この記事は不動産鑑定士、宅地建物取引士により監修しています
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2023年10月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 315万円/坪(95.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -3.6%( -11.6万円/坪)と小幅に下落しています。売買数は 62 件(1年前(2022年)に比べて -28.7%( -25件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 22.2年(昨年 18.7年から +18.9 %増)。平均土地面積は 44.1 坪 (昨年 44.1 坪から -0.1 %減)。平均建物面積は 50.9 坪 (昨年 47.8 坪から +6.5 %増)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加、建物面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供が独立した老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 6 駅に対して、値下がりした駅数は 4 駅。全体的に上昇基調。三軒茶屋駅、二子玉川駅、南町田グランベリーパーク駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは二子玉川駅で昨年に比べ +55.6 %、坪単価は 390 万円/坪となった。
上位 2 駅(二子玉川駅、三軒茶屋駅)は +44.7 %(坪単価 +119.5 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(渋谷駅、すずかけ台駅)は -50.7 %(坪単価 -1858.6 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 12.6 分 → 2023年 10.6 分、-16.0 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.2 % → 2023年 14.5 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2022年 35.7 % → 2023年 32.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2022年 18.7 年 → 2023年 22.2 年、+18.9 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 10.7 % → 2023年 17.7 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 20.2 % → 2023年 11.3 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 695万円/坪(210万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -84.2%( -3689.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2022年)に比べて +100.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となったつくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 132万円/坪(39.9万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +3.1%( +3.9万円/坪)と小幅に上昇しています。売買数は 6 件(前年比変わらず)。
東急田園都市線 | 現状(2023) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 695万/坪 (15.8年/34.0坪) | 4,384万/坪 (47.8年/154坪) | 1,273万/坪 (32.1年/106坪) |
池尻大橋駅 | 348万/坪 (18.8年/19.3坪) | 376万/坪 (17.0年/45.7坪) | - |
三軒茶屋駅 | 394万/坪 (21.3年/44.2坪) | 295万/坪 (21.4年/18.5坪) | 277万/坪 (28.1年/42.2坪) |
駒沢大学駅 | 353万/坪 (16.6年/37.1坪) | 363万/坪 (18.1年/36.2坪) | 300万/坪 (22.8年/44.5坪) |
桜新町駅 | 294万/坪 (25.8年/52.3坪) | 285万/坪 (15.4年/71.7坪) | 298万/坪 (10.4年/36.3坪) |
用賀駅 | 341万/坪 (21.3年/40.1坪) | 310万/坪 (11.8年/30.0坪) | 304万/坪 (9.5年/30.4坪) |
二子玉川駅 | 390万/坪 (36.8年/69.6坪) | 250万/坪 (18.2年/39.5坪) | 245万/坪 (12.8年/41.1坪) |
つくし野駅 | 132万/坪 (19.1年/60.0坪) | 128万/坪 (30.6年/55.7坪) | 151万/坪 (6.8年/88.5坪) |
すずかけ台駅 | 134万/坪 (25.8年/49.2坪) | 162万/坪 (20.4年/63.5坪) | 141万/坪 (13.8年/55.5坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 137万/坪 (31.8年/40.1坪) | 110万/坪 (29.8年/42.4坪) | 132万/坪 (9.6年/36.5坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
二子玉川駅 389.6 万/坪(昨年同期比 +55.6 %)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 390万円/坪(118万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +55.6%( +139.1万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて -55.6%( -5件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 36.8年(昨年 18.2年から +102.0 %増)。平均土地面積は 69.6 坪 (昨年 39.5 坪から +76.2 %増)。平均建物面積は 129.1 坪 (昨年 50.1 坪から +157.7 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2022年 18.6 分 → 2023年 11.0 分、-40.9 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 44.4 % → 2023年 25.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 18.2 年 → 2023年 36.8 年、+102.0 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 11.1 % → 2023年 50.0 %)
三軒茶屋駅 394.4 万/坪(昨年同期比 +33.9 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 394万円/坪(119万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて +33.9%( +99.9万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 10 件(1年前(2022年)に比べて -16.7%( -2件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 21.3年(昨年 21.4年から -0.8 %減)。平均土地面積は 44.2 坪 (昨年 18.5 坪から +138.4 %増)。平均建物面積は 79.6 坪 (昨年 29.2 坪から +172.1 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2022年 10.9 分 → 2023年 8.8 分、-19.4 %と減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 58.3 % → 2023年 40.0 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 % → 2023年 10.0 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2022年 8.3 % → 2023年 10.0 %)
渋谷駅 694.7 万/坪(昨年同期比 -84.2 %)
渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 695万円/坪(210万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -84.2%( -3689.1万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 2 件(1年前(2022年)に比べて +100.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 15.8年(昨年 47.8年から -67.0 %減)。平均土地面積は 34.0 坪 (昨年 154.3 坪から -77.9 %減)。平均建物面積は 88.5 坪 (昨年 139.2 坪から -36.4 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2022年 47.8 年 → 2023年 15.8 年、-67.0 %と大きく減少)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2022年 6.0 分 → 2023年 7.0 分、+16.7 %と増加)
すずかけ台駅 133.7 万/坪(昨年同期比 -17.3 %)
すずかけ台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 134万円/坪(40.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2022年)に比べて -17.3%( -28.0万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 4 件(1年前(2022年)に比べて -20.0%( -1件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 25.8年(昨年 20.4年から +26.5 %増)。平均土地面積は 49.2 坪 (昨年 63.5 坪から -22.6 %減)。平均建物面積は 39.3 坪 (昨年 36.6 坪から +7.4 %増)。
価格上昇要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2022年 40.0 % → 2023年 25.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2022年 20.4 年 → 2023年 25.8 年、+26.5 %と大きく増加)
- 駅からの平均距離が大きく増加(2022年 8.8 分 → 2023年 11.5 分、+30.7 %と大きく増加)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示