この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年1月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 349万円/坪(106万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +8.6%( +27.7万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 197 件(1年前(2021年)に比べて -17.9%( -43件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 19.5年(昨年 16.7年から +17.2 %増)。平均土地面積は 54.6 坪 (昨年 45.0 坪から +21.3 %増)。平均建物面積は 62.8 坪 (昨年 53.6 坪から +17.2 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加、建物面積 200 平方メートル超の土地面積が非常に広い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。三軒茶屋駅、二子玉川駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは三軒茶屋駅で昨年に比べ +70.3 %、坪単価は 481 万円/坪となった。
上位 2 駅(三軒茶屋駅、二子玉川駅)は +50.6 %(坪単価 +136.1 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(つくし野駅、池尻大橋駅)は -26.2 %(坪単価 -58.0 万円/坪)の下落。
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2021年 16.7 年 → 2022年 19.5 年、+17.2 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 23.5 % → 2022年 32.4 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 36.3 % → 2022年 31.4 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,560万円/坪(472万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +15.5%( +208.9万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 6 件(1年前(2021年)に比べて -45.5%( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となったつくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 99.3万円/坪(30.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -34.1%( -51.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(1年前(2021年)に比べて -50.0%( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 1,560万/坪 (31.7年/85.0坪) | 1,351万/坪 (32.2年/61.3坪) | 669万/坪 (19.1年/51.2坪) |
池尻大橋駅 | 289万/坪 (27.6年/83.6坪) | 354万/坪 (26.0年/36.0坪) | 263万/坪 (19.7年/43.2坪) |
三軒茶屋駅 | 481万/坪 (25.8年/43.9坪) | 282万/坪 (24.3年/42.9坪) | 249万/坪 (27.9年/28.5坪) |
駒沢大学駅 | 361万/坪 (18.3年/42.8坪) | 331万/坪 (15.6年/33.9坪) | 287万/坪 (17.6年/43.6坪) |
桜新町駅 | 271万/坪 (19.2年/64.6坪) | 317万/坪 (13.7年/52.4坪) | 243万/坪 (25.0年/51.7坪) |
用賀駅 | 290万/坪 (11.5年/45.4坪) | 304万/坪 (13.5年/33.9坪) | 253万/坪 (12.2年/41.5坪) |
二子玉川駅 | 312万/坪 (16.9年/64.8坪) | 238万/坪 (10.1年/39.8坪) | 228万/坪 (11.9年/34.6坪) |
つくし野駅 | 99.3万/坪 (31.5年/73.9坪) | 151万/坪 (15.0年/70.5坪) | 136万/坪 (13.6年/53.2坪) |
すずかけ台駅 | 164万/坪 (10.3年/53.5坪) | 149万/坪 (16.2年/65.5坪) | 133万/坪 (9.5年/59.5坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 119万/坪 (18.9年/51.9坪) | 105万/坪 (13.0年/45.4坪) | 128万/坪 (10.8年/85.0坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
三軒茶屋駅 480.9 万/坪(昨年同期比 +70.3 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 481万円/坪(145万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +70.3%( +198.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 36 件(1年前(2021年)に比べて -5.3%( -2件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 25.8年(昨年 24.3年から +6.1 %増)。平均土地面積は 43.9 坪 (昨年 42.9 坪から +2.2 %増)。平均建物面積は 47.6 坪 (昨年 68.9 坪から -30.9 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2021年 23.5 % → 2022年 23.5 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 32.4 % → 2022年 41.2 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 21.1 % → 2022年 11.1 %)
二子玉川駅 312.0 万/坪(昨年同期比 +30.9 %)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 312万円/坪(94.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +30.9%( +73.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 23 件(1年前(2021年)に比べて -11.5%( -3件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 16.9年(昨年 10.1年から +67.8 %増)。平均土地面積は 64.8 坪 (昨年 39.8 坪から +62.6 %増)。平均建物面積は 64.5 坪 (昨年 45.3 坪から +42.5 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 3.8 % → 2022年 4.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 10.1 年 → 2022年 16.9 年、+67.8 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 50.0 % → 2022年 40.9 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2021年 19.2 % → 2022年 22.7 %)
つくし野駅 99.3 万/坪(昨年同期比 -34.1 %)
つくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 99.3万円/坪(30.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -34.1%( -51.3万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(1年前(2021年)に比べて -50.0%( -7件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 31.5年(昨年 15.0年から +109.7 %増)。平均土地面積は 73.9 坪 (昨年 70.5 坪から +4.7 %増)。平均建物面積は 62.0 坪 (昨年 51.7 坪から +20.0 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 15.0 年 → 2022年 31.5 年、+109.7 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 6.8 分 → 2022年 9.0 分、+32.6 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 41.7 % → 2022年 66.7 %)
池尻大橋駅 288.9 万/坪(昨年同期比 -18.3 %)
池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 289万円/坪(87.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -18.3%( -64.7万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 10 件(1年前(2021年)に比べて -16.7%( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 27.6年(昨年 26.0年から +6.2 %増)。平均土地面積は 83.6 坪 (昨年 36.0 坪から +132.0 %増)。平均建物面積は 154.3 坪 (昨年 40.0 坪から +286.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 25.0 % → 2022年 33.3 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 18.2 % → 2022年 10.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 45.5 % → 2022年 60.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示