この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜3月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 280万円/坪(84.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -1.4%( -3.9万円/坪)と僅かに下落しています。売買数は 67 件(1年前(2022年)に比べて -5.6%( -4件/坪)と弱含みに推移しています。)。
平均築年数は 21.9年(昨年 19.4年から +12.7 %増)。平均土地面積は 47.7 坪 (昨年 42.0 坪から +13.5 %増)。平均建物面積は 51.4 坪 (昨年 51.8 坪から -0.8 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、建物面積 200 平方メートル超の土地面積が非常に広い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。池尻大橋駅、用賀駅、つくし野駅、南町田グランベリーパーク駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのはつくし野駅で昨年に比べ +47.4 %、坪単価は 168 万円/坪となった。
上位 2 駅(つくし野駅、南町田グランベリーパーク駅)は +43.7 %(坪単価 +49.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(渋谷駅、二子玉川駅)は -45.4 %(坪単価 -342.8 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 43.3 % → 2023年 29.2 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 19.4 年 → 2023年 21.9 年、+12.7 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 9.0 % → 2023年 20.0 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 17.1 % → 2023年 13.6 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 437万円/坪(132万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -53.9%( -509.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となったすずかけ台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 151万円/坪(45.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -3.2%( -4.9万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 3 件(1年前(2022年)に比べて -25.0%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 437万/坪 (9.0年/47.6坪) | 947万/坪 (17.0年/80.2坪) | 712万/坪 (24.0年/15.1坪) |
池尻大橋駅 | 248万/坪 (39.0年/44.6坪) | 199万/坪 (35.0年/65.5坪) | 268万/坪 (6.0年/23.0坪) |
三軒茶屋駅 | 324万/坪 (23.9年/35.8坪) | 305万/坪 (15.7年/30.9坪) | 277万/坪 (19.0年/29.0坪) |
駒沢大学駅 | 305万/坪 (23.1年/52.6坪) | 309万/坪 (17.4年/40.6坪) | 291万/坪 (14.7年/30.3坪) |
桜新町駅 | 261万/坪 (39.4年/40.8坪) | 256万/坪 (24.6年/36.8坪) | 333万/坪 (10.2年/36.7坪) |
用賀駅 | 320万/坪 (20.4年/36.6坪) | 267万/坪 (12.1年/28.5坪) | 304万/坪 (11.2年/36.7坪) |
二子玉川駅 | 299万/坪 (12.3年/28.0坪) | 475万/坪 (14.4年/38.3坪) | 213万/坪 (15.6年/38.1坪) |
つくし野駅 | 168万/坪 (23.0年/55.6坪) | 114万/坪 (33.0年/62.0坪) | 135万/坪 (23.6年/59.9坪) |
すずかけ台駅 | 151万/坪 (12.0年/131坪) | 156万/坪 (22.5年/42.4坪) | 136万/坪 (27.6年/63.3坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 159万/坪 (13.7年/51.7坪) | 113万/坪 (15.7年/56.4坪) | 110万/坪 (22.0年/33.6坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
つくし野駅 168.2 万/坪(昨年同期比 +47.4 %)
つくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 168万円/坪(50.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +47.4%( +54.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 23.0年(昨年 33.0年から -30.3 %減)。平均土地面積は 55.6 坪 (昨年 62.0 坪から -10.4 %減)。平均建物面積は 42.4 坪 (昨年 42.7 坪から -0.9 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 33.0 年 → 2023年 23.0 年、-30.3 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が減少(2022年 9.0 分 → 2023年 7.5 分、-16.7 %と減少)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 25.0 % → 2023年 50.0 %)
南町田グランベリーパーク駅 158.8 万/坪(昨年同期比 +40.1 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 159万円/坪(48.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +40.1%( +45.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(1年前(2022年)に比べて -14.3%( -1件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 13.7年(昨年 15.7年から -13.0 %減)。平均土地面積は 51.7 坪 (昨年 56.4 坪から -8.4 %減)。平均建物面積は 29.5 坪 (昨年 42.4 坪から -30.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 15.7 年 → 2023年 13.7 年、-13.0 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 % → 2023年 50.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 17.5 分 → 2023年 20.0 分、+14.3 %と増加)
渋谷駅 436.8 万/坪(昨年同期比 -53.9 %)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 437万円/坪(132万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -53.9%( -509.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 9.0年(昨年 17.0年から -47.1 %減)。平均土地面積は 47.6 坪 (昨年 80.2 坪から -40.6 %減)。平均建物面積は 119.5 坪 (昨年 199.7 坪から -40.2 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 17.0 年 → 2023年 9.0 年、-47.1 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 8.5 分 → 2023年 14.5 分、+70.6 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 50.0 %)
二子玉川駅 299.4 万/坪(昨年同期比 -37.0 %)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 299万円/坪(90.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -37.0%( -175.6万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて -33.3%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 12.3年(昨年 14.4年から -14.9 %減)。平均土地面積は 28.0 坪 (昨年 38.3 坪から -27.0 %減)。平均建物面積は 24.6 坪 (昨年 31.8 坪から -22.6 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2022年 14.4 年 → 2023年 12.3 年、-14.9 %と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 % → 2023年 75.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 20.0 % → 2023年 25.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示