【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年1月〜12月期の阪神本線 (千船駅～大阪梅田駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は68.5万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +4.8％( +3.2万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 400 件(１年前(2022年)に比べて -13.2％( -61件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 20.5年(昨年 18.1年から +13.2 ％増)。平均専有面積は 55.9 ㎡ (昨年 54.3 ㎡から +3.0 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、築 20 年以内の比較的新しい物件数が大きく減少。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 2 駅。全体的に上昇基調。淀川駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは淀川駅で昨年に比べ +22.1 ％、単価は 46.2 万円/㎡となった。
上位 2 駅(淀川駅、野田駅)は +18.4 ％(単価 +8.8 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(姫島駅、大阪梅田駅)は -11.6 ％(単価 -7.2 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.9 ％ → 2023年 13.5 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.9 ％ → 2023年 29.1 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 18.1 年 → 2023年 20.5 年、+13.2 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.0 ％ → 2023年 13.5 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 12.0 ％ → 2023年 8.5 ％)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった福島駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は85.0万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +5.1％( +4.1万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 194 件(１年前(2022年)に比べて -6.7％( -14件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった千船駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は27.3万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +4.7％( +1.2万円/㎡)と小幅に上昇しています。売買数は 57 件(１年前(2022年)に比べて +5.6％( +3件/㎡)と堅調に推移しています。)。
| 阪神本線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 千船駅 | 27.3万/㎡ (34.4年/65.2㎡) | 26.0万/㎡ (29.8年/64.1㎡) | 26.9万/㎡ (31.4年/64.6㎡) |
| 姫島駅 | 43.4万/㎡ (27.6年/43.2㎡) | 51.0万/㎡ (20.8年/41.1㎡) | 41.9万/㎡ (19.2年/42.9㎡) |
| 淀川駅 | 46.2万/㎡ (25.6年/54.0㎡) | 37.8万/㎡ (30.6年/52.1㎡) | 35.8万/㎡ (25.5年/56.5㎡) |
| 野田駅 | 72.2万/㎡ (13.7年/58.7㎡) | 63.0万/㎡ (16.6年/55.3㎡) | 56.3万/㎡ (19.3年/55.8㎡) |
| 福島駅 | 85.0万/㎡ (16.3年/53.4㎡) | 80.8万/㎡ (13.7年/53.6㎡) | 65.7万/㎡ (17.1年/55.5㎡) |
| 大阪梅田駅 | 74.6万/㎡ (26.5年/62.1㎡) | 81.4万/㎡ (21.1年/62.3㎡) | 73.3万/㎡ (22.5年/62.3㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
淀川駅 46.2 万/㎡(昨年同期比 +22.1 ％)
淀川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は46.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +22.1％( +8.4万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 25 件(１年前(2022年)に比べて +47.1％( +8件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 25.6年(昨年 30.6年から -16.6 ％減)。平均専有面積は 54.0 ㎡ (昨年 52.1 ㎡から +3.7 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 30.6 年 → 2023年 25.6 年、-16.6 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 88.2 ％ → 2023年 76.0 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 11.8 ％ → 2023年 4.0 ％)
野田駅 72.2 万/㎡(昨年同期比 +14.7 ％)
野田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は72.2万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて +14.7％( +9.2万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 70 件(１年前(2022年)に比べて -34.6％( -37件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 13.7年(昨年 16.6年から -17.9 ％減)。平均専有面積は 58.7 ㎡ (昨年 55.3 ㎡から +6.1 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 16.6 年 → 2023年 13.7 年、-17.9 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 17.8 ％ → 2023年 23.2 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 21.7 ％ → 2023年 18.6 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 3.7 ％ → 2023年 1.4 ％)
姫島駅 43.4 万/㎡(昨年同期比 -14.9 ％)
姫島駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は43.4万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -14.9％( -7.6万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 28 件(１年前(2022年)に比べて -44.0％( -22件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.6年(昨年 20.8年から +32.7 ％増)。平均専有面積は 43.2 ㎡ (昨年 41.1 ㎡から +5.1 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.0 ％ → 2023年 14.3 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 10.0 ％ → 2023年 7.1 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 20.8 年 → 2023年 27.6 年、+32.7 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 5.3 分 → 2023年 6.0 分、+14.1 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 38.0 ％ → 2023年 57.1 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 52.0 ％ → 2023年 42.9 ％)
大阪梅田駅 74.6 万/㎡(昨年同期比 -8.3 ％)
大阪梅田駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は74.6万円/㎡です。中古マンション相場は１年前(2022年)に比べて -8.3％( -6.7万円/㎡)と弱含みに推移しています。売買数は 26 件(１年前(2022年)に比べて +8.3％( +2件/㎡)と堅調に推移しています。)。
平均築年数は 26.5年(昨年 21.1年から +25.9 ％増)。平均専有面積は 62.1 ㎡ (昨年 62.3 ㎡から -0.3 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 21.1 年 → 2023年 26.5 年、+25.9 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 5.4 分 → 2023年 6.3 分、+16.6 ％と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 26.1 ％ → 2023年 34.6 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示