この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年1月〜3月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は111万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -4.7%( -5.5万円/㎡)と小幅に下落しています。売買数は 86 件(1年前(2022年)に比べて -40.7%( -59件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.8年(昨年 21.2年から +12.1 %増)。平均専有面積は 52.7 ㎡ (昨年 50.8 ㎡から +3.7 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が減少。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。ほとんどの駅において下落した。三軒茶屋駅は、昨年から 10 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは三軒茶屋駅で昨年に比べ +11.5 %、単価は 116 万円/㎡となった。
上位 2 駅(三軒茶屋駅、駒沢大学駅)は +6.2 %(単価 +6.4 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(すずかけ台駅、二子玉川駅)は -12.4 %(単価 -10.8 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.5 % → 2023年 16.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 21.2 年 → 2023年 23.8 年、+12.1 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 12.4 % → 2023年 16.7 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 35.2 % → 2023年 38.1 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は189万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -1.9%( -3.6万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて -66.7%( -14件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は51.5万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.4%( +0.2万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて -55.6%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 189万/㎡ (26.3年/48.6㎡) | 193万/㎡ (18.2年/52.9㎡) | 134万/㎡ (29.7年/55.5㎡) |
池尻大橋駅 | 104万/㎡ (31.0年/45.0㎡) | 110万/㎡ (29.4年/36.7㎡) | 104万/㎡ (26.1年/49.3㎡) |
三軒茶屋駅 | 116万/㎡ (23.4年/43.1㎡) | 104万/㎡ (24.0年/45.3㎡) | 105万/㎡ (25.5年/43.5㎡) |
駒沢大学駅 | 104万/㎡ (28.3年/54.1㎡) | 103万/㎡ (22.5年/34.0㎡) | 99.0万/㎡ (26.9年/32.3㎡) |
桜新町駅 | 106万/㎡ (19.7年/53.1㎡) | 108万/㎡ (20.6年/57.4㎡) | 105万/㎡ (15.3年/58.6㎡) |
用賀駅 | 104万/㎡ (20.7年/50.4㎡) | 109万/㎡ (19.7年/50.6㎡) | 99.4万/㎡ (16.4年/58.1㎡) |
二子玉川駅 | 118万/㎡ (23.2年/84.2㎡) | 129万/㎡ (18.9年/74.6㎡) | 96.8万/㎡ (20.1年/67.8㎡) |
つくし野駅 | - | - | 40.0万/㎡ (19.0年/70.0㎡) |
すずかけ台駅 | 53.4万/㎡ (13.5年/80.0㎡) | 63.3万/㎡ (6.0年/90.0㎡) | - |
南町田グランベリーパーク駅 | 51.5万/㎡ (15.5年/71.2㎡) | 51.3万/㎡ (13.8年/73.3㎡) | 47.9万/㎡ (18.0年/66.9㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
三軒茶屋駅 115.8 万/㎡(昨年同期比 +11.5 %)
三軒茶屋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は116万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +11.5%( +12.0万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 21 件(1年前(2022年)に比べて -36.4%( -12件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.4年(昨年 24.0年から -2.3 %減)。平均専有面積は 43.1 ㎡ (昨年 45.3 ㎡から -4.9 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 6.1 % → 2023年 9.5 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 3.0 % → 2023年 4.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 12.1 % → 2023年 14.3 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 9.1 % → 2023年 4.8 %)
駒沢大学駅 103.8 万/㎡(昨年同期比 +0.8 %)
駒沢大学駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は104万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.8%( +0.8万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 11 件(1年前(2022年)に比べて -45.0%( -9件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.3年(昨年 22.5年から +25.9 %増)。平均専有面積は 54.1 ㎡ (昨年 34.0 ㎡から +59.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.0 % → 2023年 18.2 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 35.0 % → 2023年 27.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.5 年 → 2023年 28.3 年、+25.9 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 6.8 分 → 2023年 9.8 分、+45.5 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.0 % → 2023年 36.4 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 30.0 % → 2023年 9.1 %)
すずかけ台駅 53.4 万/㎡(昨年同期比 -15.7 %)
すずかけ台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は53.4万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -15.7%( -9.9万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 2 件(1年前(2022年)に比べて +100.0%( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 13.5年(昨年 6.0年から +125.0 %増)。平均専有面積は 80.0 ㎡ (昨年 90.0 ㎡から -11.1 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 6.0 年 → 2023年 13.5 年、+125.0 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 12.0 分 → 2023年 14.5 分、+20.8 %と大きく増加)
二子玉川駅 117.6 万/㎡(昨年同期比 -9.0 %)
二子玉川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は118万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -9.0%( -11.7万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.2年(昨年 18.9年から +22.5 %増)。平均専有面積は 84.2 ㎡ (昨年 74.6 ㎡から +12.8 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 % → 2023年 16.7 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 18.9 年 → 2023年 23.2 年、+22.5 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 % → 2023年 66.7 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示