【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年1月〜12月期の東京メトロ南北線 (目黒駅～赤羽岩淵駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 261万円/坪(78.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +7.8％( +18.8万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 240 件(１年前(2020年)に比べて +29.0％( +54件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 18.2年(昨年 18.6年から -2.3 ％減)。平均土地面積は 34.2 坪 (昨年 33.8 坪から +1.2 ％増)。平均建物面積は 57.0 坪 (昨年 48.5 坪から +17.6 ％増)。
近年の取引物件の特徴は、築 10 年以内の新しい物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 12 駅に対して、値下がりした駅数は 6 駅。全体的に上昇基調。白金台駅、四ツ谷駅、駒込駅は、昨年から 20 ％以上の値上がり。最も値上がりしたのは駒込駅で昨年に比べ +52.7 ％、坪単価は 330 万円/坪となった。
上位 2 駅(駒込駅、四ツ谷駅)は +47.1 ％(坪単価 +137.8 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(飯田橋駅、六本木一丁目駅)は -47.1 ％(坪単価 -256.2 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 21.1 ％ → 2021年 17.7 ％)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2020年 22.6 ％ → 2021年 24.8 ％)
価格下落要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 38.6 ％ → 2021年 31.6 ％)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2020年 18.7 ％ → 2021年 19.5 ％)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった四ツ谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 552万円/坪(167万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +41.5％( +161.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2020年)に比べて -42.9％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった王子神谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 153万円/坪(46.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +3.4％( +5.0万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 47 件(１年前(2020年)に比べて +51.6％( +16件/坪)と大幅に増加しています。)。
| 東京メトロ南北線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | １年前 (平均築年・面積) | ２年前 (平均築年・面積) |
|---|---|---|---|
| 目黒駅 | 385万/坪 (19.5年/36.0坪) | 378万/坪 (10.9年/30.0坪) | 383万/坪 (17.0年/78.4坪) |
| 白金台駅 | 424万/坪 (13.8年/47.6坪) | 305万/坪 (31.7年/40.6坪) | 418万/坪 (21.1年/62.2坪) |
| 白金高輪駅 | 404万/坪 (24.9年/52.4坪) | 364万/坪 (18.2年/98.1坪) | 318万/坪 (37.8年/26.5坪) |
| 麻布十番駅 | 418万/坪 (31.0年/38.2坪) | 581万/坪 (17.5年/63.8坪) | 562万/坪 (35.6年/52.6坪) |
| 六本木一丁目駅 | 449万/坪 (26.0年/67.3坪) | 760万/坪 (37.0年/15.1坪) | - |
| 溜池山王駅 | 480万/坪 (36.8年/51.4坪) | - | 553万/坪 (36.0年/64.3坪) |
| 永田町駅 | 371万/坪 (33.3年/53.7坪) | 367万/坪 (32.0年/34.8坪) | - |
| 四ツ谷駅 | 552万/坪 (4.3年/28.7坪) | 390万/坪 (29.7年/49.0坪) | 350万/坪 (17.9年/61.4坪) |
| 市ケ谷駅 | 350万/坪 (27.5年/36.3坪) | 361万/坪 (42.8年/32.8坪) | 414万/坪 (32.9年/40.4坪) |
| 飯田橋駅 | 177万/坪 (29.7年/137坪) | 377万/坪 (33.5年/41.7坪) | 347万/坪 (29.8年/67.0坪) |
| 後楽園駅 | 354万/坪 (10.2年/35.8坪) | 322万/坪 (22.4年/37.6坪) | 236万/坪 (35.4年/54.9坪) |
| 東大前駅 | 240万/坪 (32.4年/84.3坪) | 261万/坪 (28.5年/20.2坪) | 244万/坪 (34.1年/40.7坪) |
| 本駒込駅 | 274万/坪 (23.7年/22.9坪) | 337万/坪 (18.6年/39.2坪) | 197万/坪 (26.6年/26.4坪) |
| 駒込駅 | 330万/坪 (21.2年/26.7坪) | 216万/坪 (17.5年/25.2坪) | 208万/坪 (29.1年/44.1坪) |
| 西ケ原駅 | 200万/坪 (17.9年/43.2坪) | 178万/坪 (17.6年/22.4坪) | 203万/坪 (24.4年/21.9坪) |
| 王子駅 | 196万/坪 (17.1年/32.6坪) | 182万/坪 (22.7年/24.7坪) | 169万/坪 (19.2年/31.3坪) |
| 王子神谷駅 | 153万/坪 (15.2年/22.3坪) | 149万/坪 (9.7年/30.5坪) | 143万/坪 (8.7年/18.2坪) |
| 志茂駅 | 193万/坪 (10.8年/24.4坪) | 185万/坪 (13.2年/40.1坪) | 227万/坪 (13.3年/33.5坪) |
| 赤羽岩淵駅 | 187万/坪 (11.3年/22.7坪) | 161万/坪 (15.9年/21.8坪) | 141万/坪 (25.8年/45.4坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格（国土交通省アンケートに基づく）をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位：万円、カッコ内は事例物件の平均築年数／同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
駒込駅 329.6 万/坪(昨年同期比 +52.7 ％)
駒込駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 330万円/坪(99.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +52.7％( +113.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 19 件(１年前(2020年)に比べて -13.6％( -3件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 21.2年(昨年 17.5年から +21.1 ％増)。平均土地面積は 26.7 坪 (昨年 25.2 坪から +6.3 ％増)。平均建物面積は 53.0 坪 (昨年 38.6 坪から +37.3 ％増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 9.1 ％ → 2021年 15.8 ％)
- 築 40 年を超える高経年物件数が減少(全取引物件に占める割合が 2020年 15.8 ％ → 2021年 13.3 ％)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 17.5 年 → 2021年 21.2 年、+21.1 ％と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 26.3 ％ → 2021年 46.7 ％)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 42.1 ％ → 2021年 20.0 ％)
四ツ谷駅 551.9 万/坪(昨年同期比 +41.5 ％)
四ツ谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 552万円/坪(167万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて +41.5％( +161.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(１年前(2020年)に比べて -42.9％( -3件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 4.3年(昨年 29.7年から -85.4 ％減)。平均土地面積は 28.7 坪 (昨年 49.0 坪から -41.4 ％減)。平均建物面積は 60.5 坪 (昨年 60.8 坪から -0.4 ％減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 29.7 年 → 2021年 4.3 年、-85.4 ％と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 16.7 ％ → 2021年 66.7 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 4.4 分 → 2021年 6.8 分、+52.4 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 57.1 ％ → 2021年 25.0 ％)
飯田橋駅 176.6 万/坪(昨年同期比 -53.2 ％)
飯田橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 177万円/坪(53.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて -53.2％( -200.8万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 4 件(１年前(2020年)に比べて -20.0％( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 29.7年(昨年 33.5年から -11.2 ％減)。平均土地面積は 136.5 坪 (昨年 41.7 坪から +227.0 ％増)。平均建物面積は 98.3 坪 (昨年 65.8 坪から +49.4 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 33.5 年 → 2021年 29.7 年、-11.2 ％と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 20.0 ％ → 2021年 50.0 ％)
六本木一丁目駅 448.6 万/坪(昨年同期比 -41.0 ％)
六本木一丁目駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 449万円/坪(136万円/㎡)です。中古一戸建て相場は１年前(2020年)に比べて -41.0％( -311.7万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(前年比変わらず)。
平均築年数は 26.0年(昨年 37.0年から -29.7 ％減)。平均土地面積は 67.3 坪 (昨年 15.1 坪から +345.0 ％増)。平均建物面積は 220.8 坪 (昨年 27.2 坪から +711.1 ％増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 37.0 年 → 2021年 26.0 年、-29.7 ％と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 ％ → 2021年 50.0 ％)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 3.0 分 → 2021年 5.5 分、+83.3 ％と大きく増加)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 ％ → 2021年 50.0 ％)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅： セグメント：
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示