この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2024年1月〜3月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 302万円/坪(91.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2023年)に比べて +7.8%( +21.9万円/坪)と堅調に推移しています。売買数は 81 件(1年前(2023年)に比べて +20.9%( +14件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 22.3年(昨年 21.9年から +1.9 %増)。平均土地面積は 48.1 坪 (昨年 47.7 坪から +0.8 %増)。平均建物面積は 47.1 坪 (昨年 51.4 坪から -8.4 %減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 100 平方メートル未満の一般的なファミリー世帯を対象とした物件数が大きく増加、駅から徒歩 10 分圏内の標準的な物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 7 駅に対して、値下がりした駅数は 3 駅。全体的に上昇基調。池尻大橋駅、桜新町駅、つくし野駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは桜新町駅で昨年に比べ +36.3 %、坪単価は 356 万円/坪となった。
上位 2 駅(桜新町駅、つくし野駅)は +32.3 %(坪単価 +71.3 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(南町田グランベリーパーク駅、駒沢大学駅)は -8.2 %(坪単価 -16.0 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2023年 12.6 分 → 2024年 10.9 分、-12.8 %と減少)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 1.5 % → 2024年 6.2 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 1.5 % → 2024年 3.8 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2023年 29.2 % → 2024年 33.8 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 21.5 % → 2024年 16.2 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 510万円/坪(154万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2023年)に比べて +16.8%( +73.4万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 4 件(1年前(2023年)に比べて +100.0%( +2件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 139万円/坪(42.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2023年)に比べて -12.3%( -19.6万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 9 件(1年前(2023年)に比べて +50.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2024) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 510万/坪 (26.3年/23.4坪) | 437万/坪 (9.0年/47.6坪) | 947万/坪 (17.0年/80.2坪) |
池尻大橋駅 | 314万/坪 (24.4年/34.3坪) | 248万/坪 (39.0年/44.6坪) | 199万/坪 (35.0年/65.5坪) |
三軒茶屋駅 | 324万/坪 (22.5年/61.6坪) | 324万/坪 (23.9年/35.8坪) | 305万/坪 (15.7年/30.9坪) |
駒沢大学駅 | 292万/坪 (28.8年/51.2坪) | 305万/坪 (23.1年/52.6坪) | 309万/坪 (17.4年/40.6坪) |
桜新町駅 | 356万/坪 (25.5年/48.2坪) | 261万/坪 (39.4年/40.8坪) | 256万/坪 (24.6年/36.8坪) |
用賀駅 | 360万/坪 (17.0年/40.1坪) | 320万/坪 (20.4年/36.6坪) | 267万/坪 (12.1年/28.5坪) |
二子玉川駅 | 329万/坪 (18.0年/33.3坪) | 299万/坪 (12.3年/28.0坪) | 475万/坪 (14.4年/38.3坪) |
つくし野駅 | 216万/坪 (9.4年/49.0坪) | 168万/坪 (23.0年/55.6坪) | 114万/坪 (33.0年/62.0坪) |
すずかけ台駅 | 177万/坪 (23.5年/51.4坪) | 151万/坪 (12.0年/131坪) | 156万/坪 (22.5年/42.4坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 139万/坪 (16.7年/58.3坪) | 159万/坪 (13.7年/51.7坪) | 113万/坪 (15.7年/56.4坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
桜新町駅 356.1 万/坪(昨年同期比 +36.3 %)
桜新町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 356万円/坪(108万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2023年)に比べて +36.3%( +94.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 9 件(1年前(2023年)に比べて +200.0%( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 25.5年(昨年 39.4年から -35.3 %減)。平均土地面積は 48.2 坪 (昨年 40.8 坪から +18.1 %増)。平均建物面積は 70.6 坪 (昨年 32.8 坪から +115.4 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 39.4 年 → 2024年 25.5 年、-35.3 %と大きく減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2023年 12.0 分 → 2024年 9.4 分、-21.3 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 33.3 % → 2024年 11.1 %)
価格下落要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 33.3 % → 2024年 44.4 %)
つくし野駅 216.0 万/坪(昨年同期比 +28.4 %)
つくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 216万円/坪(65.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2023年)に比べて +28.4%( +47.8万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 5 件(1年前(2023年)に比べて +25.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 9.4年(昨年 23.0年から -59.1 %減)。平均土地面積は 49.0 坪 (昨年 55.6 坪から -11.8 %減)。平均建物面積は 37.5 坪 (昨年 42.4 坪から -11.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2023年 23.0 年 → 2024年 9.4 年、-59.1 %と大きく減少)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 25.0 % → 2024年 60.0 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2023年 7.5 分 → 2024年 10.4 分、+38.7 %と大きく増加)
南町田グランベリーパーク駅 139.2 万/坪(昨年同期比 -12.3 %)
南町田グランベリーパーク駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 139万円/坪(42.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2023年)に比べて -12.3%( -19.6万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 9 件(1年前(2023年)に比べて +50.0%( +3件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 16.7年(昨年 13.7年から +22.0 %増)。平均土地面積は 58.3 坪 (昨年 51.7 坪から +12.8 %増)。平均建物面積は 51.6 坪 (昨年 29.5 坪から +74.9 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 16.7 % → 2024年 11.1 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 13.7 年 → 2024年 16.7 年、+22.0 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 50.0 % → 2024年 33.3 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 16.7 % → 2024年 22.2 %)
駒沢大学駅 292.4 万/坪(昨年同期比 -4.1 %)
駒沢大学駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 292万円/坪(88.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2023年)に比べて -4.1%( -12.4万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 22 件(1年前(2023年)に比べて +37.5%( +6件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 28.8年(昨年 23.1年から +24.6 %増)。平均土地面積は 51.2 坪 (昨年 52.6 坪から -2.6 %減)。平均建物面積は 34.8 坪 (昨年 71.7 坪から -51.5 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 46.7 % → 2024年 36.4 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2023年 23.1 年 → 2024年 28.8 年、+24.6 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2023年 13.3 % → 2024年 27.3 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2023年 6.7 % → 2024年 4.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示