この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2022年10月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 363万円/坪(110万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +15.3%( +48.2万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 54 件(1年前(2021年)に比べて +1.9%( +1件/坪)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 20.4年(昨年 16.1年から +26.2 %増)。平均土地面積は 53.4 坪 (昨年 53.1 坪から +0.5 %増)。平均建物面積は 58.1 坪 (昨年 56.3 坪から +3.2 %増)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が減少。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。駒沢大学駅、二子玉川駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは渋谷駅で昨年に比べ +244.3 %、坪単価は 4,384 万円/坪となった。
上位 2 駅(渋谷駅、駒沢大学駅)は +138.0 %(坪単価 +1599.6 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(南町田グランベリーパーク駅、つくし野駅)は -22.7 %(坪単価 -33.2 万円/坪)の下落。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 16.1 年 → 2022年 20.4 年、+26.2 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 8.0 % → 2022年 17.6 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2021年 36.0 % → 2022年 29.4 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 4,384万円/坪(1,326万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +244.3%( +3110.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2021年)に比べて -75.0%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 105万円/坪(31.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -26.1%( -37.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(1年前(2021年)に比べて +50.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2022) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 4,384万/坪 (47.8年/154坪) | 1,273万/坪 (32.1年/106坪) | - |
池尻大橋駅 | 368万/坪 (19.5年/51.8坪) | - | 217万/坪 (22.4年/29.9坪) |
三軒茶屋駅 | 305万/坪 (23.6年/18.4坪) | 273万/坪 (34.0年/48.9坪) | 264万/坪 (22.3年/27.4坪) |
駒沢大学駅 | 368万/坪 (19.9年/38.1坪) | 279万/坪 (24.9年/50.9坪) | 284万/坪 (16.1年/36.3坪) |
桜新町駅 | 254万/坪 (17.3年/124坪) | 300万/坪 (10.5年/36.9坪) | 256万/坪 (27.2年/43.9坪) |
用賀駅 | 329万/坪 (10.3年/34.4坪) | 296万/坪 (11.9年/37.8坪) | 211万/坪 (23.0年/38.6坪) |
二子玉川駅 | 295万/坪 (19.0年/46.9坪) | 242万/坪 (13.4年/45.6坪) | 200万/坪 (12.1年/30.5坪) |
つくし野駅 | 122万/坪 (28.3年/47.9坪) | 151万/坪 (6.8年/88.5坪) | - |
すずかけ台駅 | 162万/坪 (20.4年/63.5坪) | 170万/坪 (0.8年/49.9坪) | 144万/坪 (5.8年/32.5坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 105万/坪 (30.8年/44.4坪) | 143万/坪 (0.8年/37.1坪) | 113万/坪 (14.3年/200坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
渋谷駅 4383.8 万/坪(昨年同期比 +244.3 %)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 4,384万円/坪(1,326万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +244.3%( +3110.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 1 件(1年前(2021年)に比べて -75.0%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 47.8年(昨年 32.1年から +48.8 %増)。平均土地面積は 154.3 坪 (昨年 105.9 坪から +45.7 %増)。平均建物面積は 139.2 坪 (昨年 49.4 坪から +181.6 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2021年 9.2 分 → 2022年 6.0 分、-35.1 %と大きく減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 32.1 年 → 2022年 47.8 年、+48.8 %と大きく増加)
駒沢大学駅 367.7 万/坪(昨年同期比 +31.7 %)
駒沢大学駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 368万円/坪(111万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて +31.7%( +88.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 11 件(1年前(2021年)に比べて +37.5%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 19.9年(昨年 24.9年から -19.9 %減)。平均土地面積は 38.1 坪 (昨年 50.9 坪から -25.1 %減)。平均建物面積は 35.6 坪 (昨年 74.1 坪から -51.9 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2021年 24.9 年 → 2022年 19.9 年、-19.9 %と減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 25.0 % → 2022年 18.2 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 8.0 分 → 2022年 14.2 分、+77.3 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 12.5 % → 2022年 9.1 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2021年 25.0 % → 2022年 27.3 %)
南町田グランベリーパーク駅 105.4 万/坪(昨年同期比 -26.1 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 105万円/坪(31.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -26.1%( -37.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 3 件(1年前(2021年)に比べて +50.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 30.8年(昨年 0.8年から +3984.6 %増)。平均土地面積は 44.4 坪 (昨年 37.1 坪から +19.7 %増)。平均建物面積は 30.8 坪 (昨年 31.0 坪から -0.8 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2021年 24.0 分 → 2022年 19.3 分、-19.4 %と減少)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 0.8 年 → 2022年 30.8 年、+3984.6 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2021年 100.0 % → 2022年 33.3 %)
つくし野駅 122.1 万/坪(昨年同期比 -19.3 %)
つくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 122万円/坪(36.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2021年)に比べて -19.3%( -29.2万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 3 件(1年前(2021年)に比べて -50.0%( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 28.3年(昨年 6.8年から +318.4 %増)。平均土地面積は 47.9 坪 (昨年 88.5 坪から -45.9 %減)。平均建物面積は 32.8 坪 (昨年 70.3 坪から -53.4 %減)。
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2021年 6.8 年 → 2022年 28.3 年、+318.4 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2021年 7.0 分 → 2022年 8.7 分、+23.8 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2021年 20.0 % → 2022年 100.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示