この記事は不動産鑑定士の竹内英二氏、宅地建物取引士の岩野愛弓氏により監修されたものです
【監修者】
不動産鑑定士
不動産鑑定事務所かつ宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。 不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士 、公認不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、住宅ローンアドバイザー、中小企業診断士の資格を有する。 不動産に関する相談を多数受けている。 続きを読む...
【監修者】
宅地建物取引士・日商簿記2級
注文住宅会社で15年以上、不動産売買、建築デザイン企画、営業企画等に従事。 主に土地や中古住宅の売買契約、金融・司法書士手続きを経験。 自身でも土地、中古住宅、商業施設等の売買経験あり。 2016年より住宅・不動産専門ライターとしても活動中。 多数の不動産メディアで執筆・監修。 続きを読む...
中古一戸建て相場の概況
2019年1月〜12月期の東急田園都市線 (渋谷駅~南町田グランベリーパーク駅)における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 243万円/坪(73.5万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -6.6%( -17.3万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 174 件(1年前(2018年)に比べて -14.3%( -29件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 19.9年(昨年 18.9年から +5.3 %増)。平均土地面積は 43.4 坪 (昨年 41.5 坪から +4.5 %増)。平均建物面積は 53.1 坪 (昨年 53.4 坪から -0.5 %減)。
近年の取引物件の特徴は、建物面積 100 平方メートルを超えるゆったり広々とした物件数が大きく増加、駅から徒歩 20 分以上の徒歩圏外の物件数が大きく増加。
値上がりした駅数は 5 駅に対して、値下がりした駅数は 5 駅。おおむね昨年と横ばい傾向。二子玉川駅、すずかけ台駅は、昨年から 10 %以上の値上がり。最も値上がりしたのはすずかけ台駅で昨年に比べ +17.7 %、坪単価は 129 万円/坪となった。
上位 2 駅(すずかけ台駅、二子玉川駅)は +14.0 %(坪単価 +22.4 万円/坪)の上昇。一方、下位 2 駅(三軒茶屋駅、桜新町駅)は -25.4 %(坪単価 -84.3 万円/坪)の下落。
価格上昇要因
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が小幅増加(全取引物件に占める割合が 2018年 30.6 % → 2019年 32.7 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が小幅減少(全取引物件に占める割合が 2018年 29.1 % → 2019年 27.4 %)
価格下落要因
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 16.3 % → 2019年 19.6 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 4.0 % → 2019年 2.3 %)
駅ごとの中古一戸建て相場について
鉄道路線中、最高値の駅となった渋谷駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 455万円/坪(138万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -10.8%( -54.9万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 14 件(1年前(2018年)に比べて +55.6%( +5件/坪)と大幅に増加しています。)。
鉄道路線中、最低値の駅となったつくし野駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 121万円/坪(36.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -7.5%( -9.8万円/坪)と弱含みに推移しています。売買数は 11 件(1年前(2018年)に比べて -8.3%( -1件/坪)と弱含みに推移しています。)。
東急田園都市線 | 現状(2019) (平均築年・面積) | 1年前 (平均築年・面積) | 2年前 (平均築年・面積) |
---|---|---|---|
渋谷駅 | 455万/坪 (34.7年/34.7坪) | 510万/坪 (33.9年/61.7坪) | 561万/坪 (23.7年/56.5坪) |
池尻大橋駅 | 266万/坪 (15.2年/38.8坪) | 273万/坪 (16.1年/33.7坪) | 232万/坪 (28.8年/28.6坪) |
三軒茶屋駅 | 226万/坪 (26.1年/35.1坪) | 354万/坪 (23.4年/39.3坪) | 240万/坪 (22.3年/44.5坪) |
駒沢大学駅 | 249万/坪 (18.7年/39.8坪) | 246万/坪 (20.2年/33.8坪) | 220万/坪 (18.0年/36.2坪) |
桜新町駅 | 236万/坪 (21.7年/42.6坪) | 276万/坪 (20.9年/34.4坪) | 466万/坪 (8.7年/53.6坪) |
用賀駅 | 249万/坪 (11.0年/38.0坪) | 246万/坪 (14.5年/45.9坪) | 268万/坪 (11.1年/40.8坪) |
二子玉川駅 | 273万/坪 (13.1年/45.5坪) | 248万/坪 (4.8年/35.6坪) | 242万/坪 (14.9年/53.1坪) |
つくし野駅 | 121万/坪 (28.6年/84.3坪) | 131万/坪 (25.9年/65.4坪) | 101万/坪 (33.7年/90.2坪) |
すずかけ台駅 | 129万/坪 (36.6年/52.6坪) | 110万/坪 (25.9年/46.9坪) | 145万/坪 (15.4年/72.3坪) |
南町田グランベリーパーク駅 | 142万/坪 (11.6年/53.7坪) | 130万/坪 (23.0年/44.7坪) | 125万/坪 (22.4年/68.7坪) |
※『ウチノカチ』データベースに登録された中古一戸建ての実売却価格(国土交通省アンケートに基づく)をもとに、鉄道路線の駅ごとに平均単価を算出。単位:万円、カッコ内は事例物件の平均築年数/同土地面積。
価格変動が大きかった駅について
すずかけ台駅 128.9 万/坪(昨年同期比 +17.7 %)
すずかけ台駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 129万円/坪(39.0万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて +17.7%( +19.4万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 9 件(1年前(2018年)に比べて +12.5%( +1件/坪)と好調に推移しています。)。
平均築年数は 36.6年(昨年 25.9年から +41.3 %増)。平均土地面積は 52.6 坪 (昨年 46.9 坪から +12.2 %増)。平均建物面積は 31.8 坪 (昨年 33.1 坪から -4.0 %減)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が大きく減少(2018年 12.0 分 → 2019年 8.8 分、-26.9 %と大きく減少)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 25.0 % → 2019年 14.3 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2018年 25.9 年 → 2019年 36.6 年、+41.3 %と大きく増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 37.5 % → 2019年 71.4 %)
二子玉川駅 273.4 万/坪(昨年同期比 +10.2 %)
二子玉川駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 273万円/坪(82.7万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて +10.2%( +25.4万円/坪)と好調に推移しています。売買数は 17 件(1年前(2018年)に比べて -26.1%( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 13.1年(昨年 4.8年から +173.6 %増)。平均土地面積は 45.5 坪 (昨年 35.6 坪から +27.8 %増)。平均建物面積は 48.6 坪 (昨年 31.8 坪から +52.6 %増)。
価格上昇要因
- 駅からの平均距離が減少(2018年 22.0 分 → 2019年 18.4 分、-16.1 %と減少)
- 駅から徒歩 6 分未満の比較的駅が近い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 4.3 % → 2019年 11.8 %)
価格下落要因
- 平均築年数が大きく増加(2018年 4.8 年 → 2019年 13.1 年、+173.6 %と大きく増加)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 69.6 % → 2019年 50.0 %)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 13.0 % → 2019年 18.8 %)
三軒茶屋駅 225.6 万/坪(昨年同期比 -36.3 %)
三軒茶屋駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 226万円/坪(68.3万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -36.3%( -128.6万円/坪)と大幅に下落しています。売買数は 25 件(1年前(2018年)に比べて -19.4%( -6件/坪)と不調に推移しています。)。
平均築年数は 26.1年(昨年 23.4年から +11.3 %増)。平均土地面積は 35.1 坪 (昨年 39.3 坪から -10.8 %減)。平均建物面積は 53.4 坪 (昨年 60.0 坪から -11.0 %減)。
価格上昇要因
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 26.7 % → 2019年 20.0 %)
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 3.2 % → 2019年 4.0 %)
価格下落要因
- 平均築年数が増加(2018年 23.4 年 → 2019年 26.1 年、+11.3 %と増加)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 23.3 % → 2019年 32.0 %)
- 築 3 年未満の新築同様の物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 23.3 % → 2019年 8.0 %)
桜新町駅 236.1 万/坪(昨年同期比 -14.5 %)
桜新町駅における中古一戸建ての価格相場(平均取引価格)は坪単価 236万円/坪(71.4万円/㎡)です。中古一戸建て相場は1年前(2018年)に比べて -14.5%( -40.0万円/坪)と不調に推移しています。売買数は 17 件(1年前(2018年)に比べて -26.1%( -6件/坪)と大幅に減少しています。)。
平均築年数は 21.7年(昨年 20.9年から +4.0 %増)。平均土地面積は 42.6 坪 (昨年 34.4 坪から +23.9 %増)。平均建物面積は 58.5 坪 (昨年 41.7 坪から +40.3 %増)。
価格上昇要因
- 駅から徒歩 3 分未満の駅近物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 4.5 % → 2019年 11.8 %)
- 築 40 年を超える高経年物件数が大きく減少(全取引物件に占める割合が 2018年 19.0 % → 2019年 6.2 %)
価格下落要因
- 駅からの平均距離が大きく増加(2018年 9.4 分 → 2019年 11.6 分、+23.2 %と大きく増加)
- 築 40 年以内の比較的古い物件数が大きく増加(全取引物件に占める割合が 2018年 23.8 % → 2019年 50.0 %)
セグメントごとの取引物件の内訳
対象駅: セグメント:
※各年ごとの取引件数の割合が高いセグメントほど赤く表示