【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2020年7月〜9月期の東京メトロ半蔵門線 (渋谷駅～押上駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は119万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +6.9％( +7.6万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 158 件(１年前(2019年)に比べて +21.5％( +28件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.3年(昨年 17.3年から -5.6 ％減)。平均専有面積は 44.8 ㎡ (昨年 43.1 ㎡から +4.0 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。渋谷駅、半蔵門駅、九段下駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは渋谷駅で昨年に比べ +39.7 ％、単価は 171 万円/㎡となった。
上位 2 駅(渋谷駅、半蔵門駅)は +36.5 ％(単価 +44.9 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(神保町駅、押上駅)は -12.5 ％(単価 -14.9 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 10.9 ％ → 2020年 14.7 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2019年 30.8 ％ → 2020年 32.9 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 17.7 ％ → 2020年 12.7 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 7.8 ％ → 2020年 5.1 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は171万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +39.7％( +48.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 15 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった錦糸町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は91.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -8.0％( -7.9万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 25 件(１年前(2019年)に比べて +25.0％( +5件/㎡)と大幅に増加しています。)。
| 東京メトロ半蔵門線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 渋谷駅 | 171万/㎡ (19.4年/63.7㎡) | 123万/㎡ (29.7年/37.0㎡) | 135万/㎡ (27.0年/50.3㎡) |
| 表参道駅 | 154万/㎡ (13.9年/49.1㎡) | 153万/㎡ (18.6年/70.0㎡) | 131万/㎡ (19.4年/53.0㎡) |
| 青山一丁目駅 | 119万/㎡ (33.9年/58.0㎡) | 109万/㎡ (29.1年/49.0㎡) | 126万/㎡ (19.5年/92.5㎡) |
| 永田町駅 | - | 208万/㎡ (10.5年/130㎡) | 256万/㎡ (9.5年/125㎡) |
| 半蔵門駅 | 165万/㎡ (27.2年/82.9㎡) | 124万/㎡ (25.5年/82.0㎡) | 146万/㎡ (24.9年/64.0㎡) |
| 九段下駅 | 120万/㎡ (24.5年/26.7㎡) | 99.5万/㎡ (25.5年/63.0㎡) | 120万/㎡ (15.5年/43.8㎡) |
| 神保町駅 | 113万/㎡ (24.0年/32.5㎡) | 132万/㎡ (13.3年/23.8㎡) | 65.7万/㎡ (14.5年/35.0㎡) |
| 大手町駅 | - | 164万/㎡ (0.5年/50.0㎡) | 135万/㎡ (15.5年/20.0㎡) |
| 三越前駅 | 114万/㎡ (14.5年/40.0㎡) | - | 100万/㎡ (15.5年/20.0㎡) |
| 水天宮前駅 | 130万/㎡ (12.8年/36.4㎡) | 109万/㎡ (15.5年/37.7㎡) | 90.1万/㎡ (20.3年/28.7㎡) |
| 清澄白河駅 | 92.1万/㎡ (15.2年/51.8㎡) | 99.5万/㎡ (12.1年/45.5㎡) | 89.6万/㎡ (14.6年/42.2㎡) |
| 住吉駅 | 97.0万/㎡ (11.6年/39.4㎡) | 83.5万/㎡ (13.5年/55.0㎡) | 80.1万/㎡ (17.1年/54.1㎡) |
| 錦糸町駅 | 91.0万/㎡ (18.4年/38.4㎡) | 98.9万/㎡ (17.6年/37.2㎡) | 90.6万/㎡ (15.9年/35.2㎡) |
| 押上駅 | 92.9万/㎡ (12.0年/34.0㎡) | 104万/㎡ (8.3年/29.5㎡) | 88.2万/㎡ (10.0年/32.5㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
渋谷駅 171.2 万/㎡(昨年同期比 +39.7 ％)
渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は171万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +39.7％( +48.7万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 15 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 19.4年(昨年 29.7年から -34.8 ％減)。平均専有面積は 63.7 ㎡ (昨年 37.0 ㎡から +72.1 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 29.7 年 → 2020年 19.4 年、-34.8 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 40.0 ％ → 2020年 7.1 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 6.3 分 → 2020年 8.4 分、+32.6 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 ％ → 2020年 28.6 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 ％ → 2020年 13.3 ％)
半蔵門駅 164.9 万/㎡(昨年同期比 +33.3 ％)
半蔵門駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は165万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて +33.3％( +41.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(１年前(2019年)に比べて +40.0％( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 27.2年(昨年 25.5年から +6.7 ％増)。平均専有面積は 82.9 ㎡ (昨年 82.0 ㎡から +1.0 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 40.0 ％ → 2020年 57.1 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 ％ → 2020年 28.6 ％)
神保町駅 113.2 万/㎡(昨年同期比 -14.1 ％)
神保町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は113万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -14.1％( -18.5万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 4 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 24.0年(昨年 13.3年から +81.1 ％増)。平均専有面積は 32.5 ㎡ (昨年 23.8 ㎡から +36.8 ％増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 13.3 年 → 2020年 24.0 年、+81.1 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 2.2 分 → 2020年 3.2 分、+44.4 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2019年 50.0 ％ → 2020年 50.0 ％)
押上駅 92.9 万/㎡(昨年同期比 -10.9 ％)
押上駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は92.9万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2019年)に比べて -10.9％( -11.3万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 10 件(１年前(2019年)に比べて -50.0％( -10件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 12.0年(昨年 8.3年から +44.6 ％増)。平均専有面積は 34.0 ㎡ (昨年 29.5 ㎡から +15.3 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 10.0 ％ → 2020年 40.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 8.3 年 → 2020年 12.0 年、+44.6 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 10.0 ％ → 2020年 20.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示