【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年4月〜6月期の福岡市七隈線 (橋本駅～博多駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 103万円/坪(31.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -15.5％( -18.8万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 81 件(１年前(2019年)に比べて -19.0％( -19件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 12.3年(昨年 19.0年から -35.3 ％減)。平均土地面積は 65.5 坪 (昨年 80.9 坪から -19.0 ％減)。平均建物面積は 62.9 坪 (昨年 65.1 坪から -3.3 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 4 駅に対して、値下がりした駅数は 10 駅。ほとんどの駅において下落した。七隈駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは七隈駅で昨年に比べ +43.5 ％、坪単価は 122 万円/坪となった。
上位 2 駅(七隈駅、野芥駅)は +27.9 ％(坪単価 +23.5 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(薬院駅、金山駅)は -48.4 ％(坪単価 -87.8 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 19.0 年 → 2020年 12.3 年、-35.3 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 41.1 ％ → 2020年 55.0 ％)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 2.1 ％ → 2020年 6.2 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2019年 15.4 分 → 2020年 17.7 分、+15.3 ％と増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2019年 16.0 ％ → 2020年 14.8 ％)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 3.0 ％ → 2020年 1.2 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった薬院大通駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 151万円/坪(45.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -5.9％( -9.4万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 3 件(１年前(2019年)に比べて +50.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった薬院駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 73.2万円/坪(22.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -57.8％( -100.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2019年)に比べて -50.0％( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 福岡市七隈線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 橋本駅 | 78.7万/坪 (18.8年/111坪) | 85.5万/坪 (15.4年/55.7坪) | 78.3万/坪 (22.8年/70.4坪) |
| 次郎丸駅 | 95.9万/坪 (10.8年/100坪) | 109万/坪 (15.1年/85.8坪) | 112万/坪 (11.9年/60.2坪) |
| 賀茂駅 | 77.5万/坪 (19.3年/130坪) | 123万/坪 (16.4年/67.5坪) | 84.0万/坪 (17.7年/74.4坪) |
| 野芥駅 | 90.5万/坪 (5.3年/41.7坪) | 80.5万/坪 (13.8年/54.4坪) | 67.5万/坪 (16.6年/128坪) |
| 梅林駅 | 89.5万/坪 (6.5年/47.3坪) | 100万/坪 (16.3年/93.0坪) | 67.4万/坪 (3.3年/87.7坪) |
| 福大前駅 | 90.0万/坪 (20.1年/81.1坪) | 98.0万/坪 (8.8年/116坪) | 75.1万/坪 (23.5年/50.3坪) |
| 七隈駅 | 122万/坪 (0.5年/47.3坪) | 85.0万/坪 (18.3年/87.6坪) | 87.1万/坪 (12.9年/46.4坪) |
| 金山駅 | 118万/坪 (12.0年/39.7坪) | 193万/坪 (14.1年/87.3坪) | 105万/坪 (13.3年/52.9坪) |
| 茶山駅 | 124万/坪 (6.6年/32.8坪) | 175万/坪 (15.3年/200坪) | 101万/坪 (26.0年/103坪) |
| 別府駅 | 151万/坪 (7.5年/66.2坪) | 134万/坪 (8.9年/37.8坪) | 71.5万/坪 (17.8年/31.8坪) |
| 六本松駅 | 150万/坪 (11.3年/56.0坪) | 143万/坪 (26.9年/50.7坪) | 102万/坪 (33.9年/62.0坪) |
| 桜坂駅 | - | 326万/坪 (45.8年/51.4坪) | - |
| 薬院大通駅 | 151万/坪 (11.3年/45.4坪) | 160万/坪 (40.8年/225坪) | 217万/坪 (37.3年/20.4坪) |
| 薬院駅 | 73.2万/坪 (37.8年/61.3坪) | 173万/坪 (17.3年/77.5坪) | 216万/坪 (7.3年/45.4坪) |
| 渡辺通駅 | - | 47.2万/坪 (27.3年/12.1坪) | 170万/坪 (51.3年/60.5坪) |
| 天神南駅 | - | 180万/坪 (55.3年/34.8坪) | 211万/坪 (8.8年/45.4坪) |
| 櫛田神社前駅 | - | - | - |
| 博多駅 | 92.3万/坪 (25.8年/55.1坪) | 138万/坪 (36.8年/127坪) | 144万/坪 (29.3年/57.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
七隈駅 122.0 万/坪(昨年同期比 +43.5 ％)
七隈駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 122万円/坪(36.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +43.5％( +37.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2019年)に比べて -60.0％( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 0.5年(昨年 18.3年から -97.2 ％減)。平均土地面積は 47.3 坪 (昨年 87.6 坪から -46.0 ％減)。平均建物面積は 31.4 坪 (昨年 90.3 坪から -65.2 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 18.3 年 → 2020年 0.5 年、-97.2 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 20.0 ％ → 2020年 100.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 10.9 分 → 2020年 17.2 分、+58.3 ％と大きく増加)
野芥駅 90.5 万/坪(昨年同期比 +12.4 ％)
野芥駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 90.5万円/坪(27.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +12.4％( +10.0万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 16 件(１年前(2019年)に比べて -11.1％( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 5.3年(昨年 13.8年から -61.8 ％減)。平均土地面積は 41.7 坪 (昨年 54.4 坪から -23.3 ％減)。平均建物面積は 31.5 坪 (昨年 31.1 坪から +1.3 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 13.8 年 → 2020年 5.3 年、-61.8 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2019年 27.2 分 → 2020年 23.3 分、-14.4 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 5.6 ％ → 2020年 18.8 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 61.1 ％ → 2020年 75.0 ％)
薬院駅 73.2 万/坪(昨年同期比 -57.8 ％)
薬院駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 73.2万円/坪(22.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -57.8％( -100.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(１年前(2019年)に比べて -50.0％( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 37.8年(昨年 17.3年から +118.8 ％増)。平均土地面積は 61.3 坪 (昨年 77.5 坪から -21.0 ％減)。平均建物面積は 223.9 坪 (昨年 259.6 坪から -13.8 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 25.0 ％ → 2020年 50.0 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2019年 17.3 年 → 2020年 37.8 年、+118.8 ％と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 4.5 分 → 2020年 8.5 分、+88.9 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 ％ → 2020年 50.0 ％)
金山駅 117.7 万/坪(昨年同期比 -39.0 ％)
金山駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 118万円/坪(35.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -39.0％( -75.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(１年前(2019年)に比べて -42.9％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 12.0年(昨年 14.1年から -14.9 ％減)。平均土地面積は 39.7 坪 (昨年 87.3 坪から -54.5 ％減)。平均建物面積は 28.0 坪 (昨年 29.4 坪から -4.8 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 14.1 年 → 2020年 12.0 年、-14.9 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 42.9 ％ → 2020年 75.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 8.9 分 → 2020年 14.8 分、+66.5 ％と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 14.3 ％ → 2020年 25.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示