【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の東京メトロ南北線 (目黒駅~赤羽岩淵駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 340万円/坪(103万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +19.3%( +55.0万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 204 件(1年前(2022年)に比べて -7.3%( -16件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 25.3年(昨年 21.9年から +15.5 %増)。平均土地面積は 34.7 坪 (昨年 35.2 坪から -1.3 %減)。平均建物面積は 59.7 坪 (昨年 57.9 坪から +3.1 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 10 駅に対して、値下がりした駅数は 7 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。六本木一丁目駅、四ツ谷駅、王子駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは後楽園駅で昨年に比べ +186.9 %、坪単価は 834 万円/坪となった。
上位 2 駅(後楽園駅、麻布十番駅)は +184.8 %(坪単価 +776.0 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(東大前駅、市ケ谷駅)は -23.0 %(坪単価 -97.0 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 20.1 % → 2023年 27.5 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 25.4 % → 2023年 22.9 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 21.9 年 → 2023年 25.3 年、+15.5 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 21.5 % → 2023年 29.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 24.9 % → 2023年 20.2 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった麻布十番駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,561万円/坪(472万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +182.7%( +1008.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて -58.8%( -10件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった赤羽岩淵駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 168万円/坪(51.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -10.8%( -20.3万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて -36.4%( -4件/坪)と大幅に減少しています。)。
東京メトロ南北線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
目黒駅 | 337万/坪 (26.4年/41.0坪) | 370万/坪 (23.2年/27.9坪) | 385万/坪 (19.5年/36.0坪) |
白金台駅 | 405万/坪 (25.4年/32.1坪) | 395万/坪 (20.6年/51.2坪) | 424万/坪 (13.8年/47.6坪) |
白金高輪駅 | 430万/坪 (25.2年/31.1坪) | 396万/坪 (24.2年/41.4坪) | 404万/坪 (24.9年/52.4坪) |
麻布十番駅 | 1,561万/坪 (37.2年/71.1坪) | 552万/坪 (29.9年/52.8坪) | 418万/坪 (31.0年/38.2坪) |
六本木一丁目駅 | 726万/坪 (34.8年/28.4坪) | 506万/坪 (3.3年/36.3坪) | 449万/坪 (26.0年/67.3坪) |
溜池山王駅 | - | 336万/坪 (42.3年/49.9坪) | 480万/坪 (36.8年/51.4坪) |
永田町駅 | 1,305万/坪 (41.0年/57.5坪) | - | 371万/坪 (33.3年/53.7坪) |
四ツ谷駅 | 413万/坪 (16.4年/39.1坪) | 343万/坪 (47.3年/96.5坪) | 552万/坪 (4.3年/28.7坪) |
市ケ谷駅 | 355万/坪 (34.4年/62.0坪) | 451万/坪 (33.0年/58.2坪) | 350万/坪 (27.5年/36.3坪) |
飯田橋駅 | 428万/坪 (44.8年/78.7坪) | 514万/坪 (9.9年/59.0坪) | 177万/坪 (29.7年/137坪) |
後楽園駅 | 834万/坪 (29.5年/72.6坪) | 291万/坪 (37.8年/25.7坪) | 354万/坪 (10.2年/35.8坪) |
東大前駅 | 298万/坪 (17.5年/28.9坪) | 396万/坪 (27.0年/42.4坪) | 240万/坪 (32.4年/84.3坪) |
本駒込駅 | 342万/坪 (9.5年/20.4坪) | 371万/坪 (18.1年/23.2坪) | 274万/坪 (23.7年/22.9坪) |
駒込駅 | 256万/坪 (29.0年/35.0坪) | 276万/坪 (27.2年/44.1坪) | 330万/坪 (21.2年/26.7坪) |
西ケ原駅 | 222万/坪 (46.9年/52.9坪) | 207万/坪 (8.2年/22.9坪) | 200万/坪 (17.9年/43.2坪) |
王子駅 | 261万/坪 (29.2年/28.5坪) | 206万/坪 (15.3年/32.9坪) | 196万/坪 (17.1年/32.6坪) |
王子神谷駅 | 179万/坪 (20.8年/28.9坪) | 154万/坪 (25.0年/28.6坪) | 153万/坪 (15.2年/22.3坪) |
志茂駅 | 171万/坪 (21.4年/24.4坪) | 168万/坪 (16.8年/20.1坪) | 193万/坪 (10.8年/24.4坪) |
赤羽岩淵駅 | 168万/坪 (19.5年/29.8坪) | 189万/坪 (17.0年/20.9坪) | 187万/坪 (11.3年/22.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
後楽園駅 833.6 万/坪(昨年同期比 +186.9 %)
後楽園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 834万円/坪(252万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +186.9%( +543.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -66.7%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 29.5年(昨年 37.8年から -21.9 %減)。平均土地面積は 72.6 坪 (昨年 25.7 坪から +182.4 %増)。平均建物面積は 34.8 坪 (昨年 41.3 坪から -15.9 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 37.8 年 → 2023年 29.5 年、-21.9 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 7.3 分 → 2023年 6.0 分、-18.2 %と減少)
麻布十番駅 1561.1 万/坪(昨年同期比 +182.7 %)
麻布十番駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 1,561万円/坪(472万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +182.7%( +1008.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 7 件(1年前(2022年)に比べて -58.8%( -10件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 37.2年(昨年 29.9年から +24.2 %増)。平均土地面積は 71.1 坪 (昨年 52.8 坪から +34.7 %増)。平均建物面積は 105.4 坪 (昨年 98.4 坪から +7.1 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 % → 2023年 28.6 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 52.9 % → 2023年 57.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 29.9 年 → 2023年 37.2 年、+24.2 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が増加(2022年 4.5 分 → 2023年 5.3 分、+16.7 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 26.7 % → 2023年 57.1 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2022年 17.6 % → 2023年 14.3 %)
東大前駅 297.5 万/坪(昨年同期比 -24.8 %)
東大前駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 298万円/坪(90.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -24.8%( -98.0万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 8 件(1年前(2022年)に比べて +100.0%( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.5年(昨年 27.0年から -34.9 %減)。平均土地面積は 28.9 坪 (昨年 42.4 坪から -31.7 %減)。平均建物面積は 42.8 坪 (昨年 52.2 坪から -18.0 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 27.0 年 → 2023年 17.5 年、-34.9 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 % → 2023年 14.3 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 % → 2023年 14.3 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 50.0 %)
市ケ谷駅 355.0 万/坪(昨年同期比 -21.3 %)
市ケ谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 355万円/坪(107万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -21.3%( -96.0万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて +50.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 34.4年(昨年 33.0年から +4.3 %増)。平均土地面積は 62.0 坪 (昨年 58.2 坪から +6.5 %増)。平均建物面積は 164.9 坪 (昨年 299.5 坪から -44.9 %減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 66.7 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 2.0 分 → 2023年 4.7 分、+133.3 %と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示