この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年10月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 315万円/坪(95.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +36.1%( +83.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 53 件(1年前(2020年)に比べて -15.9%( -10件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 16.1年(昨年 18.5年から -12.7 %減)。平均土地面積は 53.1 坪 (昨年 40.0 坪から +32.7 %増)。平均建物面積は 56.3 坪 (昨年 46.7 坪から +20.6 %増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく増加、土地面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 1 駅。全体的に上昇基調。用賀駅、二子玉川駅、南町田グランベリーパーク駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは用賀駅で昨年に比べ +40.2 %、坪単価は 296 万円/坪となった。
上位 2 駅(用賀駅、南町田グランベリーパーク駅)は +33.3 %(坪単価 +57.4 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(駒沢大学駅、三軒茶屋駅)は +0.8 %(坪単価 +1.9 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 18.5 年 → 2021年 16.1 年、-12.7 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 28.3 % → 2021年 36.0 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 11.7 % → 2021年 8.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 28.3 % → 2021年 32.0 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 12.7 % → 2021年 9.4 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった桜新町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 300万円/坪(90.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +17.0%( +43.4万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 11 件(1年前(2020年)に比べて +37.5%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 143万円/坪(43.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +26.5%( +29.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
東急田園都市線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 1,273万/坪 (32.1年/106坪) | - | 275万/坪 (45.4年/37.5坪) |
池尻大橋駅 | - | 217万/坪 (22.4年/29.9坪) | 221万/坪 (15.8年/18.9坪) |
三軒茶屋駅 | 273万/坪 (34.0年/48.9坪) | 264万/坪 (22.3年/27.4坪) | 279万/坪 (26.8年/34.0坪) |
駒沢大学駅 | 279万/坪 (24.9年/50.9坪) | 284万/坪 (16.1年/36.3坪) | 288万/坪 (3.6年/34.6坪) |
桜新町駅 | 300万/坪 (10.5年/36.9坪) | 256万/坪 (27.2年/43.9坪) | 246万/坪 (0.8年/21.2坪) |
用賀駅 | 296万/坪 (11.9年/37.8坪) | 211万/坪 (23.0年/38.6坪) | 226万/坪 (0.8年/31.8坪) |
二子玉川駅 | 242万/坪 (13.4年/45.6坪) | 200万/坪 (12.1年/30.5坪) | 431万/坪 (11.4年/32.9坪) |
つくし野駅 | 151万/坪 (6.8年/88.5坪) | - | 134万/坪 (32.4年/62.0坪) |
すずかけ台駅 | 170万/坪 (0.8年/49.9坪) | 144万/坪 (5.8年/32.5坪) | 128万/坪 (39.8年/52.9坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 143万/坪 (0.8年/37.1坪) | 113万/坪 (14.3年/200坪) | 147万/坪 (14.8年/42.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
用賀駅 296.3 万/坪(昨年同期比 +40.2 %)
用賀駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 296万円/坪(89.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +40.2%( +84.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(1年前(2020年)に比べて -36.4%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 11.9年(昨年 23.0年から -48.3 %減)。平均土地面積は 37.8 坪 (昨年 38.6 坪から -2.1 %減)。平均建物面積は 38.0 坪 (昨年 38.6 坪から -1.6 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 23.0 年 → 2021年 11.9 年、-48.3 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2020年 13.5 分 → 2021年 11.1 分、-17.2 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 9.1 % → 2021年 42.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 45.5 % → 2021年 28.6 %)
南町田グランベリーパーク駅 142.7 万/坪(昨年同期比 +26.5 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 143万円/坪(43.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +26.5%( +29.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 0.8年(昨年 14.3年から -94.7 %減)。平均土地面積は 37.1 坪 (昨年 200.4 坪から -81.5 %減)。平均建物面積は 31.0 坪 (昨年 212.5 坪から -85.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 14.3 年 → 2021年 0.8 年、-94.7 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 11.5 分 → 2021年 24.0 分、+108.7 %と大きく増加)
駒沢大学駅 279.2 万/坪(昨年同期比 -1.8 %)
駒沢大学駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 279万円/坪(84.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -1.8%( -5.1万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 8 件(1年前(2020年)に比べて -42.9%( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 24.9年(昨年 16.1年から +55.1 %増)。平均土地面積は 50.9 坪 (昨年 36.3 坪から +40.1 %増)。平均建物面積は 74.1 坪 (昨年 40.5 坪から +82.9 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 10.0 分 → 2021年 8.0 分、-20.0 %と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 16.1 年 → 2021年 24.9 年、+55.1 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 14.3 % → 2021年 25.0 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 28.6 % → 2021年 12.5 %)
三軒茶屋駅 272.6 万/坪(昨年同期比 +3.3 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 273万円/坪(82.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +3.3%( +8.8万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて -25.0%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 34.0年(昨年 22.3年から +52.1 %増)。平均土地面積は 48.9 坪 (昨年 27.4 坪から +78.4 %増)。平均建物面積は 74.6 坪 (昨年 46.3 坪から +61.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 25.0 % → 2021年 33.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 22.3 年 → 2021年 34.0 年、+52.1 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 28.6 % → 2021年 80.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示