【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年4月〜6月期の大阪千日前線 (野田阪神駅～南巽駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は61.3万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +10.2％( +5.7万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 219 件(１年前(2022年)に比べて -12.0％( -30件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 20.0年(昨年 21.0年から -5.1 ％減)。平均専有面積は 47.4 ㎡ (昨年 48.5 ㎡から -2.3 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 8 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。野田阪神駅、谷町九丁目駅、今里駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは今里駅で昨年に比べ +39.0 ％、単価は 54.4 万円/㎡となった。
上位 2 駅(今里駅、谷町九丁目駅)は +30.7 ％(単価 +13.4 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(北巽駅、南巽駅)は -15.2 ％(単価 -3.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 1.6 ％ → 2023年 4.2 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 26.6 ％ → 2023年 20.8 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 4.5 分 → 2023年 5.2 分、+16.1 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 40.7 ％ → 2023年 36.5 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 28.6 ％ → 2023年 24.2 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった難波駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は78.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +5.9％( +4.4万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 6 件(１年前(2022年)に比べて +50.0％( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった北巽駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は13.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -16.1％( -2.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 5 件(１年前(2022年)に比べて +150.0％( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
| 大阪千日前線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 野田阪神駅 | 67.8万/㎡ (16.4年/44.7㎡) | 56.2万/㎡ (19.9年/56.3㎡) | 48.5万/㎡ (27.2年/63.3㎡) |
| 玉川駅 | 60.5万/㎡ (28.3年/46.7㎡) | 63.8万/㎡ (17.3年/42.2㎡) | 62.0万/㎡ (18.4年/34.4㎡) |
| 阿波座駅 | 66.4万/㎡ (16.6年/51.2㎡) | 57.5万/㎡ (19.9年/49.0㎡) | 52.1万/㎡ (21.2年/59.3㎡) |
| 西長堀駅 | 62.8万/㎡ (21.3年/50.2㎡) | 62.3万/㎡ (19.9年/43.3㎡) | 59.9万/㎡ (20.9年/63.8㎡) |
| 桜川駅 | 61.7万/㎡ (19.9年/42.3㎡) | 54.5万/㎡ (21.8年/43.7㎡) | 53.4万/㎡ (19.7年/40.7㎡) |
| 難波駅 | 78.0万/㎡ (10.3年/38.3㎡) | 73.6万/㎡ (12.5年/41.2㎡) | 71.6万/㎡ (12.5年/53.0㎡) |
| 日本橋駅 | 60.8万/㎡ (16.1年/35.0㎡) | 56.0万/㎡ (19.4年/48.3㎡) | 53.4万/㎡ (25.5年/48.9㎡) |
| 谷町九丁目駅 | 63.0万/㎡ (18.8年/50.9㎡) | 51.5万/㎡ (26.2年/47.1㎡) | 48.4万/㎡ (28.0年/51.4㎡) |
| 鶴橋駅 | 48.8万/㎡ (33.7年/47.1㎡) | 55.5万/㎡ (22.0年/47.5㎡) | 46.4万/㎡ (27.7年/51.4㎡) |
| 今里駅 | 54.4万/㎡ (22.1年/44.2㎡) | 39.2万/㎡ (26.1年/61.8㎡) | 35.2万/㎡ (30.2年/53.8㎡) |
| 新深江駅 | 37.2万/㎡ (29.4年/67.1㎡) | 42.0万/㎡ (22.6年/61.7㎡) | 35.5万/㎡ (29.3年/60.0㎡) |
| 小路駅 | - | - | - |
| 北巽駅 | 13.7万/㎡ (51.3年/48.0㎡) | 16.3万/㎡ (51.3年/45.0㎡) | - |
| 南巽駅 | 29.2万/㎡ (22.3年/65.0㎡) | 34.1万/㎡ (16.3年/67.5㎡) | 36.4万/㎡ (34.3年/55.0㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
今里駅 54.4 万/㎡(昨年同期比 +39.0 ％)
今里駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は54.4万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +39.0％( +15.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 12 件(１年前(2022年)に比べて -14.3％( -2件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 22.1年(昨年 26.1年から -15.4 ％減)。平均専有面積は 44.2 ㎡ (昨年 61.8 ㎡から -28.5 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 26.1 年 → 2023年 22.1 年、-15.4 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.1 ％ → 2023年 41.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 5.0 分 → 2023年 13.4 分、+168.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 ％ → 2023年 25.0 ％)
谷町九丁目駅 63.0 万/㎡(昨年同期比 +22.5 ％)
谷町九丁目駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は63.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +22.5％( +11.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 16 件(１年前(2022年)に比べて +14.3％( +2件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 18.8年(昨年 26.2年から -28.1 ％減)。平均専有面積は 50.9 ㎡ (昨年 47.1 ㎡から +8.0 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 26.2 年 → 2023年 18.8 年、-28.1 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 21.4 ％ → 2023年 43.8 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 71.4 ％ → 2023年 31.2 ％)
北巽駅 13.7 万/㎡(昨年同期比 -16.1 ％)
北巽駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は13.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -16.1％( -2.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 5 件(１年前(2022年)に比べて +150.0％( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 51.3年(昨年 51.3年から -0.0 ％減)。平均専有面積は 48.0 ㎡ (昨年 45.0 ㎡から +6.7 ％増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 ％ → 2023年 75.0 ％)
南巽駅 29.2 万/㎡(昨年同期比 -14.3 ％)
南巽駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は29.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -14.3％( -4.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 1 件(１年前(2022年)に比べて -50.0％( -1件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.3年(昨年 16.3年から +36.9 ％増)。平均専有面積は 65.0 ㎡ (昨年 67.5 ㎡から -3.7 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 16.3 年 → 2023年 22.3 年、+36.9 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 1.5 分 → 2023年 6.0 分、+300.0 ％と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示