公開日:2017.03.01更新日:2017.03.01

大阪市の不動産会社が店頭に掲示した不動産情報
大阪市の不動産会社が店頭に掲示した不動産情報

事前に覚えておきたい不動産広告の見方

予算が決まったら、物件を探すことになります。そんなとき、頼りになるのが不動産広告です。非常にたくさんの情報が記載されていますから、書き方のルールを知れば、もっとよく内容を理解できます。

表記方法には業界で定めたルールが存在

情報誌やインターネット上のサイト、新聞の折り込み広告などには、たくさんの不動産情報が入っています。不動産会社の店頭にも販売情報が張り出されています。これらの情報は一定のルールに従って記載されています。

不動産広告は宅地建物取引業法と不当景品類及び不当表示防止法により、誇大広告など不当表示が禁止されています。さらに、不動産の表示に関する公正競争規約で会社ごとにまちまちの基準とならないよう表示基準を定めています。

新築の基準は築後1年未満

不動産広告では新築か中古かを明示しています。新築になるのは築後1年未満で、誰も住んだことのないものに限られます。1週間ほど持ち主が住んだけど、すぐ出ていったから新品同様というのでは、新築にならないのです。価格は消費税込みで表示します。

駅やバス停までの距離は80メートルを1分として計算します。1分未満の端数は切り上げます。このため、徒歩0分とかすぐとかいう表示はできません。駅からの距離は駅の出入り口が基準になるため、改札口やホームまではもう少し時間がかかることもあります。途中の上り坂や信号待ちの時間は入っていません。

電車やバスの所要時間は運行時間で表示しています。待ち時間や乗り換え時間は考慮されていません。鉄道会社が新駅の開設を公表した場合は、予定時期を明らかにすることになっています。

マンションは壁芯面積で表示

敷地面積は平方メートルでの表示です。坪面積を知りたいときは、平方メートルを3.3で割ると、おおむねの面積が出ます。建物の面積は延べ面積で表示します。延べ面積とは各回の床面積の合計です。バルコニーやベランダは含まれていません。

戸建住宅なら床面積がそのまま登記されますが、マンションは専有部分の壁の内側の面積になります。これを内法面積と呼びますが、表示する場合は一般に壁の中心から計測した壁芯面積になります。

間取りは3DKとか4LDKという形で表示されます。数字は居室数、Lはリビング、Dはダイニング、Kはキッチンです。居室の広さを示す1畳は1.62平方メートルで計算しています。

営業期間は免許証番号で判明

広告表示の責任を明確にするため、広告主の名前が必ず表示されます。「国土交通大臣免許(2)〇〇号」とか「兵庫県知事免許(1)〇〇号」とか書かれているのが免許証番号です。広告主が売り主か代理なのか、それとも単なる仲介かも表示される決まりになっています。

A社が開発した分譲宅地やマンションをB社が買い取って販売する場合、「事業主A社、売主B社」という表記になります。

長く営業を続けているかどうかは免許証番号にある数字で分かります。知事免許の直後にある(1)や(2)です。(1)なら免許を取ったばかり、(2)なら1回更新したことを意味します。長く営業している会社はそれだけ安心できることになります。

ルール無視の広告は避けた方が賢明

不動産広告にはこうしたルールを無視した違法表示もあります。特選、抜群、格安、業界一などの文言は原則として禁じられています。敷地面積に私道を含めたり、学校至近などと距離をはっきり示さなかったりするケースです。相場の20%引きなど二重価格表示も違反です。

中にはおとり表示といって、売却済みの物件を写真に掲載するなど悪質な業者も存在します。こうした違反表示が見られる業者の物件は避けた方が賢明です。

高田 泰 ライタープロフィール

関西学院大卒。地方新聞社で文化部、社会部、政経部記者を歴任したあと、編集委員として年間企画記事、子供新聞などを担当。2015年に独立し、フリージャーナリストとして雑誌、ウェブサイトなどで執筆中。マンション管理士としても活動。