36.0坪) | 378万/坪 (10.9年/30.0坪) | 383万/坪 (17.0年/78.4坪) |
不動前駅 | 255万/坪 (27.2年/31.1坪) | 278万/坪 (29.2年/31.9坪) | 219万/坪 (33.1年/39.2坪) |
武蔵小山駅 | 281万/坪 (13.3年/24.5坪) | 285万/坪 (29.9年/38.6坪) | 239万/坪 (15.8年/21.7坪) |
西小山駅 | 290万/坪 (18.3年/29.4坪) | 265万/坪 (13.9年/30.7坪) | 225万/坪 (15.2年/25.8坪) |
洗足駅 | 299万/坪 (14.7年/42.2坪) | 253万/坪 (18.6年/30.3坪) | 247万/坪 (25.7年/42.1坪) |
大岡山駅 | 283万/坪 (19.0年/33.9坪) | 249万/坪 (18.6年/39.3坪) | 257万/坪 (19.6年/38.7坪) |
奥沢駅 | 335万/坪 (14.1年/38.9坪) | 300万/坪 (15.7年/38.7坪) | 260万/坪 (12.3年/45.4坪) |
田園調布駅 | 282万/坪 (16.8年/42.9坪) | 325万/坪 (21.7年/62.4坪) | 284万/坪 (19.5年/41.9坪) |
多摩川駅 | 302万/坪 (11.0年/45.5坪) | 216万/坪 (21.4年/37.8坪) | 201万/坪 (17.5年/37.3坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
多摩川駅 301.5 万/坪(昨年同期比 +39.8 %)
多摩川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 302万円/坪(91.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +39.8%( +85.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(1年前(2020年)に比べて +28.6%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 11.0年(昨年 21.4年から -48.5 %減)。平均土地面積は 45.5 坪 (昨年 37.8 坪から +20.4 %増)。平均建物面積は 72.1 坪 (昨年 60.3 坪から +19.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 21.4 年 → 2021年 11.0 年、-48.5 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 57.1 % → 2021年 22.2 %)
洗足駅 299.0 万/坪(昨年同期比 +18.3 %)
洗足駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 299万円/坪(90.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +18.3%( +46.2万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 19 件(1年前(2020年)に比べて +137.5%( +11件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 14.7年(昨年 18.6年から -21.0 %減)。平均土地面積は 42.2 坪 (昨年 30.3 坪から +39.5 %増)。平均建物面積は 42.5 坪 (昨年 35.5 坪から +19.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 18.6 年 → 2021年 14.7 年、-21.0 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 31.6 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 37.5 % → 2021年 33.3 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2020年 7.9 分 → 2021年 9.1 分、+15.0 %と増加)
田園調布駅 282.0 万/坪(昨年同期比 -13.3 %)
田園調布駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 282万円/坪(85.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -13.3%( -43.1万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 39 件(1年前(2020年)に比べて +105.3%( +20件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.8年(昨年 21.7年から -22.5 %減)。平均土地面積は 42.9 坪 (昨年 62.4 坪から -31.3 %減)。平均建物面積は 42.0 坪 (昨年 46.6 坪から -10.1 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 21.7 年 → 2021年 16.8 年、-22.5 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 22.2 % → 2021年 12.8 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 27.8 % → 2021年 25.6 %)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 28.2 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 5.3 % → 2021年 2.6 %)
不動前駅 255.0 万/坪(昨年同期比 -8.3 %)
不動前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 255万円/坪(77.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -8.3%( -23.0万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 11 件(1年前(2020年)に比べて -21.4%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.2年(昨年 29.2年から -6.9 %減)。平均土地面積は 31.1 坪 (昨年 31.9 坪から -2.5 %減)。平均建物面積は 51.8 坪 (昨年 40.5 坪から +28.0 %増)。
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2020年 7.4 分 → 2021年 8.2 分、+11.2 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 30.8 % → 2021年 36.4 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 21.4 % → 2021年 18.2 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示