【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期のJR大阪環状線 (大阪駅~天満駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 86.7万円/坪(26.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -7.1%( -6.7万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 520 件(1年前(2022年)に比べて +6.8%( +33件/坪)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 31.7年(昨年 28.9年から +9.9 %増)。平均土地面積は 26.4 坪 (昨年 30.7 坪から -14.0 %減)。平均建物面積は 47.1 坪 (昨年 53.6 坪から -12.1 %減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が増加、築 40 年を超える高経年物件数が増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 11 駅。ほとんどの駅において下落した。弁天町駅、鶴橋駅、大阪城公園駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは大阪城公園駅で昨年に比べ +44.4 %、坪単価は 58.3 万円/坪となった。
上位 2 駅(大阪城公園駅、弁天町駅)は +34.3 %(坪単価 +19.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(新今宮駅、野田駅)は -49.8 %(坪単価 -90.7 万円/坪)の下落。
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 32.3 % → 2023年 37.1 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.4 % → 2023年 18.5 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった天満駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 216万円/坪(65.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +11.0%( +21.3万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて +300.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった大阪城公園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 58.3万円/坪(17.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +44.4%( +17.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて +100.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
JR大阪環状線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
大阪駅 | - | - | 114万/坪 (24.3年/59.0坪) |
福島駅 | 120万/坪 (32.8年/17.7坪) | 135万/坪 (32.1年/25.9坪) | 128万/坪 (32.3年/36.6坪) |
野田駅 | 112万/坪 (24.2年/24.8坪) | 186万/坪 (28.9年/28.3坪) | 111万/坪 (26.0年/23.6坪) |
西九条駅 | 88.7万/坪 (29.4年/31.4坪) | 89.3万/坪 (32.5年/36.6坪) | 94.6万/坪 (39.7年/21.6坪) |
弁天町駅 | 111万/坪 (31.9年/21.9坪) | 89.4万/坪 (26.7年/37.2坪) | 85.4万/坪 (34.0年/32.0坪) |
大正駅 | 62.4万/坪 (32.1年/25.7坪) | 59.5万/坪 (34.0年/24.9坪) | 71.9万/坪 (31.3年/33.2坪) |
芦原橋駅 | 164万/坪 (21.3年/47.3坪) | 145万/坪 (8.7年/52.6坪) | 142万/坪 (17.6年/34.3坪) |
今宮駅 | 81.7万/坪 (28.8年/57.5坪) | 98.1万/坪 (17.1年/98.3坪) | 74.1万/坪 (24.5年/47.9坪) |
新今宮駅 | 72.1万/坪 (26.8年/15.1坪) | 179万/坪 (2.0年/52.9坪) | 92.8万/坪 (1.8年/26.5坪) |
天王寺駅 | 92.6万/坪 (41.2年/34.3坪) | 97.4万/坪 (42.4年/102坪) | 192万/坪 (31.1年/22.7坪) |
寺田町駅 | 77.7万/坪 (26.5年/25.6坪) | 86.9万/坪 (29.5年/28.5坪) | 75.6万/坪 (26.1年/28.3坪) |
桃谷駅 | 76.3万/坪 (36.5年/28.5坪) | 89.5万/坪 (29.3年/26.3坪) | 79.6万/坪 (21.4年/30.5坪) |
鶴橋駅 | 88.3万/坪 (35.5年/23.0坪) | 71.3万/坪 (32.5年/21.3坪) | 83.3万/坪 (28.4年/28.0坪) |
玉造駅 | 127万/坪 (37.0年/32.4坪) | 168万/坪 (21.3年/53.3坪) | 86.3万/坪 (39.1年/33.4坪) |
森ノ宮駅 | 113万/坪 (30.3年/18.5坪) | 103万/坪 (12.3年/23.2坪) | 79.9万/坪 (41.2年/74.6坪) |
大阪城公園駅 | 58.3万/坪 (41.6年/25.3坪) | 40.3万/坪 (46.0年/19.7坪) | - |
京橋駅 | 104万/坪 (31.6年/30.3坪) | 107万/坪 (21.9年/25.9坪) | 91.2万/坪 (29.8年/26.7坪) |
桜ノ宮駅 | 135万/坪 (22.6年/24.3坪) | 149万/坪 (7.8年/39.3坪) | 75.5万/坪 (38.5年/26.1坪) |
天満駅 | 216万/坪 (39.6年/31.8坪) | 194万/坪 (0年/40.8坪) | 37.8万/坪 (0年/37.8坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
大阪城公園駅 58.3 万/坪(昨年同期比 +44.4 %)
大阪城公園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 58.3万円/坪(17.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +44.4%( +17.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて +100.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 41.6年(昨年 46.0年から -9.6 %減)。平均土地面積は 25.3 坪 (昨年 19.7 坪から +28.8 %増)。平均建物面積は 40.8 坪 (昨年 18.2 坪から +125.0 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 50.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 5.0 分 → 2023年 8.0 分、+60.0 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 % → 2023年 25.0 %)
弁天町駅 111.0 万/坪(昨年同期比 +24.2 %)
弁天町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 111万円/坪(33.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +24.2%( +21.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 48 件(1年前(2022年)に比べて -17.2%( -10件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 31.9年(昨年 26.7年から +19.3 %増)。平均土地面積は 21.9 坪 (昨年 37.2 坪から -41.2 %減)。平均建物面積は 34.6 坪 (昨年 76.0 坪から -54.5 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 26.7 年 → 2023年 31.9 年、+19.3 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 34.6 % → 2023年 40.5 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 15.5 % → 2023年 4.2 %)
新今宮駅 72.1 万/坪(昨年同期比 -59.7 %)
新今宮駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 72.1万円/坪(21.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -59.7%( -106.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 26.8年(昨年 2.0年から +1238.5 %増)。平均土地面積は 15.1 坪 (昨年 52.9 坪から -71.4 %減)。平均建物面積は 33.3 坪 (昨年 217.8 坪から -84.7 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 2.0 年 → 2023年 26.8 年、+1238.5 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 2.0 分 → 2023年 10.0 分、+400.0 %と大きく増加)
野田駅 111.8 万/坪(昨年同期比 -40.0 %)
野田駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 112万円/坪(33.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -40.0%( -74.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 23 件(1年前(2022年)に比べて -4.2%( -1件/坪)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 24.2年(昨年 28.9年から -16.1 %減)。平均土地面積は 24.8 坪 (昨年 28.3 坪から -12.4 %減)。平均建物面積は 50.4 坪 (昨年 35.8 坪から +40.7 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 28.9 年 → 2023年 24.2 年、-16.1 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.5 % → 2023年 19.0 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.2 % → 2023年 8.7 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.8 % → 2023年 28.6 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 45.8 % → 2023年 43.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示