【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年1月〜12月期の東急池上線 (五反田駅~蒲田駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 262万円/坪(79.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +4.4%( +11.1万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 249 件(1年前(2022年)に比べて -12.3%( -35件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 21.1年(昨年 18.1年から +16.8 %増)。平均土地面積は 32.6 坪 (昨年 33.9 坪から -3.7 %減)。平均建物面積は 41.3 坪 (昨年 47.1 坪から -12.5 %減)。
近年の取引物件の特徴は、築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加、土地面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が増加。
値上がりした駅数は 12 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。上昇基調の駅が大きく上回った。五反田駅、戸越銀座駅、御嶽山駅、蒲田駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは御嶽山駅で昨年に比べ +37.5 %、坪単価は 312 万円/坪となった。
上位 2 駅(御嶽山駅、戸越銀座駅)は +34.8 %(坪単価 +81.2 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(石川台駅、久が原駅)は -22.4 %(坪単価 -73.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 26.4 % → 2023年 29.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2022年 21.8 % → 2023年 23.5 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 18.1 年 → 2023年 21.1 年、+16.8 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 12.2 % → 2023年 19.7 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 10.7 % → 2023年 2.9 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった五反田駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 385万円/坪(116万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +25.1%( +77.3万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(前年比変わらず)。
鉄道路線中、最低値の駅となった蓮沼駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 213万円/坪(64.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +6.4%( +12.9万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 16 件(1年前(2022年)に比べて -33.3%( -8件/坪)と大幅に減少しています。)。
東急池上線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
五反田駅 | 385万/坪 (31.1年/43.2坪) | 308万/坪 (37.2年/42.5坪) | 352万/坪 (35.2年/81.1坪) |
大崎広小路駅 | 310万/坪 (11.4年/29.5坪) | 290万/坪 (15.3年/51.4坪) | 212万/坪 (13.6年/23.3坪) |
戸越銀座駅 | 319万/坪 (26.1年/26.6坪) | 241万/坪 (25.5年/23.8坪) | 279万/坪 (23.8年/23.8坪) |
荏原中延駅 | 253万/坪 (15.7年/17.2坪) | 234万/坪 (20.3年/36.1坪) | 243万/坪 (27.8年/37.1坪) |
旗の台駅 | 306万/坪 (23.0年/33.7坪) | 303万/坪 (9.3年/39.7坪) | 277万/坪 (13.9年/25.9坪) |
長原駅 | 237万/坪 (25.0年/29.1坪) | 239万/坪 (22.0年/46.6坪) | 229万/坪 (17.6年/33.8坪) |
洗足池駅 | 249万/坪 (13.9年/28.7坪) | 242万/坪 (9.4年/37.1坪) | 245万/坪 (16.5年/35.2坪) |
石川台駅 | 229万/坪 (17.7年/36.3坪) | 296万/坪 (16.2年/45.2坪) | 218万/坪 (18.4年/33.8坪) |
雪が谷大塚駅 | 259万/坪 (25.3年/28.2坪) | 232万/坪 (21.7年/29.4坪) | 249万/坪 (18.0年/38.9坪) |
御嶽山駅 | 312万/坪 (26.9年/44.6坪) | 227万/坪 (22.2年/29.0坪) | 239万/坪 (13.4年/35.7坪) |
久が原駅 | 280万/坪 (17.1年/39.7坪) | 361万/坪 (16.9年/37.4坪) | 256万/坪 (10.5年/41.7坪) |
千鳥町駅 | 283万/坪 (16.2年/42.6坪) | 262万/坪 (10.9年/32.8坪) | 229万/坪 (20.6年/41.7坪) |
池上駅 | 216万/坪 (23.6年/30.9坪) | 216万/坪 (17.4年/25.5坪) | 213万/坪 (12.6年/24.3坪) |
蓮沼駅 | 213万/坪 (13.9年/22.7坪) | 200万/坪 (16.6年/26.0坪) | 184万/坪 (23.4年/28.8坪) |
蒲田駅 | 260万/坪 (26.0年/32.6坪) | 197万/坪 (20.5年/32.0坪) | 178万/坪 (20.6年/32.2坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
御嶽山駅 311.8 万/坪(昨年同期比 +37.5 %)
御嶽山駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 312万円/坪(94.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +37.5%( +85.0万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 22 件(1年前(2022年)に比べて +4.8%( +1件/坪)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.9年(昨年 22.2年から +21.1 %増)。平均土地面積は 44.6 坪 (昨年 29.0 坪から +53.5 %増)。平均建物面積は 35.2 坪 (昨年 31.4 坪から +12.0 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 7.7 分 → 2023年 5.9 分、-22.9 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 % → 2023年 45.5 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 31.6 % → 2023年 23.8 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 22.2 年 → 2023年 26.9 年、+21.1 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 15.8 % → 2023年 47.6 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 14.3 % → 2023年 9.1 %)
戸越銀座駅 318.8 万/坪(昨年同期比 +32.0 %)
戸越銀座駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 319万円/坪(96.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +32.0%( +77.4万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて +42.9%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 26.1年(昨年 25.5年から +2.4 %増)。平均土地面積は 26.6 坪 (昨年 23.8 坪から +12.0 %増)。平均建物面積は 48.9 坪 (昨年 30.8 坪から +59.0 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 5.6 分 → 2023年 4.7 分、-15.6 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 28.6 % → 2023年 50.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 16.7 % → 2023年 33.3 %)
石川台駅 229.0 万/坪(昨年同期比 -22.6 %)
石川台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 229万円/坪(69.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -22.6%( -66.9万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 21 件(1年前(2022年)に比べて -16.0%( -4件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 17.7年(昨年 16.2年から +9.4 %増)。平均土地面積は 36.3 坪 (昨年 45.2 坪から -19.7 %減)。平均建物面積は 40.0 坪 (昨年 37.2 坪から +7.4 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2022年 24.0 % → 2023年 28.6 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 12.5 % → 2023年 4.8 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 8.6 分 → 2023年 9.5 分、+10.2 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 20.8 % → 2023年 28.6 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 29.2 % → 2023年 9.5 %)
久が原駅 280.3 万/坪(昨年同期比 -22.3 %)
久が原駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 280万円/坪(84.8万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -22.3%( -80.2万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 26 件(1年前(2022年)に比べて +4.0%( +1件/坪)と小幅に増加しています。)。
平均築年数は 17.1年(昨年 16.9年から +1.2 %増)。平均土地面積は 39.7 坪 (昨年 37.4 坪から +6.1 %増)。平均建物面積は 47.3 坪 (昨年 28.3 坪から +67.0 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 39.1 % → 2023年 24.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 17.4 % → 2023年 24.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 4.3 % → 2023年 12.0 %)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 28.0 % → 2023年 26.9 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示