この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年1月〜12月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅～六町駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 176万円/坪(53.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +4.8％( +8.1万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 248 件(１年前(2020年)に比べて +3.8％( +9件/坪)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.2年(昨年 15.8年から +2.3 ％増)。平均土地面積は 35.2 坪 (昨年 33.4 坪から +5.5 ％増)。平均建物面積は 50.7 坪 (昨年 50.1 坪から +1.1 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 20 年以内の比較的新しい物件数が大きく増加、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 1 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。秋葉原駅、南千住駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは秋葉原駅で昨年に比べ +35.7 ％、坪単価は 485 万円/坪となった。
上位 2 駅(秋葉原駅、南千住駅)は +33.8 ％(坪単価 +91.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(浅草駅、北千住駅)は -7.7 ％(坪単価 -22.0 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 0.9 ％ → 2021年 2.6 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 10.5 ％ → 2021年 14.0 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 ％ → 2021年 34.1 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 16.5 ％ → 2021年 19.0 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった秋葉原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 485万円/坪(147万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +35.7％( +127.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2020年)に比べて +20.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった六町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 141万円/坪(42.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +8.1％( +10.6万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 87 件(１年前(2020年)に比べて +2.4％( +2件/坪)と僅かに増加しています。)。
| つくばエクスプレス線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 秋葉原駅 | 485万/坪 (30.1年/44.1坪) | 357万/坪 (43.6年/40.5坪) | 444万/坪 (14.5年/30.6坪) |
| 新御徒町駅 | 227万/坪 (15.4年/36.3坪) | 201万/坪 (30.1年/25.1坪) | 868万/坪 (37.8年/48.4坪) |
| 浅草駅 | 224万/坪 (33.4年/48.9坪) | 272万/坪 (35.2年/47.9坪) | 403万/坪 (38.3年/37.1坪) |
| 南千住駅 | 232万/坪 (19.5年/24.7坪) | 176万/坪 (18.7年/32.6坪) | 148万/坪 (22.4年/31.3坪) |
| 北千住駅 | 168万/坪 (21.4年/29.6坪) | 165万/坪 (17.1年/34.3坪) | 173万/坪 (17.8年/23.7坪) |
| 青井駅 | 152万/坪 (14.0年/54.9坪) | 136万/坪 (9.1年/27.1坪) | 138万/坪 (13.2年/31.6坪) |
| 六町駅 | 141万/坪 (9.6年/31.2坪) | 130万/坪 (7.7年/29.6坪) | 130万/坪 (12.3年/41.6坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
秋葉原駅 484.8 万/坪(昨年同期比 +35.7 ％)
秋葉原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 485万円/坪(147万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +35.7％( +127.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2020年)に比べて +20.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 30.1年(昨年 43.6年から -31.0 ％減)。平均土地面積は 44.1 坪 (昨年 40.5 坪から +8.8 ％増)。平均建物面積は 233.9 坪 (昨年 126.4 坪から +85.0 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 43.6 年 → 2021年 30.1 年、-31.0 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 60.0 ％ → 2021年 16.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 4.4 分 → 2021年 5.3 分、+21.2 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 40.0 ％ → 2021年 50.0 ％)
南千住駅 231.8 万/坪(昨年同期比 +31.9 ％)
南千住駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 232万円/坪(70.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +31.9％( +56.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 28 件(１年前(2020年)に比べて -3.4％( -1件/坪)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 19.5年(昨年 18.7年から +4.4 ％増)。平均土地面積は 24.7 坪 (昨年 32.6 坪から -24.2 ％減)。平均建物面積は 42.9 坪 (昨年 35.5 坪から +20.8 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 6.9 ％ → 2021年 17.9 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 29.6 ％ → 2021年 19.2 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 3.7 ％ → 2021年 15.4 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 ％ → 2021年 23.1 ％)
浅草駅 224.1 万/坪(昨年同期比 -17.4 ％)
浅草駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 224万円/坪(67.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて -17.4％( -47.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 30 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 33.4年(昨年 35.2年から -5.1 ％減)。平均土地面積は 48.9 坪 (昨年 47.9 坪から +2.0 ％増)。平均建物面積は 110.5 坪 (昨年 126.9 坪から -12.9 ％減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 ％ → 2021年 50.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 7.0 分 → 2021年 9.6 分、+36.9 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 26.7 ％ → 2021年 20.7 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 16.7 ％ → 2021年 7.7 ％)
北千住駅 167.9 万/坪(昨年同期比 +2.0 ％)
北千住駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 168万円/坪(50.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +2.0％( +3.3万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 48 件(１年前(2020年)に比べて -5.9％( -3件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 21.4年(昨年 17.1年から +25.3 ％増)。平均土地面積は 29.6 坪 (昨年 34.3 坪から -13.8 ％減)。平均建物面積は 41.3 坪 (昨年 44.1 坪から -6.5 ％減)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 2.1 ％ → 2021年 7.0 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 8.0 ％ → 2021年 10.4 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 17.1 年 → 2021年 21.4 年、+25.3 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 16.7 ％ → 2021年 27.9 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 39.6 ％ → 2021年 32.6 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示