【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年1月〜12月期のJR大阪環状線 (大阪駅~天満駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 87.2万円/坪(26.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -14.2%( -14.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 301 件(1年前(2019年)に比べて -14.7%( -52件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 26.5年(昨年 26.5年から -0.3 %減)。平均土地面積は 38.0 坪 (昨年 36.1 坪から +5.2 %増)。平均建物面積は 52.8 坪 (昨年 60.3 坪から -12.4 %減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。ほとんどの駅において下落した。寺田町駅、桃谷駅、天満駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは桜ノ宮駅で昨年に比べ +101.4 %、坪単価は 209 万円/坪となった。
上位 2 駅(桜ノ宮駅、天満駅)は +85.7 %(坪単価 +110.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(福島駅、森ノ宮駅)は -60.4 %(坪単価 -166.4 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2019年 24.8 % → 2020年 23.9 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 1.2 % → 2020年 1.7 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 10.1 分 → 2020年 12.0 分、+18.0 %と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 22.7 % → 2020年 14.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2019年 24.4 % → 2020年 22.2 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった天満駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 280万円/坪(84.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +70.0%( +115.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2019年)に比べて -66.7%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった大正駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 62.7万円/坪(19.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -10.4%( -7.3万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 58 件(1年前(2019年)に比べて -4.9%( -3件/坪)と小幅に減少しています。)。
JR大阪環状線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
大阪駅 | - | - | - |
福島駅 | 114万/坪 (35.3年/42.4坪) | 332万/坪 (38.0年/46.0坪) | 103万/坪 (38.7年/26.8坪) |
野田駅 | 111万/坪 (10.4年/64.5坪) | 96.3万/坪 (16.3年/26.9坪) | 103万/坪 (25.6年/27.2坪) |
西九条駅 | 74.9万/坪 (21.5年/21.7坪) | 112万/坪 (31.2年/30.3坪) | 103万/坪 (17.7年/27.1坪) |
弁天町駅 | 91.2万/坪 (38.5年/37.0坪) | 80.8万/坪 (25.4年/29.2坪) | 71.6万/坪 (32.5年/35.4坪) |
大正駅 | 62.7万/坪 (27.4年/41.3坪) | 70.0万/坪 (24.5年/31.2坪) | 74.4万/坪 (30.3年/34.3坪) |
芦原橋駅 | 100万/坪 (25.8年/72.4坪) | 128万/坪 (31.4年/90.8坪) | 110万/坪 (0.8年/26.1坪) |
今宮駅 | 94.8万/坪 (8.8年/56.0坪) | 160万/坪 (9.3年/25.5坪) | 86.9万/坪 (25.0年/29.5坪) |
新今宮駅 | - | 56.1万/坪 (52.7年/10.6坪) | 171万/坪 (35.4年/46.3坪) |
天王寺駅 | 97.6万/坪 (50.0年/60.5坪) | 125万/坪 (35.2年/23.4坪) | 87.1万/坪 (44.7年/62.3坪) |
寺田町駅 | 105万/坪 (20.2年/30.4坪) | 77.6万/坪 (23.5年/29.8坪) | 72.3万/坪 (25.6年/30.6坪) |
桃谷駅 | 79.6万/坪 (24.0年/30.1坪) | 58.5万/坪 (28.4年/36.4坪) | 82.7万/坪 (29.0年/43.6坪) |
鶴橋駅 | 70.3万/坪 (29.9年/38.7坪) | 79.7万/坪 (28.4年/39.2坪) | 92.2万/坪 (33.0年/47.9坪) |
玉造駅 | 100万/坪 (37.9年/52.0坪) | 124万/坪 (37.2年/53.7坪) | 119万/坪 (26.2年/42.4坪) |
森ノ宮駅 | 93.9万/坪 (21.7年/17.8坪) | 209万/坪 (13.3年/34.3坪) | 61.5万/坪 (54.8年/39.8坪) |
大阪城公園駅 | - | 24.1万/坪 (40.0年/28.0坪) | - |
京橋駅 | 99.6万/坪 (22.2年/23.1坪) | 109万/坪 (24.5年/47.2坪) | 88.7万/坪 (38.4年/23.9坪) |
桜ノ宮駅 | 209万/坪 (19.7年/26.1坪) | 104万/坪 (37.2年/52.9坪) | 81.9万/坪 (37.3年/125坪) |
天満駅 | 280万/坪 (6.0年/60.5坪) | 165万/坪 (22.3年/39.3坪) | 139万/坪 (40.0年/93.0坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
桜ノ宮駅 209.4 万/坪(昨年同期比 +101.4 %)
桜ノ宮駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 209万円/坪(63.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +101.4%( +105.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2019年)に比べて -33.3%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 19.7年(昨年 37.2年から -47.1 %減)。平均土地面積は 26.1 坪 (昨年 52.9 坪から -50.7 %減)。平均建物面積は 26.8 坪 (昨年 122.5 坪から -78.1 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 37.2 年 → 2020年 19.7 年、-47.1 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2019年 3.4 分 → 2020年 2.8 分、-19.1 %と減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 40.0 % → 2020年 75.0 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 60.0 % → 2020年 25.0 %)
天満駅 279.7 万/坪(昨年同期比 +70.0 %)
天満駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 280万円/坪(84.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて +70.0%( +115.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2019年)に比べて -66.7%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 6.0年(昨年 22.3年から -73.0 %減)。平均土地面積は 60.5 坪 (昨年 39.3 坪から +53.8 %増)。平均建物面積は 393.3 坪 (昨年 92.8 坪から +323.9 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 22.3 年 → 2020年 6.0 年、-73.0 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 % → 2020年 100.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 2.3 分 → 2020年 3.0 分、+28.6 %と大きく増加)
福島駅 113.8 万/坪(昨年同期比 -65.7 %)
福島駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 114万円/坪(34.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -65.7%( -217.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 11 件(1年前(2019年)に比べて -45.0%( -9件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 35.3年(昨年 38.0年から -7.0 %減)。平均土地面積は 42.4 坪 (昨年 46.0 坪から -7.9 %減)。平均建物面積は 34.6 坪 (昨年 55.7 坪から -37.8 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 10.0 % → 2020年 18.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 42.9 % → 2020年 11.1 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 7.3 分 → 2020年 8.5 分、+16.3 %と増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 % → 2020年 9.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2019年 42.9 % → 2020年 44.4 %)
森ノ宮駅 93.9 万/坪(昨年同期比 -55.0 %)
森ノ宮駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 93.9万円/坪(28.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2019年)に比べて -55.0%( -115.0万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 8 件(1年前(2019年)に比べて -38.5%( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.7年(昨年 13.3年から +62.8 %増)。平均土地面積は 17.8 坪 (昨年 34.3 坪から -48.2 %減)。平均建物面積は 32.0 坪 (昨年 27.8 坪から +15.3 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 % → 2020年 16.7 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 13.3 年 → 2020年 21.7 年、+62.8 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 % → 2020年 33.3 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示