この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年4月〜6月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は108万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +4.5%( +4.7万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 274 件(1年前(2022年)に比べて -2.5%( -7件/㎡)と僅かに減少しています。)。
平均築年数は 25.0年(昨年 24.0年から +4.2 %増)。平均専有面積は 57.7 ㎡ (昨年 55.9 ㎡から +3.3 %増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が増加、専有面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が小幅増加。
値上がりした駅数は 9 駅に対して、値下がりした駅数は 1 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。二子玉川駅、つくし野駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは二子玉川駅で昨年に比べ +36.3 %、単価は 122 万円/㎡となった。
上位 2 駅(二子玉川駅、つくし野駅)は +30.2 %(単価 +21.3 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(池尻大橋駅、渋谷駅)は -2.4 %(単価 -2.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.8 % → 2023年 9.5 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 18.6 % → 2023年 20.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 37.3 % → 2023年 39.6 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は144万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.7%( +1.0万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 33 件(1年前(2022年)に比べて -21.4%( -9件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となったつくし野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +24.0%( +10.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -1件/㎡)と大幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 144万/㎡ (27.7年/48.6㎡) | 143万/㎡ (27.4年/45.7㎡) | 128万/㎡ (28.1年/60.1㎡) |
池尻大橋駅 | 114万/㎡ (28.8年/53.5㎡) | 120万/㎡ (22.6年/49.5㎡) | 109万/㎡ (24.5年/50.8㎡) |
三軒茶屋駅 | 106万/㎡ (28.6年/47.1㎡) | 102万/㎡ (25.1年/46.3㎡) | 102万/㎡ (23.6年/42.1㎡) |
駒沢大学駅 | 97.7万/㎡ (28.4年/50.5㎡) | 89.8万/㎡ (27.3年/53.2㎡) | 87.9万/㎡ (26.8年/46.3㎡) |
桜新町駅 | 103万/㎡ (24.1年/66.0㎡) | 97.6万/㎡ (21.3年/67.1㎡) | 105万/㎡ (15.3年/64.7㎡) |
用賀駅 | 101万/㎡ (22.5年/58.3㎡) | 94.4万/㎡ (23.3年/55.5㎡) | 88.9万/㎡ (21.0年/62.0㎡) |
二子玉川駅 | 122万/㎡ (17.1年/73.6㎡) | 89.7万/㎡ (24.2年/68.6㎡) | 104万/㎡ (17.6年/70.0㎡) |
つくし野駅 | 51.4万/㎡ (21.3年/70.0㎡) | 41.5万/㎡ (17.8年/85.0㎡) | 46.4万/㎡ (19.3年/70.0㎡) |
すずかけ台駅 | 53.8万/㎡ (26.3年/65.0㎡) | 48.1万/㎡ (9.8年/86.2㎡) | 40.1万/㎡ (18.7年/79.0㎡) |
南町田グランベリーパーク駅 | 52.6万/㎡ (16.6年/74.7㎡) | 45.1万/㎡ (21.5年/75.0㎡) | 42.2万/㎡ (16.3年/72.4㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
二子玉川駅 122.2 万/㎡(昨年同期比 +36.3 %)
二子玉川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は122万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +36.3%( +32.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 32 件(1年前(2022年)に比べて +10.3%( +3件/㎡)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 17.1年(昨年 24.2年から -29.4 %減)。平均専有面積は 73.6 ㎡ (昨年 68.6 ㎡から +7.2 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 24.2 年 → 2023年 17.1 年、-29.4 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 13.5 分 → 2023年 10.5 分、-22.2 %と大きく減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.9 % → 2023年 18.8 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 24.1 % → 2023年 6.2 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 31.0 % → 2023年 37.5 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 % → 2023年 13.3 %)
つくし野駅 51.4 万/㎡(昨年同期比 +24.0 %)
つくし野駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +24.0%( +10.0万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -1件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.3年(昨年 17.8年から +19.7 %増)。平均専有面積は 70.0 ㎡ (昨年 85.0 ㎡から -17.6 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 17.8 年 → 2023年 21.3 年、+19.7 %と増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 10.0 分 → 2023年 11.0 分、+10.0 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 100.0 %)
池尻大橋駅 113.8 万/㎡(昨年同期比 -5.5 %)
池尻大橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は114万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -5.5%( -6.6万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 33 件(1年前(2022年)に比べて -23.3%( -10件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.8年(昨年 22.6年から +27.4 %増)。平均専有面積は 53.5 ㎡ (昨年 49.5 ㎡から +8.0 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.6 年 → 2023年 28.8 年、+27.4 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 6.0 分 → 2023年 7.3 分、+22.2 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 18.6 % → 2023年 36.4 %)
渋谷駅 144.1 万/㎡(昨年同期比 +0.7 %)
渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は144万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.7%( +1.0万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 33 件(1年前(2022年)に比べて -21.4%( -9件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.7年(昨年 27.4年から +1.1 %増)。平均専有面積は 48.6 ㎡ (昨年 45.7 ㎡から +6.4 %増)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 2.4 % → 2023年 15.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 38.1 % → 2023年 30.3 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 7.6 分 → 2023年 8.6 分、+13.4 %と増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 11.9 % → 2023年 6.1 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示