【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2022年10月〜12月期のJR上野東京ライン (赤羽駅～品川駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は110万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +7.4％( +7.6万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 130 件(１年前(2021年)に比べて +32.7％( +32件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.5年(昨年 18.6年から +4.9 ％増)。平均専有面積は 57.7 ㎡ (昨年 64.5 ㎡から -10.7 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。全体的に上昇基調。上野駅、東京駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは上野駅で昨年に比べ +20.3 ％、単価は 112 万円/㎡となった。
上位 2 駅(上野駅、東京駅)は +20.2 ％(単価 +21.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(尾久駅、赤羽駅)は -7.5 ％(単価 -5.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 10.2 ％ → 2022年 7.0 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 4.1 ％ → 2022年 5.4 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2021年 7.4 分 → 2022年 8.2 分、+10.6 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 14.3 ％ → 2022年 24.8 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 15.3 ％ → 2022年 10.8 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった東京駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は143万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +20.2％( +24.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(１年前(2021年)に比べて +50.0％( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった尾久駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は65.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -13.1％( -9.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 18 件(１年前(2021年)に比べて +63.6％( +7件/㎡)と大幅に増加しています。)。
| JR上野東京ライン | 現状(2022) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 赤羽駅 | 84.7万/㎡ (22.9年/51.7㎡) | 86.4万/㎡ (19.0年/42.3㎡) | 72.5万/㎡ (20.9年/50.7㎡) |
| 尾久駅 | 65.8万/㎡ (24.1年/50.3㎡) | 75.7万/㎡ (13.8年/56.4㎡) | 80.5万/㎡ (14.4年/39.1㎡) |
| 日暮里駅 | 99.9万/㎡ (17.6年/53.4㎡) | 91.2万/㎡ (22.1年/56.9㎡) | 89.1万/㎡ (19.9年/41.4㎡) |
| 上野駅 | 112万/㎡ (13.2年/45.5㎡) | 93.5万/㎡ (16.9年/43.8㎡) | 101万/㎡ (14.8年/30.0㎡) |
| 東京駅 | 143万/㎡ (8.8年/58.3㎡) | 119万/㎡ (5.3年/62.5㎡) | - |
| 新橋駅 | 122万/㎡ (22.4年/38.3㎡) | 117万/㎡ (36.0年/132㎡) | 160万/㎡ (29.3年/32.5㎡) |
| 品川駅 | 134万/㎡ (19.4年/67.2㎡) | 124万/㎡ (16.6年/76.4㎡) | 115万/㎡ (19.5年/61.7㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
上野駅 112.4 万/㎡(昨年同期比 +20.3 ％)
上野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は112万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +20.3％( +19.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(１年前(2021年)に比べて +22.2％( +2件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 13.2年(昨年 16.9年から -21.7 ％減)。平均専有面積は 45.5 ㎡ (昨年 43.8 ㎡から +3.9 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 16.9 年 → 2022年 13.2 年、-21.7 ％と大きく減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 ％ → 2022年 27.3 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 ％ → 2022年 18.2 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 5.0 分 → 2022年 7.2 分、+43.6 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 ％ → 2022年 18.2 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 ％ → 2022年 9.1 ％)
東京駅 143.0 万/㎡(昨年同期比 +20.2 ％)
東京駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は143万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて +20.2％( +24.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(１年前(2021年)に比べて +50.0％( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 8.8年(昨年 5.3年から +66.6 ％増)。平均専有面積は 58.3 ㎡ (昨年 62.5 ㎡から -6.7 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2021年 13.5 分 → 2022年 11.0 分、-18.5 ％と減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 5.3 年 → 2022年 8.8 年、+66.6 ％と大きく増加)
尾久駅 65.8 万/㎡(昨年同期比 -13.1 ％)
尾久駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は65.8万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -13.1％( -9.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 18 件(１年前(2021年)に比べて +63.6％( +7件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 24.1年(昨年 13.8年から +75.1 ％増)。平均専有面積は 50.3 ㎡ (昨年 56.4 ㎡から -10.8 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 18.2 ％ → 2022年 33.3 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 9.1 ％ → 2022年 5.6 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 13.8 年 → 2022年 24.1 年、+75.1 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 4.4 分 → 2022年 5.7 分、+31.1 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 9.1 ％ → 2022年 55.6 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 54.5 ％ → 2022年 22.2 ％)
赤羽駅 84.7 万/㎡(昨年同期比 -2.0 ％)
赤羽駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は84.7万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2021年)に比べて -2.0％( -1.7万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 18 件(１年前(2021年)に比べて +20.0％( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.9年(昨年 19.0年から +21.0 ％増)。平均専有面積は 51.7 ㎡ (昨年 42.3 ㎡から +22.0 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 13.3 ％ → 2022年 22.2 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 6.7 ％ → 2022年 11.8 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 19.0 年 → 2022年 22.9 年、+21.0 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2021年 5.8 分 → 2022年 6.9 分、+19.7 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.0 ％ → 2022年 47.1 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 40.0 ％ → 2022年 22.2 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示