【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年4月〜6月期のJR南武線 (矢野口駅~立川駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は59.2万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +7.9%( +4.3万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 80 件(1年前(2022年)に比べて -8.0%( -7件/㎡)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 25.6年(昨年 22.3年から +14.8 %増)。平均専有面積は 55.3 ㎡ (昨年 58.7 ㎡から -5.8 %減)。
近年の取引物件の特徴は、専有面積 30 平方メートル未満の単身・独身世帯を対象としたワンルーム物件数が大きく増加、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。矢川駅、立川駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは矢川駅で昨年に比べ +30.4 %、単価は 66.3 万円/㎡となった。
上位 2 駅(矢川駅、立川駅)は +25.4 %(単価 +13.7 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(府中本町駅、西国立駅)は -27.7 %(単価 -18.2 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.4 % → 2023年 14.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 1.2 % → 2023年 1.2 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 22.3 年 → 2023年 25.6 年、+14.8 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 13.1 % → 2023年 20.0 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 11.1 % → 2023年 6.5 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった谷保駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は72.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +14.3%( +9.1万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -83.3%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった矢野口駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は31.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -18.8%( -7.4万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -16.7%( -1件/㎡)と不調に推移しています。)。
JR南武線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
矢野口駅 | 31.9万/㎡ (35.3年/49.0㎡) | 39.3万/㎡ (24.3年/58.3㎡) | 41.7万/㎡ (17.3年/65.0㎡) |
稲城長沼駅 | 39.5万/㎡ (9.8年/67.5㎡) | 39.9万/㎡ (15.9年/71.7㎡) | 49.9万/㎡ (15.1年/63.0㎡) |
南多摩駅 | 49.0万/㎡ (11.8年/87.5㎡) | 46.6万/㎡ (9.3年/85.0㎡) | 35.1万/㎡ (14.0年/79.3㎡) |
府中本町駅 | 46.7万/㎡ (34.8年/75.0㎡) | 73.0万/㎡ (22.7年/59.0㎡) | 48.0万/㎡ (23.5年/66.2㎡) |
分倍河原駅 | 48.0万/㎡ (25.7年/61.0㎡) | 45.3万/㎡ (23.8年/66.7㎡) | 45.9万/㎡ (24.8年/69.2㎡) |
西府駅 | 36.7万/㎡ (27.5年/63.8㎡) | 43.2万/㎡ (24.9年/68.0㎡) | 41.4万/㎡ (16.9年/71.7㎡) |
谷保駅 | 72.9万/㎡ (8.3年/70.0㎡) | 63.7万/㎡ (7.5年/63.3㎡) | 52.0万/㎡ (16.3年/66.2㎡) |
矢川駅 | 66.3万/㎡ (27.6年/68.3㎡) | 50.9万/㎡ (19.9年/61.7㎡) | 43.1万/㎡ (23.3年/82.5㎡) |
西国立駅 | 41.9万/㎡ (30.4年/67.9㎡) | 52.0万/㎡ (23.0年/65.0㎡) | 54.9万/㎡ (19.3年/50.7㎡) |
立川駅 | 70.3万/㎡ (23.9年/46.9㎡) | 58.4万/㎡ (24.5年/53.0㎡) | 62.5万/㎡ (20.6年/52.1㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
矢川駅 66.3 万/㎡(昨年同期比 +30.4 %)
矢川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は66.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +30.4%( +15.5万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.6年(昨年 19.9年から +38.5 %増)。平均専有面積は 68.3 ㎡ (昨年 61.7 ㎡から +10.8 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 19.9 年 → 2023年 27.6 年、+38.5 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 6.2 分 → 2023年 9.0 分、+45.9 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 66.7 % → 2023年 100.0 %)
立川駅 70.3 万/㎡(昨年同期比 +20.3 %)
立川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は70.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +20.3%( +11.9万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 45 件(1年前(2022年)に比べて +2.3%( +1件/㎡)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 23.9年(昨年 24.5年から -2.6 %減)。平均専有面積は 46.9 ㎡ (昨年 53.0 ㎡から -11.5 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 11.2 分 → 2023年 9.0 分、-19.3 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 2.6 % → 2023年 7.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.9 % → 2023年 17.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 27.9 % → 2023年 33.3 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 5.3 % → 2023年 4.8 %)
府中本町駅 46.7 万/㎡(昨年同期比 -36.0 %)
府中本町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は46.7万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -36.0%( -26.3万円/㎡)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて +20.0%( +1件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 34.8年(昨年 22.7年から +53.4 %増)。平均専有面積は 75.0 ㎡ (昨年 59.0 ㎡から +27.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 20.0 % → 2023年 66.7 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.7 年 → 2023年 34.8 年、+53.4 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 3.2 分 → 2023年 7.2 分、+124.0 %と大きく増加)
西国立駅 41.9 万/㎡(昨年同期比 -19.4 %)
西国立駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は41.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -19.4%( -10.1万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて +75.0%( +3件/㎡)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 30.4年(昨年 23.0年から +32.1 %増)。平均専有面積は 67.9 ㎡ (昨年 65.0 ㎡から +4.4 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 75.0 % → 2023年 57.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 23.0 年 → 2023年 30.4 年、+32.1 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 7.5 分 → 2023年 8.4 分、+12.4 %と増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示