この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年7月〜9月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 262万円/坪(79.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -47.4%( -236.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 18 件(1年前(2022年)に比べて -52.6%( -20件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 16.3年(昨年 21.8年から -25.0 %減)。平均土地面積は 37.1 坪 (昨年 64.4 坪から -42.5 %減)。平均建物面積は 40.5 坪 (昨年 65.2 坪から -37.9 %減)。
近年の取引物件の特徴は、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 3 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。ほとんどの駅において下落した。二子玉川駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは二子玉川駅で昨年に比べ +48.8 %、坪単価は 286 万円/坪となった。
上位 2 駅(二子玉川駅、用賀駅)は +26.4 %(坪単価 +53.6 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(三軒茶屋駅、つくし野駅)は -60.6 %(坪単価 -471.3 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 21.8 年 → 2023年 16.3 年、-25.0 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 24.3 % → 2023年 37.5 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 21.6 % → 2023年 6.2 %)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 7.9 % → 2023年 5.6 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった駒沢大学駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 346万円/坪(105万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -20.6%( -89.5万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2022年)に比べて -60.0%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となったつくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 44.1万円/坪(13.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -45.5%( -36.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | - | 1,366万/坪 (29.0年/64.3坪) | 1,713万/坪 (34.3年/23.6坪) |
池尻大橋駅 | 189万/坪 (28.0年/21.2坪) | 266万/坪 (22.5年/49.9坪) | 455万/坪 (28.7年/48.7坪) |
三軒茶屋駅 | 292万/坪 (33.5年/52.2坪) | 1,197万/坪 (43.7年/77.1坪) | 300万/坪 (16.1年/52.9坪) |
駒沢大学駅 | 346万/坪 (10.0年/45.4坪) | 435万/坪 (16.9年/36.3坪) | 419万/坪 (6.3年/29.2坪) |
桜新町駅 | - | 244万/坪 (26.0年/65.8坪) | 310万/坪 (23.6年/93.0坪) |
用賀駅 | 339万/坪 (22.8年/37.4坪) | 325万/坪 (15.7年/78.3坪) | 303万/坪 (21.6年/31.8坪) |
二子玉川駅 | 286万/坪 (7.0年/31.0坪) | 192万/坪 (10.7年/53.9坪) | 257万/坪 (3.6年/34.8坪) |
つくし野駅 | 44.1万/坪 (31.5年/22.7坪) | 80.9万/坪 (31.5年/133坪) | - |
すずかけ台駅 | 180万/坪 (0.5年/56.0坪) | 178万/坪 (0.5年/50.7坪) | 166万/坪 (3.5年/47.6坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | - | 173万/坪 (0.5年/37.1坪) | 110万/坪 (13.8年/51.4坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
二子玉川駅 286.4 万/坪(昨年同期比 +48.8 %)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 286万円/坪(86.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +48.8%( +93.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて -33.3%( -2件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 7.0年(昨年 10.7年から -34.4 %減)。平均土地面積は 31.0 坪 (昨年 53.9 坪から -42.5 %減)。平均建物面積は 33.3 坪 (昨年 40.8 坪から -18.5 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 10.7 年 → 2023年 7.0 年、-34.4 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 28.3 分 → 2023年 18.2 分、-35.6 %と大きく減少)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2022年 50.0 % → 2023年 50.0 %)
用賀駅 338.6 万/坪(昨年同期比 +4.1 %)
用賀駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 339万円/坪(102万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +4.1%( +13.3万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて -20.0%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.8年(昨年 15.7年から +44.9 %増)。平均土地面積は 37.4 坪 (昨年 78.3 坪から -52.2 %減)。平均建物面積は 34.8 坪 (昨年 64.7 坪から -46.3 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 14.8 分 → 2023年 11.0 分、-25.7 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 % → 2023年 25.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 15.7 年 → 2023年 22.8 年、+44.9 %と大きく増加)
三軒茶屋駅 291.7 万/坪(昨年同期比 -75.6 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 292万円/坪(88.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -75.6%( -905.7万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2022年)に比べて -75.0%( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 33.5年(昨年 43.7年から -23.2 %減)。平均土地面積は 52.2 坪 (昨年 77.1 坪から -32.4 %減)。平均建物面積は 102.9 坪 (昨年 58.3 坪から +76.3 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 43.7 年 → 2023年 33.5 年、-23.2 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 7.9 分 → 2023年 12.5 分、+58.7 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.6 % → 2023年 100.0 %)
つくし野駅 44.1 万/坪(昨年同期比 -45.5 %)
つくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 44.1万円/坪(13.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -45.5%( -36.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 1 件(1年前(2022年)に比べて -50.0%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 31.5年(昨年 31.5年から -0.0 %減)。平均土地面積は 22.7 坪 (昨年 133.1 坪から -83.0 %減)。平均建物面積は 22.7 坪 (昨年 125.5 坪から -81.9 %減)。
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示