【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2020年1月〜12月期の福岡市空港線 (姪浜駅～福岡空港駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 138万円/坪(41.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -3.9％( -5.7万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 278 件(１年前(2019年)に比べて +1.1％( +3件/坪)と僅かに増加しています。)。
平均築年数は 19.1年(昨年 21.9年から -12.8 ％減)。平均土地面積は 74.3 坪 (昨年 73.6 坪から +0.8 ％増)。平均建物面積は 82.6 坪 (昨年 88.2 坪から -6.3 ％減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 8 駅。ほとんどの駅において下落した。唐人町駅、天神駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは祇園駅で昨年に比べ +110.9 ％、坪単価は 272 万円/坪となった。
上位 2 駅(祇園駅、天神駅)は +100.1 ％(坪単価 +193.4 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(西新駅、赤坂駅)は -35.7 ％(坪単価 -107.2 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2019年 21.9 年 → 2020年 19.1 年、-12.8 ％と減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 26.6 ％ → 2020年 35.5 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2019年 33.3 ％ → 2020年 29.0 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 12.8 ％ → 2020年 10.1 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった天神駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 516万円/坪(156万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +89.4％( +243.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(１年前(2019年)に比べて -38.5％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった福岡空港駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 83.7万円/坪(25.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +11.8％( +8.9万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 39 件(１年前(2019年)に比べて -25.0％( -13件/坪)と大幅に減少しています。)。
| 福岡市空港線 | 現状(2020) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 姪浜駅 | 106万/坪 (12.7年/52.6坪) | 114万/坪 (12.9年/60.9坪) | 99.5万/坪 (22.4年/60.0坪) |
| 室見駅 | 124万/坪 (17.1年/58.5坪) | 120万/坪 (20.8年/74.1坪) | 144万/坪 (21.8年/105坪) |
| 藤崎駅 | 129万/坪 (16.8年/67.4坪) | 133万/坪 (19.5年/52.1坪) | 125万/坪 (16.6年/61.0坪) |
| 西新駅 | 141万/坪 (11.9年/64.3坪) | 315万/坪 (26.0年/62.8坪) | 113万/坪 (18.5年/64.6坪) |
| 唐人町駅 | 167万/坪 (19.6年/63.2坪) | 126万/坪 (14.7年/42.0坪) | 139万/坪 (16.7年/54.8坪) |
| 大濠公園駅 | 127万/坪 (24.4年/94.8坪) | 139万/坪 (19.4年/87.3坪) | 87.6万/坪 (25.7年/88.6坪) |
| 赤坂駅 | 209万/坪 (30.7年/112坪) | 251万/坪 (33.9年/82.3坪) | 185万/坪 (25.3年/64.0坪) |
| 天神駅 | 516万/坪 (27.9年/101坪) | 272万/坪 (39.3年/76.0坪) | 136万/坪 (41.9年/88.4坪) |
| 中洲川端駅 | 140万/坪 (38.6年/39.5坪) | 146万/坪 (28.8年/80.6坪) | 155万/坪 (34.2年/65.0坪) |
| 祇園駅 | 272万/坪 (29.0年/33.3坪) | 129万/坪 (44.5年/21.2坪) | 69.8万/坪 (30.0年/142坪) |
| 博多駅 | 151万/坪 (23.7年/82.6坪) | 153万/坪 (30.8年/85.6坪) | 170万/坪 (29.3年/82.6坪) |
| 東比恵駅 | 172万/坪 (17.1年/176坪) | 192万/坪 (24.2年/149坪) | 135万/坪 (12.5年/202坪) |
| 福岡空港駅 | 83.7万/坪 (25.2年/107坪) | 74.8万/坪 (21.4年/89.1坪) | 82.9万/坪 (15.6年/84.8坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
祇園駅 272.5 万/坪(昨年同期比 +110.9 ％)
祇園駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 272万円/坪(82.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +110.9％( +143.3万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(１年前(2019年)に比べて +100.0％( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 29.0年(昨年 44.5年から -34.8 ％減)。平均土地面積は 33.3 坪 (昨年 21.2 坪から +57.1 ％増)。平均建物面積は 37.8 坪 (昨年 33.3 坪から +13.6 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 44.5 年 → 2020年 29.0 年、-34.8 ％と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2019年 5.0 分 → 2020年 3.0 分、-40.0 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 100.0 ％ → 2020年 50.0 ％)
価格下落要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 100.0 ％ → 2020年 50.0 ％)
天神駅 515.9 万/坪(昨年同期比 +89.4 ％)
天神駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 516万円/坪(156万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて +89.4％( +243.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 8 件(１年前(2019年)に比べて -38.5％( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 27.9年(昨年 39.3年から -29.1 ％減)。平均土地面積は 101.3 坪 (昨年 76.0 坪から +33.3 ％増)。平均建物面積は 99.4 坪 (昨年 210.7 坪から -52.8 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 39.3 年 → 2020年 27.9 年、-29.1 ％と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 45.5 ％ → 2020年 28.6 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 45.5 ％ → 2020年 28.6 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 6.9 分 → 2020年 8.8 分、+26.4 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 38.5 ％ → 2020年 12.5 ％)
西新駅 141.3 万/坪(昨年同期比 -55.1 ％)
西新駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 141万円/坪(42.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -55.1％( -173.4万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 32 件(１年前(2019年)に比べて +68.4％( +13件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 11.9年(昨年 26.0年から -54.3 ％減)。平均土地面積は 64.3 坪 (昨年 62.8 坪から +2.4 ％増)。平均建物面積は 57.4 坪 (昨年 58.2 坪から -1.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2019年 26.0 年 → 2020年 11.9 年、-54.3 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 16.7 ％ → 2020年 50.0 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 61.1 ％ → 2020年 26.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2019年 10.7 分 → 2020年 12.9 分、+20.5 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2019年 15.8 ％ → 2020年 6.2 ％)
赤坂駅 209.5 万/坪(昨年同期比 -16.4 ％)
赤坂駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 209万円/坪(63.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2019年)に比べて -16.4％( -41.1万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 7 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 30.7年(昨年 33.9年から -9.6 ％減)。平均土地面積は 111.7 坪 (昨年 82.3 坪から +35.7 ％増)。平均建物面積は 119.5 坪 (昨年 152.8 坪から -21.8 ％減)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 14.3 ％ → 2020年 28.6 ％)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2019年 42.9 ％ → 2020年 60.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示