この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年7月〜9月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は119万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +5.3%( +6.0万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 34 件(1年前(2022年)に比べて -67.6%( -71件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 24.7年(昨年 24.1年から +2.2 %増)。平均専有面積は 41.2 ㎡ (昨年 45.0 ㎡から -8.5 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加、専有面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。二子玉川駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは二子玉川駅で昨年に比べ +71.6 %、単価は 188 万円/㎡となった。
上位 2 駅(二子玉川駅、用賀駅)は +43.9 %(単価 +47.8 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(三軒茶屋駅、桜新町駅)は -15.0 %(単価 -18.2 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 9.4 分 → 2023年 7.0 分、-25.7 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.8 % → 2023年 23.5 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 1.0 % → 2023年 2.9 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 41.3 % → 2023年 44.1 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.4 % → 2023年 17.6 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった二子玉川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は188万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +71.6%( +78.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -87.5%( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となったすずかけ台駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は54.3万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +5.6%( +2.9万円/㎡)と堅調に推移しています。売買数は 1 件(前年比変わらず)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 131万/㎡ (24.0年/41.2㎡) | 141万/㎡ (35.5年/40.4㎡) | 150万/㎡ (30.1年/46.4㎡) |
池尻大橋駅 | 134万/㎡ (22.4年/42.8㎡) | 120万/㎡ (27.8年/38.9㎡) | 116万/㎡ (23.7年/49.0㎡) |
三軒茶屋駅 | 96.0万/㎡ (36.4年/32.9㎡) | 119万/㎡ (22.9年/29.7㎡) | 99.9万/㎡ (28.4年/38.7㎡) |
駒沢大学駅 | 104万/㎡ (26.5年/23.3㎡) | 95.8万/㎡ (26.7年/42.6㎡) | 85.9万/㎡ (22.0年/45.4㎡) |
桜新町駅 | 112万/㎡ (25.0年/48.8㎡) | 126万/㎡ (13.1年/51.4㎡) | 102万/㎡ (24.1年/66.4㎡) |
用賀駅 | 126万/㎡ (14.3年/41.0㎡) | 108万/㎡ (16.1年/57.7㎡) | 91.7万/㎡ (22.2年/61.7㎡) |
二子玉川駅 | 188万/㎡ (18.5年/80.0㎡) | 109万/㎡ (22.5年/61.2㎡) | 126万/㎡ (17.3年/61.1㎡) |
つくし野駅 | - | 50.7万/㎡ (20.5年/75.0㎡) | 49.7万/㎡ (19.5年/67.5㎡) |
すずかけ台駅 | 54.3万/㎡ (16.5年/70.0㎡) | 51.4万/㎡ (14.5年/70.0㎡) | 33.8万/㎡ (36.5年/65.0㎡) |
南町田グランベリーパーク駅 | - | 46.0万/㎡ (21.3年/70.0㎡) | 48.4万/㎡ (18.4年/60.6㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
二子玉川駅 187.5 万/㎡(昨年同期比 +71.6 %)
二子玉川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は188万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +71.6%( +78.3万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -87.5%( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 18.5年(昨年 22.5年から -17.8 %減)。平均専有面積は 80.0 ㎡ (昨年 61.2 ㎡から +30.6 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 22.5 年 → 2023年 18.5 年、-17.8 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 11.2 分 → 2023年 1.0 分、-91.1 %と大きく減少)
用賀駅 125.9 万/㎡(昨年同期比 +16.1 %)
用賀駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は126万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +16.1%( +17.4万円/㎡)と好調に推移しています。売買数は 5 件(1年前(2022年)に比べて -54.5%( -6件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 14.3年(昨年 16.1年から -10.9 %減)。平均専有面積は 41.0 ㎡ (昨年 57.7 ㎡から -29.0 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 16.1 年 → 2023年 14.3 年、-10.9 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 10.2 分 → 2023年 8.0 分、-21.4 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.1 % → 2023年 40.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 27.3 % → 2023年 40.0 %)
三軒茶屋駅 96.0 万/㎡(昨年同期比 -19.4 %)
三軒茶屋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は96.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -19.4%( -23.1万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて -61.1%( -11件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 36.4年(昨年 22.9年から +59.2 %増)。平均専有面積は 32.9 ㎡ (昨年 29.7 ㎡から +10.5 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 7.6 分 → 2023年 5.4 分、-28.7 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.1 % → 2023年 42.9 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.9 年 → 2023年 36.4 年、+59.2 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.1 % → 2023年 28.6 %)
桜新町駅 112.3 万/㎡(昨年同期比 -10.6 %)
桜新町駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は112万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -10.6%( -13.3万円/㎡)と不調に推移しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて -63.6%( -7件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.0年(昨年 13.1年から +90.3 %増)。平均専有面積は 48.8 ㎡ (昨年 51.4 ㎡から -5.1 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 27.3 % → 2023年 25.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 13.1 年 → 2023年 25.0 年、+90.3 %と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示