【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2020年1月〜12月期の大阪千日前線 (野田阪神駅～南巽駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は55.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +15.8％( +7.6万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 390 件(１年前(2019年)に比べて +17.8％( +59件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 20.4年(昨年 22.4年から -8.9 ％減)。平均専有面積は 47.8 ㎡ (昨年 52.1 ㎡から -8.1 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく増加、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が減少。
値上がりした駅数は 10 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。阿波座駅、桜川駅、谷町九丁目駅、新深江駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは新深江駅で昨年に比べ +37.4 ％、単価は 50.5 万円/㎡となった。
上位 2 駅(新深江駅、谷町九丁目駅)は +32.1 ％(単価 +13.1 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(南巽駅、日本橋駅)は -19.1 ％(単価 -8.5 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 4.9 ％ → 2020年 8.5 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 36.2 ％ → 2020年 29.3 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2019年 23.3 ％ → 2020年 21.5 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった難波駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は75.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +5.8％( +4.2万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 4 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南巽駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は22.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -23.2％( -6.9万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2019年)に比べて -50.0％( -2件/㎡)と大幅に減少しています。)。
| 大阪千日前線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 野田阪神駅 | 57.5万/㎡ (21.7年/55.8㎡) | 53.7万/㎡ (18.0年/55.6㎡) | 65.6万/㎡ (13.4年/41.5㎡) |
| 玉川駅 | 57.7万/㎡ (22.5年/43.8㎡) | 51.8万/㎡ (27.7年/58.8㎡) | 58.6万/㎡ (13.9年/41.0㎡) |
| 阿波座駅 | 59.6万/㎡ (18.2年/44.8㎡) | 48.6万/㎡ (21.8年/50.8㎡) | 51.8万/㎡ (18.5年/49.7㎡) |
| 西長堀駅 | 52.9万/㎡ (26.3年/51.3㎡) | 47.3万/㎡ (25.7年/54.2㎡) | 58.1万/㎡ (17.0年/45.4㎡) |
| 桜川駅 | 60.6万/㎡ (17.7年/40.6㎡) | 50.2万/㎡ (23.4年/42.2㎡) | 60.1万/㎡ (13.6年/35.9㎡) |
| 難波駅 | 75.8万/㎡ (7.6年/27.5㎡) | 71.7万/㎡ (11.3年/21.2㎡) | 86.7万/㎡ (10.8年/15.0㎡) |
| 日本橋駅 | 57.8万/㎡ (16.4年/42.8㎡) | 68.0万/㎡ (11.3年/33.9㎡) | 53.5万/㎡ (18.0年/43.2㎡) |
| 谷町九丁目駅 | 58.8万/㎡ (20.4年/52.6㎡) | 46.4万/㎡ (22.1年/55.0㎡) | 51.3万/㎡ (19.8年/49.8㎡) |
| 鶴橋駅 | 48.9万/㎡ (22.5年/57.4㎡) | 48.6万/㎡ (21.5年/56.2㎡) | 37.3万/㎡ (23.8年/57.0㎡) |
| 今里駅 | 43.7万/㎡ (23.3年/46.9㎡) | 41.5万/㎡ (22.8年/53.1㎡) | 25.2万/㎡ (33.5年/57.6㎡) |
| 新深江駅 | 50.5万/㎡ (14.8年/51.4㎡) | 36.7万/㎡ (23.0年/60.6㎡) | 36.7万/㎡ (15.2年/65.6㎡) |
| 小路駅 | 30.0万/㎡ (26.3年/50.0㎡) | - | - |
| 北巽駅 | 24.3万/㎡ (28.4年/66.4㎡) | 28.3万/㎡ (35.1年/76.2㎡) | 18.3万/㎡ (31.0年/48.3㎡) |
| 南巽駅 | 22.7万/㎡ (33.8年/55.0㎡) | 29.6万/㎡ (24.9年/60.0㎡) | - |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
新深江駅 50.5 万/㎡(昨年同期比 +37.4 ％)
新深江駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は50.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +37.4％( +13.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 14 件(１年前(2019年)に比べて +75.0％( +6件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 14.8年(昨年 23.0年から -35.7 ％減)。平均専有面積は 51.4 ㎡ (昨年 60.6 ㎡から -15.2 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 23.0 年 → 2020年 14.8 年、-35.7 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 ％ → 2020年 14.3 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 3.5 分 → 2020年 4.4 分、+24.5 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 ％ → 2020年 35.7 ％)
谷町九丁目駅 58.8 万/㎡(昨年同期比 +26.8 ％)
谷町九丁目駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は58.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +26.8％( +12.4万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 38 件(１年前(2019年)に比べて +5.6％( +2件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 20.4年(昨年 22.1年から -7.7 ％減)。平均専有面積は 52.6 ㎡ (昨年 55.0 ㎡から -4.3 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 13.9 ％ → 2020年 21.1 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 13.9 ％ → 2020年 2.6 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 66.7 ％ → 2020年 52.6 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 ％ → 2020年 39.5 ％)
南巽駅 22.7 万/㎡(昨年同期比 -23.2 ％)
南巽駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は22.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -23.2％( -6.9万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2019年)に比べて -50.0％( -2件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 33.8年(昨年 24.9年から +35.7 ％増)。平均専有面積は 55.0 ㎡ (昨年 60.0 ㎡から -8.3 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 3.8 分 → 2020年 2.0 分、-46.7 ％と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 ％ → 2020年 100.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 24.9 年 → 2020年 33.8 年、+35.7 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 75.0 ％ → 2020年 100.0 ％)
日本橋駅 57.8 万/㎡(昨年同期比 -15.0 ％)
日本橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は57.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -15.0％( -10.2万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 16 件(１年前(2019年)に比べて +77.8％( +7件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.4年(昨年 11.3年から +45.3 ％増)。平均専有面積は 42.8 ㎡ (昨年 33.9 ㎡から +26.3 ％増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2019年 6.4 分 → 2020年 5.8 分、-10.8 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 44.4 ％ → 2020年 50.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 11.3 年 → 2020年 16.4 年、+45.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 22.2 ％ → 2020年 31.2 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示