【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年1月〜3月期のJR京浜東北線 (大宮駅～川口駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 137万円/坪(41.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +8.4％( +10.6万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 299 件(１年前(2021年)に比べて -3.5％( -11件/坪)と小幅に減少しています。)。
平均築年数は 13.6年(昨年 11.5年から +17.8 ％増)。平均土地面積は 40.1 坪 (昨年 39.9 坪から +0.5 ％増)。平均建物面積は 42.1 坪 (昨年 40.0 坪から +5.3 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、築 10 年以内の新しい物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。さいたま新都心駅、与野駅、浦和駅、川口駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのはさいたま新都心駅で昨年に比べ +28.8 ％、坪単価は 125 万円/坪となった。
上位 2 駅(さいたま新都心駅、与野駅)は +27.5 ％(坪単価 +29.2 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(西川口駅、南浦和駅)は -5.6 ％(坪単価 -7.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 1.4 ％ → 2022年 2.9 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 0.4 ％ → 2022年 0.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 11.5 年 → 2022年 13.6 年、+17.8 ％と増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 56.2 ％ → 2022年 46.6 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 8.4 ％ → 2022年 11.2 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった浦和駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 160万円/坪(48.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +22.1％( +29.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 32 件(１年前(2021年)に比べて -13.5％( -5件/坪)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった西川口駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 123万円/坪(37.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -6.0％( -7.8万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 25 件(１年前(2021年)に比べて -7.4％( -2件/坪)と弱含みに推移しています。)。
| JR京浜東北線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 大宮駅 | 131万/坪 (11.8年/52.4坪) | 138万/坪 (12.6年/48.6坪) | 123万/坪 (7.1年/34.6坪) |
| さいたま新都心駅 | 125万/坪 (9.8年/45.5坪) | 96.9万/坪 (22.0年/34.2坪) | 120万/坪 (9.0年/37.1坪) |
| 与野駅 | 147万/坪 (14.5年/33.9坪) | 117万/坪 (7.3年/32.8坪) | 112万/坪 (10.7年/36.6坪) |
| 北浦和駅 | 159万/坪 (12.4年/39.3坪) | 133万/坪 (10.9年/46.4坪) | 106万/坪 (8.0年/49.2坪) |
| 浦和駅 | 160万/坪 (9.2年/36.4坪) | 131万/坪 (10.8年/33.8坪) | 153万/坪 (10.0年/36.6坪) |
| 南浦和駅 | 131万/坪 (13.5年/33.9坪) | 138万/坪 (8.5年/35.3坪) | 127万/坪 (8.2年/29.4坪) |
| 蕨駅 | 127万/坪 (14.8年/36.4坪) | 113万/坪 (12.3年/37.5坪) | 110万/坪 (12.1年/26.0坪) |
| 西川口駅 | 123万/坪 (17.3年/43.8坪) | 131万/坪 (8.2年/25.6坪) | 114万/坪 (19.9年/32.7坪) |
| 川口駅 | 131万/坪 (16.9年/38.5坪) | 106万/坪 (15.4年/44.7坪) | 114万/坪 (13.6年/43.1坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
さいたま新都心駅 124.8 万/坪(昨年同期比 +28.8 ％)
さいたま新都心駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 125万円/坪(37.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +28.8％( +27.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(１年前(2021年)に比べて +120.0％( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 9.8年(昨年 22.0年から -55.7 ％減)。平均土地面積は 45.5 坪 (昨年 34.2 坪から +33.1 ％増)。平均建物面積は 33.1 坪 (昨年 28.1 坪から +17.7 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 22.0 年 → 2022年 9.8 年、-55.7 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 25.0 ％ → 2022年 12.5 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 50.0 ％ → 2022年 50.0 ％)
与野駅 147.2 万/坪(昨年同期比 +26.2 ％)
与野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 147万円/坪(44.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて +26.2％( +30.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 15 件(１年前(2021年)に比べて +50.0％( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 14.5年(昨年 7.3年から +98.6 ％増)。平均土地面積は 33.9 坪 (昨年 32.8 坪から +3.2 ％増)。平均建物面積は 37.6 坪 (昨年 39.0 坪から -3.5 ％減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2021年 16.0 分 → 2022年 13.3 分、-17.1 ％と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 20.0 ％ → 2022年 16.7 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 7.3 年 → 2022年 14.5 年、+98.6 ％と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 60.0 ％ → 2022年 50.0 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 10.0 ％ → 2022年 6.7 ％)
西川口駅 123.4 万/坪(昨年同期比 -6.0 ％)
西川口駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 123万円/坪(37.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -6.0％( -7.8万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 25 件(１年前(2021年)に比べて -7.4％( -2件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 17.3年(昨年 8.2年から +111.6 ％増)。平均土地面積は 43.8 坪 (昨年 25.6 坪から +71.1 ％増)。平均建物面積は 41.9 坪 (昨年 32.6 坪から +28.6 ％増)。
価格上昇要因
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 3.8 ％ → 2022年 8.3 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 3.7 ％ → 2022年 4.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 8.2 年 → 2022年 17.3 年、+111.6 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2021年 14.8 分 → 2022年 16.5 分、+11.5 ％と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 7.7 ％ → 2022年 20.8 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 7.7 ％ → 2022年 16.7 ％)
南浦和駅 130.9 万/坪(昨年同期比 -5.3 ％)
南浦和駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 131万円/坪(39.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2021年)に比べて -5.3％( -7.4万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 28 件(１年前(2021年)に比べて -20.0％( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 13.5年(昨年 8.5年から +59.6 ％増)。平均土地面積は 33.9 坪 (昨年 35.3 坪から -4.0 ％減)。平均建物面積は 31.1 坪 (昨年 31.9 坪から -2.6 ％減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 8.5 年 → 2022年 13.5 年、+59.6 ％と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 72.7 ％ → 2022年 42.3 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 18.2 ％ → 2022年 23.1 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示