この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年7月〜9月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 498万円/坪(151万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +20.0%( +83.2万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 38 件(1年前(2021年)に比べて -45.7%( -32件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.8年(昨年 16.2年から +34.4 %増)。平均土地面積は 64.4 坪 (昨年 46.8 坪から +37.7 %増)。平均建物面積は 65.2 坪 (昨年 54.3 坪から +20.1 %増)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。南町田グランベリーパーク駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは三軒茶屋駅で昨年に比べ +298.5 %、坪単価は 1,197 万円/坪となった。
上位 2 駅(三軒茶屋駅、南町田グランベリーパーク駅)は +177.9 %(坪単価 +479.9 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(池尻大橋駅、二子玉川駅)は -33.4 %(坪単価 -127.0 万円/坪)の下落。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 16.2 年 → 2022年 21.8 年、+34.4 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2021年 11.8 分 → 2022年 14.2 分、+19.8 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 17.2 % → 2022年 27.0 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 14.1 % → 2022年 21.6 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,366万円/坪(413万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -20.3%( -347.7万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて -60.0%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 173万円/坪(52.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +57.2%( +62.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて -50.0%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 1,366万/坪 (29.0年/64.3坪) | 1,713万/坪 (34.3年/23.6坪) | 347万/坪 (15.5年/30.3坪) |
池尻大橋駅 | 266万/坪 (22.5年/49.9坪) | 455万/坪 (28.7年/48.7坪) | 311万/坪 (17.5年/31.1坪) |
三軒茶屋駅 | 1,197万/坪 (43.7年/77.1坪) | 300万/坪 (16.1年/52.9坪) | 277万/坪 (14.7年/28.7坪) |
駒沢大学駅 | 435万/坪 (16.9年/36.3坪) | 419万/坪 (6.3年/29.2坪) | 251万/坪 (23.1年/42.9坪) |
桜新町駅 | 244万/坪 (26.0年/65.8坪) | 310万/坪 (23.6年/93.0坪) | 204万/坪 (40.0年/37.1坪) |
用賀駅 | 325万/坪 (15.7年/78.3坪) | 303万/坪 (21.6年/31.8坪) | 292万/坪 (7.3年/54.5坪) |
二子玉川駅 | 192万/坪 (10.7年/53.9坪) | 257万/坪 (3.6年/34.8坪) | 347万/坪 (3.1年/31.5坪) |
つくし野駅 | 80.9万/坪 (31.5年/133坪) | - | 61.7万/坪 (33.5年/31.8坪) |
すずかけ台駅 | 178万/坪 (0.5年/50.7坪) | 166万/坪 (3.5年/47.6坪) | 127万/坪 (11.6年/76.8坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 173万/坪 (0.5年/37.1坪) | 110万/坪 (13.8年/51.4坪) | 125万/坪 (13.1年/72.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
三軒茶屋駅 1197.4 万/坪(昨年同期比 +298.5 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,197万円/坪(362万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +298.5%( +896.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(1年前(2021年)に比べて -27.3%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 43.7年(昨年 16.1年から +171.8 %増)。平均土地面積は 77.1 坪 (昨年 52.9 坪から +45.7 %増)。平均建物面積は 58.3 坪 (昨年 84.7 坪から -31.1 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 10.0 分 → 2022年 7.9 分、-21.2 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 % → 2022年 28.6 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 16.1 年 → 2022年 43.7 年、+171.8 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 18.2 % → 2022年 12.5 %)
南町田グランベリーパーク駅 172.9 万/坪(昨年同期比 +57.2 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 173万円/坪(52.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +57.2%( +62.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて -50.0%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 0.5年(昨年 13.8年から -96.4 %減)。平均土地面積は 37.1 坪 (昨年 51.4 坪から -27.9 %減)。平均建物面積は 30.3 坪 (昨年 40.5 坪から -25.2 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 13.8 年 → 2022年 0.5 年、-96.4 %と大きく減少)
池尻大橋駅 266.0 万/坪(昨年同期比 -41.6 %)
池尻大橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 266万円/坪(80.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -41.6%( -189.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2021年)に比べて -66.7%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.5年(昨年 28.7年から -21.5 %減)。平均土地面積は 49.9 坪 (昨年 48.7 坪から +2.6 %増)。平均建物面積は 142.2 坪 (昨年 33.3 坪から +327.3 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2021年 28.7 年 → 2022年 22.5 年、-21.5 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 % → 2022年 50.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 33.3 % → 2022年 50.0 %)
二子玉川駅 192.5 万/坪(昨年同期比 -25.2 %)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 192万円/坪(58.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -25.2%( -64.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 6 件(1年前(2021年)に比べて -40.0%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 10.7年(昨年 3.6年から +196.1 %増)。平均土地面積は 53.9 坪 (昨年 34.8 坪から +55.1 %増)。平均建物面積は 40.8 坪 (昨年 28.0 坪から +45.9 %増)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 3.6 年 → 2022年 10.7 年、+196.1 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 80.0 % → 2022年 50.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示