【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2021年1月〜12月期の大阪千日前線 (野田阪神駅~南巽駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 86.4万円/坪(26.1万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -14.2%( -14.4万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 329 件(1年前(2020年)に比べて +59.7%( +123件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 25.8年(昨年 23.8年から +8.6 %増)。平均土地面積は 31.9 坪 (昨年 39.9 坪から -20.1 %減)。平均建物面積は 56.8 坪 (昨年 65.8 坪から -13.7 %減)。
近年の取引物件の特徴は、土地面積 60 平方メートル未満のDINKS・子供独立後の老後世帯を対象とした中規模物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分未満の比較的駅から遠い物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 9 駅。ほとんどの駅において下落した。西長堀駅は、昨年から 20 %以上の値上がり。最も値上がりしたのは阿波座駅で昨年に比べ +140.5 %、坪単価は 193 万円/坪となった。
上位 2 駅(阿波座駅、難波駅)は +138.5 %(坪単価 +143.6 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(谷町九丁目駅、日本橋駅)は -57.5 %(坪単価 -177.8 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が増加(全取引物件に占める割合が 2020年 27.7 % → 2021年 31.8 %)
- 築 6 年未満の築浅物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 1.9 % → 2021年 3.7 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が増加(2020年 7.3 分 → 2021年 8.1 分、+12.0 %と増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 24.5 % → 2021年 30.5 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 23.9 % → 2021年 17.3 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった難波駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 303万円/坪(91.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +136.5%( +174.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となった南巽駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 64.2万円/坪(19.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -15.8%( -12.0万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 28 件(1年前(2020年)に比べて +115.4%( +15件/坪)と大幅に増加しています。)。
大阪千日前線 | 現状(2021) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
野田阪神駅 | 101万/坪 (19.6年/16.0坪) | 104万/坪 (20.2年/19.8坪) | 94.0万/坪 (21.9年/26.1坪) |
玉川駅 | 88.7万/坪 (25.2年/25.0坪) | 122万/坪 (23.9年/24.4坪) | 74.9万/坪 (37.2年/22.4坪) |
阿波座駅 | 193万/坪 (13.5年/66.0坪) | 80.0万/坪 (42.7年/40.4坪) | 108万/坪 (37.6年/31.8坪) |
西長堀駅 | 209万/坪 (31.6年/70.0坪) | 122万/坪 (32.6年/46.6坪) | 161万/坪 (39.9年/39.3坪) |
桜川駅 | 113万/坪 (35.4年/33.1坪) | 242万/坪 (42.1年/79.2坪) | 158万/坪 (30.4年/41.3坪) |
難波駅 | 303万/坪 (60.3年/15.1坪) | 128万/坪 (47.0年/57.5坪) | - |
日本橋駅 | 140万/坪 (37.4年/46.5坪) | 324万/坪 (44.0年/60.5坪) | 395万/坪 (50.9年/28.2坪) |
谷町九丁目駅 | 123万/坪 (44.2年/42.8坪) | 295万/坪 (39.4年/58.2坪) | 82.0万/坪 (40.4年/71.8坪) |
鶴橋駅 | 83.3万/坪 (28.4年/28.0坪) | 70.3万/坪 (29.9年/38.7坪) | 79.7万/坪 (28.4年/39.2坪) |
今里駅 | 78.9万/坪 (25.5年/29.2坪) | 78.9万/坪 (16.5年/39.6坪) | 81.4万/坪 (21.9年/32.2坪) |
新深江駅 | 80.0万/坪 (27.2年/33.1坪) | 99.3万/坪 (19.6年/25.0坪) | 91.6万/坪 (15.7年/28.9坪) |
小路駅 | 81.8万/坪 (11.3年/22.4坪) | 80.5万/坪 (18.0年/31.3坪) | 92.9万/坪 (7.9年/26.6坪) |
北巽駅 | 64.4万/坪 (24.6年/40.6坪) | 73.6万/坪 (15.3年/33.9坪) | 80.9万/坪 (18.6年/35.0坪) |
南巽駅 | 64.2万/坪 (25.6年/26.8坪) | 76.3万/坪 (29.9年/82.5坪) | 63.5万/坪 (28.1年/78.9坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
阿波座駅 192.5 万/坪(昨年同期比 +140.5 %)
阿波座駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 193万円/坪(58.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +140.5%( +112.5万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 6 件(1年前(2020年)に比べて -14.3%( -1件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 13.5年(昨年 42.7年から -68.5 %減)。平均土地面積は 66.0 坪 (昨年 40.4 坪から +63.5 %増)。平均建物面積は 95.7 坪 (昨年 147.5 坪から -35.1 %減)。
価格上昇要因
- 平均築年数が大きく減少(2020年 42.7 年 → 2021年 13.5 年、-68.5 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 50.0 % → 2021年 16.7 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2020年 3.9 分 → 2021年 5.7 分、+46.9 %と大きく増加)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 42.9 % → 2021年 16.7 %)
難波駅 302.6 万/坪(昨年同期比 +136.5 %)
難波駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 303万円/坪(91.6万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて +136.5%( +174.7万円/坪)と大幅に上昇しています。売買数は 2 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +1件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 60.3年(昨年 47.0年から +28.2 %増)。平均土地面積は 15.1 坪 (昨年 57.5 坪から -73.7 %減)。平均建物面積は 29.5 坪 (昨年 187.6 坪から -84.3 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 5.0 分 → 2021年 3.5 分、-30.0 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が僅かに減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 100.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2020年 47.0 年 → 2021年 60.3 年、+28.2 %と大きく増加)
谷町九丁目駅 123.0 万/坪(昨年同期比 -58.3 %)
谷町九丁目駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 123万円/坪(37.2万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -58.3%( -172.0万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 7 件(1年前(2020年)に比べて +16.7%( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 44.2年(昨年 39.4年から +12.3 %増)。平均土地面積は 42.8 坪 (昨年 58.2 坪から -26.5 %減)。平均建物面積は 142.4 坪 (昨年 212.8 坪から -33.1 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 4.5 分 → 2021年 3.6 分、-20.6 %と大きく減少)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 16.7 % → 2021年 42.9 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2020年 39.4 年 → 2021年 44.2 年、+12.3 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2020年 33.3 % → 2021年 85.7 %)
日本橋駅 140.3 万/坪(昨年同期比 -56.7 %)
日本橋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 140万円/坪(42.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2020年)に比べて -56.7%( -183.6万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 8 件(1年前(2020年)に比べて +100.0%( +4件/坪)と大幅に増加しています。)。
平均築年数は 37.4年(昨年 44.0年から -15.1 %減)。平均土地面積は 46.5 坪 (昨年 60.5 坪から -23.1 %減)。平均建物面積は 73.5 坪 (昨年 66.0 坪から +11.2 %増)。
価格上昇要因
- 平均築年数が減少(2020年 44.0 年 → 2021年 37.4 年、-15.1 %と減少)
- 駅からの平均距離が大きく減少(2020年 8.8 分 → 2021年 5.4 分、-38.6 %と大きく減少)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2020年 100.0 % → 2021年 62.5 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示