この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年4月〜6月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅~六町駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 158万円/坪(47.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -0.9%( -1.4万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 47 件(1年前(2020年)に比べて -14.5%( -8件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 13.5年(昨年 14.6年から -7.3 %減)。平均土地面積は 41.8 坪 (昨年 31.8 坪から +31.5 %増)。平均建物面積は 61.6 坪 (昨年 53.3 坪から +15.5 %増)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。新御徒町駅、北千住駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは新御徒町駅で昨年に比べ +41.1 %、坪単価は 204 万円/坪となった。
上位 2 駅(新御徒町駅、北千住駅)は +31.3 %(坪単価 +49.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(南千住駅、浅草駅)は -30.3 %(坪単価 -63.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 15.7 % → 2021年 9.1 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 3.6 % → 2021年 4.3 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 15.7 % → 2021年 27.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2020年 54.9 % → 2021年 50.0 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった北千住駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 218万円/坪(66.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +21.5%( +38.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(1年前(2020年)に比べて +25.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった六町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 132万円/坪(39.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +0.1%( +0.2万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 14 件(1年前(2020年)に比べて -39.1%( -9件/坪)と大幅に減少しています。)。
つくばエクスプレス線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
秋葉原駅 | - | 175万/坪 (35.8年/54.5坪) | 529万/坪 (0年/31.8坪) |
新御徒町駅 | 204万/坪 (31.3年/78.7坪) | 145万/坪 (36.0年/19.7坪) | 189万/坪 (28.3年/18.2坪) |
浅草駅 | 149万/坪 (25.9年/64.1坪) | 209万/坪 (41.6年/61.1坪) | 213万/坪 (37.6年/28.4坪) |
南千住駅 | 143万/坪 (16.9年/50.4坪) | 210万/坪 (13.1年/22.9坪) | 176万/坪 (14.3年/48.8坪) |
北千住駅 | 218万/坪 (11.9年/33.3坪) | 179万/坪 (22.1年/28.4坪) | 170万/坪 (22.8年/26.3坪) |
青井駅 | 162万/坪 (13.0年/45.4坪) | 160万/坪 (1.5年/21.8坪) | 165万/坪 (3.7年/29.2坪) |
六町駅 | 132万/坪 (10.9年/28.2坪) | 132万/坪 (7.0年/31.6坪) | 139万/坪 (18.3年/74.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
新御徒町駅 204.0 万/坪(昨年同期比 +41.1 %)
新御徒町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 204万円/坪(61.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +41.1%( +59.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2020年)に比べて -75.0%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 31.3年(昨年 36.0年から -13.2 %減)。平均土地面積は 78.7 坪 (昨年 19.7 坪から +300.0 %増)。平均建物面積は 284.4 坪 (昨年 48.4 坪から +487.5 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 36.0 年 → 2021年 31.3 年、-13.2 %と減少)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 100.0 %)
北千住駅 218.0 万/坪(昨年同期比 +21.5 %)
北千住駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 218万円/坪(66.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +21.5%( +38.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(1年前(2020年)に比べて +25.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 11.9年(昨年 22.1年から -46.3 %減)。平均土地面積は 33.3 坪 (昨年 28.4 坪から +17.3 %増)。平均建物面積は 33.6 坪 (昨年 65.0 坪から -48.3 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 22.1 年 → 2021年 11.9 年、-46.3 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 28.6 % → 2021年 62.5 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 28.6 % → 2021年 12.5 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 10.0 %)
南千住駅 143.3 万/坪(昨年同期比 -31.9 %)
南千住駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 143万円/坪(43.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -31.9%( -67.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(1年前(2020年)に比べて -57.1%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 16.9年(昨年 13.1年から +29.3 %増)。平均土地面積は 50.4 坪 (昨年 22.9 坪から +120.1 %増)。平均建物面積は 100.8 坪 (昨年 22.7 坪から +344.4 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 13.1 年 → 2021年 16.9 年、+29.3 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 33.3 %)
浅草駅 148.8 万/坪(昨年同期比 -28.8 %)
浅草駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 149万円/坪(45.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -28.8%( -60.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 5 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 25.9年(昨年 41.6年から -37.8 %減)。平均土地面積は 64.1 坪 (昨年 61.1 坪から +5.0 %増)。平均建物面積は 167.9 坪 (昨年 168.6 坪から -0.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 41.6 年 → 2021年 25.9 年、-37.8 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 66.7 % → 2021年 20.0 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2020年 20.0 % → 2021年 20.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示