公開日:2017.03.01更新日:2017.03.01

多様な土地価格、実勢価格を知るのに必要なこととは
多様な土地価格、実勢価格を知るのに必要なこととは

多様な土地価格、実勢価格を知るのに必要なこととは

戸建住宅を買うときに考えなければいけないのが土地価格です。しかし、土地の値段には「一物四価」といわれるようにさまざまな価格が存在します。土地価格にはどのようなものがあり、どうやって調べたら良いでしょうか。

大きく分けて4つある土地の価格

土地価格には大きく分けて

  • 実勢価格
  • 公示地価、基準地価
  • 相続税評価額
  • 固定資産税評価額

の4つがあります。不動産鑑定士に頼めば、独自に価格を算定してくれますから、これも加えると5つです。それぞれ価格が違ってきますので、「一物四価」といわれるほど違った数字が出てくるのです。

公示、基準地価は実情に合わないことも

実勢価格とは実際に市場で取引された価格を指します。価格は随時変動しています。具体的な事例から出てきた数字で最も実情に近い物件の金額が示されるものですが、類似物件がなかったり、地域内で取引事例が少なかったりすると、実情に合わないこともあります。

公示地価、基準地価は国や都道府県が公表する標準地の価格です。市場取引でも現実に参考にされていますが、あくまで公的機関が示した額で、実際の実勢価格とかい離することもあります。

標準値以外の地点における価格は、その土地の実情に合わせて補正しなければなりません。公示地価は国土交通省から毎年3月、基準地価は各都道府県から9月に公表されます。

相続税、固定資産税評価額も役所が算定

相続税評価額は相続税を算出するため、固定資産税評価額は固定資産税を算出するために役所が出す土地の評価額です。ただ、それぞれ税額を決めるのが目的であり、必ずしも実際の取引価格と一致するとは限りません。公示価格や基準地価に比べ2~3割安くなる場合が多いです。

不動産鑑定士の評価額は客観的な価格として有用ですが、鑑定に費用がかかるうえ、個々の鑑定士で意外と評価額が変わることがあります。

窓口の役所で情報を入手しよう

公表されている土地価格情報はいろいろあります。国交省は公示地価以外にも土地総合情報システムや不動産価格指数を公表しています。ともに実際の取引価格をアンケート調査したもので、実勢価格にかなり近くなります。

主な不動産の価格情報
名称実施機関特徴
地価調査都道府県公的機関の評価額で、実際の取引価格とは異なる
地価公示国土交通省公的機関の評価額で、実際の取引価格とは異なる
土地総合情報システム国土交通省購入者へのアンケート調査を基にした実際の取引価格情報
不動産価格指数国土交通省実際の取引価格情報を、物件の立地などを考慮して指数化したもの
相続税評価額国税庁実勢価格の70〜80%で評価した額
固定資産税評価額市町村公示価格の80%を基準に決定
レインズ・マーケット・インフォメーション不動産流通機構宅地建物取引業法に基づいて集めた実際の価格情報

基準地価は各都道府県で資料をもらうと良いでしょう。相続税評価額は国税庁、固定資産税評価額は市町村が窓口です。

不動産流通機構にも独自情報

もう1つ不動産流通機構が保有するレインズ・マーケット・インフォメーションという情報もあります。不動産流通機構は国交省の指定流通機構で、通称「レインズ」。全国に東日本、中部、近畿、西日本の4法人が設立されています。

レインズ4社の会員となっている不動産会社が持つ情報がリアルタイムで交換されていて、最も実勢価格に近いデータといえます。ただし、守秘義務を前提に交換されているため、一般公開されていません。

レインズ・マーケット・インフォメーションには、土地以外にも建物やマンション価格も入っています。会員となっている不動産会社からは直近1年の情報を調べることができますので、尋ねてみても良いでしょう。

高田 泰 ライタープロフィール

関西学院大卒。地方新聞社で文化部、社会部、政経部記者を歴任したあと、編集委員として年間企画記事、子供新聞などを担当。2015年に独立し、フリージャーナリストとして雑誌、ウェブサイトなどで執筆中。マンション管理士としても活動。