この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜9月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 305万円/坪(92.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -12.6%( -43.9万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 102 件(1年前(2022年)に比べて -48.2%( -95件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 20.5年(昨年 19.5年から +5.2 %増)。平均土地面積は 48.4 坪 (昨年 54.6 坪から -11.3 %減)。平均建物面積は 57.8 坪 (昨年 62.8 坪から -7.9 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加、築 20 年以内の比較的新しい物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。桜新町駅、南町田グランベリーパーク駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは南町田グランベリーパーク駅で昨年に比べ +32.9 %、坪単価は 158 万円/坪となった。
上位 2 駅(南町田グランベリーパーク駅、桜新町駅)は +26.7 %(坪単価 +47.4 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(渋谷駅、三軒茶屋駅)は -48.5 %(坪単価 -563.5 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 32.4 % → 2023年 28.4 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.2 % → 2023年 10.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 % → 2023年 16.8 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 31.4 % → 2023年 30.5 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 605万円/坪(183万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -61.2%( -955.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -16.7%( -1件/坪)と不調に推移しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となったつくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 102万円/坪(30.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +2.3%( +2.3万円/坪)と僅かに上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -28.6%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 605万/坪 (16.6年/45.7坪) | 1,560万/坪 (31.7年/85.0坪) | 1,351万/坪 (32.2年/61.3坪) |
池尻大橋駅 | 250万/坪 (35.5年/34.6坪) | 289万/坪 (27.6年/83.6坪) | 354万/坪 (26.0年/36.0坪) |
三軒茶屋駅 | 309万/坪 (23.3年/44.0坪) | 481万/坪 (25.8年/43.9坪) | 282万/坪 (24.3年/42.9坪) |
駒沢大学駅 | 370万/坪 (24.9年/59.5坪) | 361万/坪 (18.3年/42.8坪) | 331万/坪 (15.6年/33.9坪) |
桜新町駅 | 327万/坪 (23.6年/34.4坪) | 271万/坪 (19.2年/64.6坪) | 317万/坪 (13.7年/52.4坪) |
用賀駅 | 317万/坪 (20.9年/40.6坪) | 290万/坪 (11.5年/45.4坪) | 304万/坪 (13.5年/33.9坪) |
二子玉川駅 | 303万/坪 (5.9年/31.5坪) | 312万/坪 (16.9年/64.8坪) | 238万/坪 (10.1年/39.8坪) |
つくし野駅 | 102万/坪 (29.7年/64.4坪) | 99.3万/坪 (31.5年/73.9坪) | 151万/坪 (15.0年/70.5坪) |
すずかけ台駅 | 153万/坪 (15.6年/82.8坪) | 164万/坪 (10.3年/53.5坪) | 149万/坪 (16.2年/65.5坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 158万/坪 (13.9年/48.7坪) | 119万/坪 (18.9年/51.9坪) | 105万/坪 (13.0年/45.4坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
南町田グランベリーパーク駅 158.3 万/坪(昨年同期比 +32.9 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 158万円/坪(47.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +32.9%( +39.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -64.3%( -9件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 13.9年(昨年 18.9年から -26.6 %減)。平均土地面積は 48.7 坪 (昨年 51.9 坪から -6.1 %減)。平均建物面積は 29.9 坪 (昨年 40.6 坪から -26.3 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 18.9 年 → 2023年 13.9 年、-26.6 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 38.5 % → 2023年 60.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 15.9 分 → 2023年 18.0 分、+13.5 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 % → 2023年 20.0 %)
桜新町駅 326.8 万/坪(昨年同期比 +20.5 %)
桜新町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 327万円/坪(98.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +20.5%( +55.6万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて -69.2%( -18件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.6年(昨年 19.2年から +23.1 %増)。平均土地面積は 34.4 坪 (昨年 64.6 坪から -46.8 %減)。平均建物面積は 28.4 坪 (昨年 63.8 坪から -55.5 %減)。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 26.9 % → 2023年 42.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 42.3 % → 2023年 14.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 19.2 年 → 2023年 23.6 年、+23.1 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 7.7 % → 2023年 28.6 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 % → 2023年 12.5 %)
渋谷駅 604.9 万/坪(昨年同期比 -61.2 %)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 605万円/坪(183万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -61.2%( -955.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -16.7%( -1件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 16.6年(昨年 31.7年から -47.7 %減)。平均土地面積は 45.7 坪 (昨年 85.0 坪から -46.2 %減)。平均建物面積は 151.9 坪 (昨年 197.1 坪から -23.0 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 31.7 年 → 2023年 16.6 年、-47.7 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 40.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 8.2 分 → 2023年 11.8 分、+44.5 %と大きく増加)
三軒茶屋駅 309.4 万/坪(昨年同期比 -35.7 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 309万円/坪(93.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -35.7%( -171.6万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて -72.2%( -26件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 23.3年(昨年 25.8年から -9.4 %減)。平均土地面積は 44.0 坪 (昨年 43.9 坪から +0.3 %増)。平均建物面積は 64.5 坪 (昨年 47.6 坪から +35.5 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 23.5 % → 2023年 11.1 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 17.6 % → 2023年 22.2 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 41.2 % → 2023年 66.7 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 11.1 % → 2023年 10.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示