この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年7月〜9月期のつくばエクスプレス線 (秋葉原駅～六町駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 150万円/坪(45.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -37.1％( -88.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 53 件(１年前(2019年)に比べて -17.2％( -11件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 12.8年(昨年 22.0年から -41.9 ％減)。平均土地面積は 29.9 坪 (昨年 30.4 坪から -1.6 ％減)。平均建物面積は 47.1 坪 (昨年 58.1 坪から -18.9 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 2 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。ほとんどの駅において下落した。南千住駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは南千住駅で昨年に比べ +54.1 ％、坪単価は 180 万円/坪となった。
上位 2 駅(南千住駅、北千住駅)は +29.6 ％(坪単価 +35.7 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(浅草駅、新御徒町駅)は -52.2 ％(坪単価 -307.0 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 22.0 年 → 2020年 12.8 年、-41.9 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 31.7 ％ → 2020年 61.2 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 30.2 ％ → 2020年 12.2 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 10.8 分 → 2020年 13.6 分、+25.5 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 18.8 ％ → 2020年 5.7 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2019年 15.9 ％ → 2020年 18.4 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった浅草駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 320万円/坪(96.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -60.8％( -495.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(１年前(2019年)に比べて -40.0％( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった六町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 115万円/坪(34.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -3.3％( -3.9万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 22 件(１年前(2019年)に比べて +29.4％( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
| つくばエクスプレス線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 秋葉原駅 | - | 254万/坪 (18.0年/17.4坪) | 395万/坪 (37.9年/52.9坪) |
| 新御徒町駅 | 153万/坪 (31.0年/47.6坪) | 272万/坪 (33.5年/40.3坪) | 119万/坪 (49.5年/30.3坪) |
| 浅草駅 | 320万/坪 (23.7年/37.6坪) | 815万/坪 (28.3年/46.3坪) | 251万/坪 (27.6年/29.9坪) |
| 南千住駅 | 180万/坪 (2.1年/20.9坪) | 117万/坪 (33.7年/29.3坪) | 130万/坪 (33.9年/81.2坪) |
| 北千住駅 | 171万/坪 (9.2年/15.9坪) | 163万/坪 (18.7年/21.3坪) | 159万/坪 (12.5年/17.4坪) |
| 青井駅 | 117万/坪 (18.7年/37.2坪) | 134万/坪 (16.0年/33.0坪) | 125万/坪 (39.0年/52.2坪) |
| 六町駅 | 115万/坪 (9.9年/30.5坪) | 119万/坪 (15.0年/27.5坪) | 130万/坪 (12.6年/26.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
南千住駅 180.0 万/坪(昨年同期比 +54.1 ％)
南千住駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 180万円/坪(54.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +54.1％( +63.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(１年前(2019年)に比べて -53.8％( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 2.1年(昨年 33.7年から -93.7 ％減)。平均土地面積は 20.9 坪 (昨年 29.3 坪から -28.6 ％減)。平均建物面積は 28.1 坪 (昨年 63.1 坪から -55.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 33.7 年 → 2020年 2.1 年、-93.7 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 7.7 ％ → 2020年 60.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 10.0 分 → 2020年 11.2 分、+11.7 ％と増加)
北千住駅 170.7 万/坪(昨年同期比 +5.0 ％)
北千住駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 171万円/坪(51.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +5.0％( +8.1万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 6 件(１年前(2019年)に比べて -45.5％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 9.2年(昨年 18.7年から -50.9 ％減)。平均土地面積は 15.9 坪 (昨年 21.3 坪から -25.5 ％減)。平均建物面積は 26.5 坪 (昨年 30.0 坪から -11.7 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 18.7 年 → 2020年 9.2 年、-50.9 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 54.5 ％ → 2020年 66.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 10.4 分 → 2020年 12.3 分、+19.0 ％と増加)
浅草駅 319.5 万/坪(昨年同期比 -60.8 ％)
浅草駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 320万円/坪(96.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -60.8％( -495.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(１年前(2019年)に比べて -40.0％( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.7年(昨年 28.3年から -16.2 ％減)。平均土地面積は 37.6 坪 (昨年 46.3 坪から -18.8 ％減)。平均建物面積は 106.5 坪 (昨年 117.0 坪から -9.0 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 28.3 年 → 2020年 23.7 年、-16.2 ％と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 7.0 分 → 2020年 5.0 分、-28.6 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 11.1 ％ → 2020年 40.0 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 40.0 ％ → 2020年 50.0 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 22.2 ％ → 2020年 40.0 ％)
新御徒町駅 153.5 万/坪(昨年同期比 -43.6 ％)
新御徒町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 153万円/坪(46.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -43.6％( -118.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2019年)に比べて -33.3％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 31.0年(昨年 33.5年から -7.5 ％減)。平均土地面積は 47.6 坪 (昨年 40.3 坪から +18.1 ％増)。平均建物面積は 160.3 坪 (昨年 184.5 坪から -13.1 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2019年 2.3 分 → 2020年 2.0 分、-14.3 ％と減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 ％ → 2020年 100.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示