この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古マンション相場の概況
2023年4月〜6月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は112万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +1.7%( +1.9万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 92 件(1年前(2022年)に比べて -17.1%( -19件/㎡)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 25.6年(昨年 26.0年から -1.7 %減)。平均専有面積は 47.1 ㎡ (昨年 45.0 ㎡から +4.5 %増)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加、築 40 年以内の比較的古い物件数が増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 1 駅。全体的に上昇基調。渋谷駅、二子玉川駅、南町田グランベリーパーク駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは南町田グランベリーパーク駅で昨年に比べ +54.5 %、単価は 59.0 万円/㎡となった。
上位 2 駅(南町田グランベリーパーク駅、二子玉川駅)は +42.4 %(単価 +22.0 万円/㎡)の上昇。一方、下位 2 駅(池尻大橋駅、三軒茶屋駅)は -0.1 %(単価 -0.1 万円/㎡)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.7 % → 2023年 15.4 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 0.9 % → 2023年 2.2 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 43.2 % → 2023年 51.6 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 8.1 % → 2023年 5.5 %)
駅ごとの中古マンション相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は176万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +24.2%( +34.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて -57.9%( -11件/㎡)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は59.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +54.5%( +20.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(前年比変わらず)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 176万/㎡ (30.0年/52.5㎡) | 141万/㎡ (32.0年/39.5㎡) | 126万/㎡ (30.2年/70.7㎡) |
池尻大橋駅 | 116万/㎡ (30.1年/45.9㎡) | 117万/㎡ (27.0年/43.4㎡) | 115万/㎡ (22.7年/45.3㎡) |
三軒茶屋駅 | 109万/㎡ (29.2年/36.8㎡) | 108万/㎡ (23.8年/40.0㎡) | 107万/㎡ (25.5年/34.7㎡) |
駒沢大学駅 | 105万/㎡ (27.8年/44.5㎡) | 90.5万/㎡ (26.8年/40.0㎡) | 91.4万/㎡ (29.9年/39.8㎡) |
桜新町駅 | 105万/㎡ (24.8年/49.4㎡) | 104万/㎡ (25.3年/55.4㎡) | 103万/㎡ (20.2年/53.1㎡) |
用賀駅 | 112万/㎡ (17.7年/48.1㎡) | 107万/㎡ (20.8年/41.4㎡) | 97.2万/㎡ (17.7年/55.4㎡) |
二子玉川駅 | 99.9万/㎡ (18.8年/66.2㎡) | 76.8万/㎡ (23.6年/70.0㎡) | 103万/㎡ (22.5年/62.3㎡) |
つくし野駅 | 51.4万/㎡ (21.3年/70.0㎡) | - | 45.7万/㎡ (19.3年/70.0㎡) |
すずかけ台駅 | 53.8万/㎡ (26.3年/65.0㎡) | - | 45.7万/㎡ (16.3年/78.3㎡) |
南町田グランベリーパーク駅 | 59.0万/㎡ (14.9年/66.7㎡) | 38.2万/㎡ (29.6年/61.7㎡) | 46.5万/㎡ (18.1年/69.0㎡) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古マンションの実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同専有面積。
価格変動が大きかった駅について
南町田グランベリーパーク駅 59.0 万/㎡(昨年同期比 +54.5 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は59.0万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +54.5%( +20.8万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 3 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 14.9年(昨年 29.6年から -49.6 %減)。平均専有面積は 66.7 ㎡ (昨年 61.7 ㎡から +8.1 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 29.6 年 → 2023年 14.9 年、-49.6 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 100.0 % → 2023年 33.3 %)
二子玉川駅 99.9 万/㎡(昨年同期比 +30.2 %)
二子玉川駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は99.9万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +30.2%( +23.2万円/㎡)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて -42.9%( -3件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 18.8年(昨年 23.6年から -20.3 %減)。平均専有面積は 66.2 ㎡ (昨年 70.0 ㎡から -5.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 23.6 年 → 2023年 18.8 年、-20.3 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 % → 2023年 25.0 %)
池尻大橋駅 116.0 万/㎡(昨年同期比 -1.0 %)
池尻大橋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は116万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて -1.0%( -1.1万円/㎡)と僅かに下落しています。売買数は 11 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -11件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 30.1年(昨年 27.0年から +11.5 %増)。平均専有面積は 45.9 ㎡ (昨年 43.4 ㎡から +5.8 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 31.8 % → 2023年 27.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 27.0 年 → 2023年 30.1 年、+11.5 %と増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 5.7 分 → 2023年 8.3 分、+44.4 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 27.3 % → 2023年 45.5 %)
三軒茶屋駅 109.3 万/㎡(昨年同期比 +0.9 %)
三軒茶屋駅における中古マンションの価格相場(平均取引価格)は109万円/㎡です。中古マンション相場は1年前(2022年)に比べて +0.9%( +0.9万円/㎡)と僅かに上昇しています。売買数は 19 件(1年前(2022年)に比べて -20.8%( -5件/㎡)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 29.2年(昨年 23.8年から +22.7 %増)。平均専有面積は 36.8 ㎡ (昨年 40.0 ㎡から -7.9 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 9.2 分 → 2023年 7.5 分、-18.6 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 % → 2023年 26.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 23.8 年 → 2023年 29.2 年、+22.7 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 % → 2023年 21.1 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示