この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2022年7月〜9月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は113万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +8.0%( +8.4万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 105 件(1年前(2021年)に比べて -9.5%( -11件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 24.1年(昨年 24.2年から -0.5 %減)。平均専有面積は 45.0 ㎡ (昨年 51.3 ㎡から -12.3 %減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく増加、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。桜新町駅、すずかけ台駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのはすずかけ台駅で昨年に比べ +51.9 %、単価は 51.4 万円/㎡となった。
上位 2 駅(すずかけ台駅、桜新町駅)は +37.4 %(単価 +20.5 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(二子玉川駅、渋谷駅)は -9.5 %(単価 -12.7 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 1.8 % → 2022年 6.7 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 12.9 % → 2022年 16.2 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 14.0 % → 2022年 15.4 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 6.1 % → 2022年 1.0 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は141万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -5.9%( -8.8万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 14 件(1年前(2021年)に比べて -22.2%( -4件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は46.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -4.9%( -2.4万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 4 件(1年前(2021年)に比べて -55.6%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 141万/㎡ (35.5年/40.4㎡) | 150万/㎡ (30.1年/46.4㎡) | 171万/㎡ (19.4年/63.7㎡) |
池尻大橋駅 | 120万/㎡ (27.8年/38.9㎡) | 116万/㎡ (23.7年/49.0㎡) | 91.1万/㎡ (28.5年/36.6㎡) |
三軒茶屋駅 | 119万/㎡ (22.9年/29.7㎡) | 99.9万/㎡ (28.4年/38.7㎡) | 108万/㎡ (21.2年/41.9㎡) |
駒沢大学駅 | 95.8万/㎡ (26.7年/42.6㎡) | 85.9万/㎡ (22.0年/45.4㎡) | 78.5万/㎡ (25.2年/49.1㎡) |
桜新町駅 | 126万/㎡ (13.1年/51.4㎡) | 102万/㎡ (24.1年/66.4㎡) | 97.7万/㎡ (17.6年/55.8㎡) |
用賀駅 | 108万/㎡ (16.1年/57.7㎡) | 91.7万/㎡ (22.2年/61.7㎡) | 94.8万/㎡ (18.3年/53.5㎡) |
二子玉川駅 | 109万/㎡ (22.5年/61.2㎡) | 126万/㎡ (17.3年/61.1㎡) | 106万/㎡ (18.0年/74.0㎡) |
つくし野駅 | 50.7万/㎡ (20.5年/75.0㎡) | 49.7万/㎡ (19.5年/67.5㎡) | 47.1万/㎡ (18.5年/70.0㎡) |
すずかけ台駅 | 51.4万/㎡ (14.5年/70.0㎡) | 33.8万/㎡ (36.5年/65.0㎡) | 45.7万/㎡ (13.5年/70.0㎡) |
南町田グランベリーパーク駅 | 46.0万/㎡ (21.3年/70.0㎡) | 48.4万/㎡ (18.4年/60.6㎡) | 47.7万/㎡ (7.2年/75.0㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
すずかけ台駅 51.4 万/㎡(昨年同期比 +51.9 %)
すずかけ台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +51.9%( +17.6万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 14.5年(昨年 36.5年から -60.3 %減)。平均専有面積は 70.0 ㎡ (昨年 65.0 ㎡から +7.7 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 36.5 年 → 2022年 14.5 年、-60.3 %と大きく減少)
桜新町駅 125.6 万/㎡(昨年同期比 +22.9 %)
桜新町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は126万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて +22.9%( +23.4万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(1年前(2021年)に比べて +57.1%( +4件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 13.1年(昨年 24.1年から -45.4 %減)。平均専有面積は 51.4 ㎡ (昨年 66.4 ㎡から -22.7 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 24.1 年 → 2022年 13.1 年、-45.4 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 57.1 % → 2022年 27.3 %)
二子玉川駅 109.2 万/㎡(昨年同期比 -13.2 %)
二子玉川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は109万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -13.2%( -16.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 8 件(1年前(2021年)に比べて -42.9%( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.5年(昨年 17.3年から +30.2 %増)。平均専有面積は 61.2 ㎡ (昨年 61.1 ㎡から +0.3 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 17.3 年 → 2022年 22.5 年、+30.2 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 35.7 % → 2022年 62.5 %)
渋谷駅 141.0 万/㎡(昨年同期比 -5.9 %)
渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は141万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2021年)に比べて -5.9%( -8.8万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 14 件(1年前(2021年)に比べて -22.2%( -4件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 35.5年(昨年 30.1年から +18.1 %増)。平均専有面積は 40.4 ㎡ (昨年 46.4 ㎡から -13.0 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 50.0 % → 2022年 42.9 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 % → 2022年 14.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 30.1 年 → 2022年 35.5 年、+18.1 %と増加)
- 駅からの平均距離が増加(2021年 7.3 分 → 2022年 8.3 分、+13.0 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 11.1 % → 2022年 35.7 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示